住宅を購入する際に、多くの人が加入する火災保険。火災時はもちろん、自然災害や水濡れなどにも補償が効くので加入すると安心の保険です。
そんな火災保険ですが、補償を利用することでデメリットはあるのか疑問に感じている人もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、火災保険を使うデメリットがあるのかについて解説します。
目次
火災保険はそもそも建物と家財の被害補償の保険
火災保険は、建物と家財は被害にあった時の補償をしてくれる保険です。
建物と家財は別々の補償となっており、どちらかでもにも両方ともにも加入することができます。
補償内容は、基本の内容にプラスして、居住地域や生活スタイルに合わせて選択して補償を充実させることが出来ます。
建物と家財は別のものであり、選択して契約する必要があるということを覚えておきましょう。
火災保険を利用するデメリットはない
火災保険が、住宅を購入した際に必要な保険ということは理解しているかと思います。
加入することで、たくさんのメリットや安心を得ることが出来ますが、反対にデメリットもあるのでは?と疑問を持っている人もいるかもしれません。
結論から言うと、火災保険に加入することで被るデメリットはありません。
例えば、自動車保険のように保険を使うことで翌年の保険料が上がるということもありせんし、補償内容に変更が生じることもありません。
なので、火災保険を使ってもデメリットがないと言えるのです。
翌年も保険料は一定
自動車保険は、事故などで保険を使うと等級が下がり翌年の保険料が高くなりますが、火災保険ではそのような仕組みはありません。
火災保険の保険料は、保険を使っても一定となっているので翌年に保険料が変わるということがないのです。
保険の保障内容にも変更はない
保険を使うことで、保険金の受取額が下がったり利用するのに制限を設けていません。
保険を使うと補償内容が悪くなってしまうということもないので、住宅や家財に被害が出ることがあれば、そのたびに保険を請求することも出来るのです。
注意!契約保険金額の8割を一気に使うと契約終了
火災保険を使うことで、デメリットが生じることはありませんが知っておかなければいけない注意点んがあります。
火災保険は契約するときに「保険金額」を設定しますが、その保険金額が上限となっています。なので火災保険を何回使っても、上限に達していなければ保険の契約が切れることはありません。
しかし契約している保険金額の8割にあたる金額を、一気に使うと契約は終了となります。
保険は追加料金なく何回でも使えますが、上限金額の8割を請求すると保険契約そのものが終了することはしっかりと覚えておきましょう。
申請してすぐに支払われないので必要な時に手元にない
もう一つ、火災保険を使う場合に注意が必要なのが、保険金を請求してもすぐに支払われることがないということです。
請求から保険金が支払われるまでには、おおよそ1か月程度かかるので修理費用などで手元に必要な時にないということもあります。
さらに被害状況や調査状況等によっては、さらい受け取れるまでに時間がかかることもあるので、保険金はすぐに支払われないということをしっかりと頭に入れておきましょう。
火災保険を請求しても保険金が支払われないことがある
火災だけでなく、台風や大雨洪水など自然災害でも補償の対象となる火災保険。
補償対象が幅広いので、さまざまな場面で利用することが出来るとても頼もしい保険です。
しかしどのような場合にでも保険金が支払われるということではなく、保険請求をしても保険金が支払われないこともあります。
どのような場合に保険金が支払われないのかを知って、実際に請求するときに役立てましょう。
補償対象外の被害で請求している
最初にお伝えした通り、火災保険は「建物」と「家財」それぞ選択して加入しなくてはいけません。
そのため建物補償のみの火災保険では、家財の補償を受けることはできません。逆も同じです。またオプションとして選択して加入する補償に関しても、選んで加入していないと補償の対象外となってしまいます。
建物にしか補償をつけていないのに、家電の破損の保険請求をしても保険金が支払われることはありません。
自分がどのような補償で火災保険に加入しているのかをきちんと把握したうえで、保険請求を行うことが重要です。
免責金額を下回る金額で請求している
火災保険には免責金額を設定していることも多く、この免責金額を下回る金額での請求では保険金が支払われません。
免責金額とは自己負担のことを指し、一定の自己負担をすることで残りの金額が保険金として支払われます。
免責金額が大きければ大きいほど、保険会社の負担が少なくなるのでその分保険料が下がります。
保険金を請求する際には、免責金額にも注意が必要です。
故意・過失が認められる
火災保険は、故意や重大な過失がある場合にも保険金が支払われません。
故意に破損・破壊した場合や重大な過失によって引き起こした火災などがそれにあたります。
故意的な破損や破壊で保険金を請求した場合、後に判明すると損害賠償が請求されることもあるので、絶対にやめましょう。
また経年劣化によるものも補償の対象外となるので、知っておきましょう。
保険会社の定める損害基準を満たしていない
火災保険を販売する保険会社では、損害基準を定めています。これを満たしていないと保険金支払いを受けられません。
例えば、日常生活で生じるような小さな傷や塗料の剥がれ、へこみなど保険対象の持つ機能が損なわれないと判断されるようなものは、保険金支払いの対象がとなります。
保険会社の調査員から不可の判断を受けた時
火災保険を請求すると、申請した損害と請求額に相違がないかを保険会社のから派遣された調査員が実際に調べにきます。
この調査次第で、不可と判断されてしまうと保険金の支払いがされません。
正しく請求をされているかのチェックですので、過剰な請求である場合には不可となってしまうことがあります。
注意!調査員によって判断が異なる
ただし調査員も人間ですので、人によって判断基準にズレが生じてしまうこともあります。
同じような損壊で申請したのに、一方の人は保険金が下りて片方は下りないなんていう事態も考えられます。
火災保険を請求すれば、何度でも必ず保険金を受け取ることが出来るわけではありません。
上記で上げたような請求をすると、保険金の支払いを受けられないだけでなく、故意の破損では損害賠償を請求されてしまうこともありますので、十分に注意が必要です。
火災保険を請求するときの流れ
火災保険の請求は、素人では難しい部分もありどのように請求すればよいかわからないという人もいるかもしれません。
そこで実際に保険金を請求する流れについて解説します。
保険会社に連絡をする
まずは自分が加入している保険会社に、保険請求をしたいと連絡を入れます。その際には、契約者氏名や保険証券番号・被害の状態・事故の状況などのヒアリング受けます。
保険証券を準備してから連絡を入れるとスムーズに答えられるでしょう。
必要書類が送られてくる保険会社に連絡を入れるとその後、保険金請求のために必要な書類が送られてきます。
その後の請求手続きの方法や、揃えなくてはいけない必要書類関しての記載に目を通すようにしましょう。
必要書類を作成・送付
保険会社から送られてきた書類を参考に、提出するための書類を準備します。
保険金請求書・印鑑証明書・事故内容報告書・修理見積書・損害明細書・写真などを揃える必要があります。
全ての書類を揃えてから返送するようにしましょう。
不足書類があると、その分保険金の入金が遅れてしまうので、返送する前に再度確認することが大切です。
保険会社による鑑定人の調査
書類保険会社に到着すると、次は先ほどお話した保険会社の鑑定人による調査が行われます。
この調査により保険金支払い対象として妥当かどうかの審査をして、妥当と判断されると保険金確定支払いが確定します。
申請内容と相違がないように、正しく申請しましょう。
保険金の入金
保険金の金額が調査によって確定したら、保険金が入金されます。
火災保険の不正請求は絶対NG
火災保険に対して不正請求を行うと、損害賠償問題に発展したり犯罪に問われます。
自宅に放火して火災を起こし、保険金を請求するのは詐欺に当たってしまうので、絶対に辞めましょう。
当たり前のことですが、実際に不正請求をする人もニュースで目にすることがあります。
不正請求して保険金を手に入れられたとしても、必ずバレるということを理解しましょう。
火災保険のデメリットはないので請求時によく確認して申し込もう
火災保険は、上限までは追加の保険料等を請求されることなく保険を何度でも利用することが出来ます。
さらに翌年の保険料や補償内容にも変化はないので、利用することでデメリットはありません。
ただし火災保険を利用する時には、しっかりと補償内容を確認してから保険請求をするように心がけましょう!