自動車保険に加入しているみなさんが気になるのが、毎年支払う保険料でしょう。
保険料はノンフリート等級の高さによって決まるため、補償内容を見直しても安くできないんじゃないかと思っていませんか?
自動車保険でも生命保険などの他の保険と同様に、ポイントを絞って見直しすることで補償を最低限にしたまま保険料を減額できます。
今回は自動車保険の保険料でお困りの方を対象に、保険料を減らすための見直しポイントやタイミングについて、徹底的に解説していきます。
目次
自動車保険を見直すなら更新のタイミングを狙おう
自動車保険は保険料を掛け捨てで加入するため解約返戻金はありません。
どのタイミングでも見直して解約できるのですが、年に一度訪れる更新のタイミングを狙って見直しをすすめると、以下2つのメリットが得られるのです。
- 更新のタイミングだと1等級上がる
- 他の保険会社に切り替えやすくなる
以下で詳しく解説していきます。
更新のタイミングだと1等級上がる
皆さんもご存じの通り自動車保険では、年間で無事故で保険を利用せずに加入し続けていると、年に一度訪れる更新のタイミングで等級が1上がります。
ノンフリート等級は6からスタートし、20に近くなればなるほど事故の可能性が少ない運転者として保険料を割引してもらえます。
ただし加入期間の途中に保険を見直しして仮に他の保険に切り替えてしまった場合、等級は上がりません。
更新日に合わせて保険を見直すことで、高い等級を得た状態で他の保険会社の商品と比較しやすくなるのです。
他の保険会社に切り替えやすくなる
更新のタイミングに合わせると、他の保険会社の商品に切り替えやすくなるメリットもあります。
更新日にはそのまま加入を続けるか、それとも保険をやめて他の保険会社に切り替えるかを選択できます。
手続きも簡単ですし、他の保険会社に切り替えたときに始期日を覚えやすいメリットもあります。
また更新の手続きのお知らせは基本的に満期日の2か月前までに来ますので、他の保険を検討する時間も十分にあります。
自動車保険を見直す際に注目したい5つのポイント
自動車保険の見直しで注目したいのは見直し作業を進めるタイミングだけではなく、以下の5つのポイントも確認しておきましょう。
- 保険の特約の内容
- 運転する人の範囲
- ネット保険への切り替え
- 自分の免許証の色
- 車の利用目的
以下で詳しく解説していきます。
保険の特約の内容
加入している自動車保険の特約の内容を確認して、無駄な補償を受けていないかを確認しましょう。
自動車保険には車両保険や人のケガに対する補償が用意されており、基本的には自動でセットされます。
しかし中には保険加入時にオプションで加入する補償もあるので、中には加入時に担当者からの説明を聞いてなんとなくつけてしまっているものもあるかもしれません。
特に日常での個人間トラブルを補償してくれる「個人賠償責任特約」には注意が必要です。
実は個人賠償責任特約は火災保険にも同じ内容の補償が追加されており、補償内容がかぶってしまっていることもあるんです。
その他にも特定の人しか必要のない補償もありますので、一度付帯している特約を確認して必要なければ特約を解約してみましょう。
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運転する人の範囲
自動車保険では運転する人の範囲に応じて保険料が決定されます。
運転する人の範囲が広ければ広いぶん、保険会社が補償する範囲も広くなりますので総じて保険料が高くなります。
子どもが成人後に家をでて、自家用車を運転する必要がない場合に運転者を家族全員に限定している場合には、運転者本人あるいは配偶者までに設定しなおすと無駄な補償分を省けますので保険料の支払いを下げられます。
子どもが自立したタイミングなどで今後運転する意思があるかを確認してみたり、自分の車を配偶者が運転するかなどを確認してみると、運転者の範囲を狭めやすくなります。
ネット保険への切り替え
自動車保険に加入されている人の中には、自動車保険代理店で保険に加入している人もいるかもしれません。
自動車保険でも最近ではネットから直接保険会社とやり取りする、ダイレクト型と呼ばれるネットから加入する保険が登場しています。
代理店から保険に加入するのは確かに便利ですし、知識のある担当者に手続きを進めてもらえます。
ですが代理店を経由して保険に加入すると代理店手数料が加算されます。
一方でネットを経由して加入すると、代理店を挟まずに手続きを進められるので保険料を一定金額割り引いてもらえるのです。
自分の免許証の色
自動車保険を見直す際には、自分の免許証の色を確認しておきましょう。
免許証は無事故無違反を継続すると青の免許証からゴールド免許に変更されます。
保険期間中にゴールドに変更になると、次回更新時にゴールド免許割引を受けられる可能性があるんです。
逆に違反や事故を起こしてしまった場合には、色が青に戻ってしまうためゴールド免許割引が受けられなくなってしまいますので、注意が必要です。
車の利用目的
転勤や引っ越しなどで車を通勤に利用しなくなった場合には、車の利用目的も見直すようにしましょう。
保険加入時には保険会社に対して保険を掛ける車を何の目的で日常的に使用するのかを申告する義務が生じます。
たとえば本来車の利用目的を通勤・通学に設定していたとしても、引っ越しなどの影響でレジャー目的でしか使用しなくなった場合、使用頻度は下がります。
使用頻度が低いぶん日常の中で事故に遭う可能性は非常に低いですから、保険料を安く設定してくれるのです。
ただし注意したいのが、保険料の割引を目的に利用目的を虚偽申告すること。
車の利用目的は保険会社に対して申告しなくてはならない一種の告知内容ですから、保険金支払い時にうそがバレてしまうと本来もらえるはずだった保険金も今後の保険契約もなくなってしまいますので、正直に申告しておきましょう。
自動車保険を見直すときの4つの注意点
自動車保険を見直す際には、以下の4つの注意点を把握しておかないと後で損をしていることに気づいてしまう可能性もあります。
- ネット型に切り替えるとサポートが受けられない
- 保険を切り替えるなら無保険期間が生じないように日程調整する
- 最低限の補償は用意しておく
- 次の保険に等級を引き継げる期間がある
以下で詳しく解説していきます。
ネット型に切り替えるとサポートが受けられない
自動車保険料を安くできると代理店型の保険からネット型の保険に切り替える方が多いですが、ネット型に切り替えると代理店同様のサービスは受けられません。
代理店ではすでに完成している保険のプランを提案してくれるので、自分で調べて補償を選ぶ手間も省けます。
また保険会社とのやり取りも代行してくれるので、諸々の手続きが面倒な方からしたら非常に楽ですよね。
ネット型に切り替えることでこれらのサービスが受けられずに自分で手続きを進めていきます。
ただし保険会社側もコールセンターなどでわからないことを解消できるように対応してくれるので、ある程度は負担を軽減してもらえます。
保険を切り替えるなら無保険期間が生じないように日程調整する
保険の見直しの末に良い保険が見つかれば切り替えようと検討されている方は、手続き時に無保険期間が生じないように日程調整を行いましょう。
「新しい保険が決まっているから旧契約はもったいないし解約しておこう」と新しい保険の補償が開始される前に旧契約を解約してしまうと、保険始期日まで無保険期間が生じてしまいます。
無保険期間に事故が発生しても新契約の補償がスタートしていなければ保険金はおりません。
高頻度で車を利用する人であればなおさら、無保険期間を生じさせないように保険始期日と旧契約を解約する日程を調整してズレを発生させないように対応しましょう。
最低限の補償は用意しておく
どの保険でも共通しますが、保険を見直す=補償内容を削ると同義のため保険料に目を取られて重要な補償までも削ってしまう方がいます。
車に乗る目的や利用頻度、どんなリスクが想定されるかを確認し、どの補償が必要かを確認しておきましょう。
自分にどんな補償が必要かがわからない場合には、保険の知識の豊富な保険相談窓口に相談してみたり、車に詳しい友人などに相談してみることをおすすめします。
次の保険に等級を引き継げる期間がある
自動車保険の等級は無常件に引き継げるわけではなく、満期の翌日から7日間以内に他の保険会社に切り替えないと等級が消失してしまいます。
つまり保険始期日の調整がうまくいかずに空白期間が7日間以上生じてしまった場合には、等級が引き継げずに再度6等級からスタートします。
無保険期間が生じてしまうのを避けたいのであれば、中断証明書を取得する必要があります。
しかし中断証明書は車を手放す・人に譲渡するなど、手元に車がないことを証明しなければなりませんので、保険始期日後すぐに車に乗りたい人にとっては向かない可能性が高いです。
等級を確実に引き継ぎたいのならば、新契約で保険始期日までにどの程度時間がかかるのかを確認しておきましょう。
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いかがでしたか?
自動車保険は年間で数万~10万円以上も支払う保険ですので、家計の支出割合を大きく占めるため節約目的で見直したい!と考えている人も多いですよね。
自動車保険はノンフリート等級で保険料割引率が決定されるので、等級が上がるタイミングをめどに保険の見直しを進めていきましょう。
また補償を見直す際には、保険の内容だけではなく運転範囲や車の利用目的、保険の契約スタイルも把握しておきましょう。
ただし保険の見直し後に切り替えを検討している方は、保険始期日をよく確認しておかないと無保険期間が発生してしまうリスクも同様に背負うことになるので、注意が必要です。
自動車保険の見直しは考慮すべきポイントが非常に多くありますが、一つずつ丁寧に対処していけば問題ありませんので、慎重に必要な補償を厳選して見直しを進めていきましょう。