自家用車で万一事故に遭っても補償できるように、加入する自動車保険。
契約期間が決められているものも多く、定期的に更新手続きをする必要がありますよね。
更新日付近になると、自動車保険会社から継続手続きの案内が届きますが、忙しいなど様々な理由で手続きを忘れていた!なんてこともあるでしょう。
「契約手続きを忘れてしまったけど、これまで築いた等級が無くなるのは避けたい!」と考える方がほとんどでしょう。
実は保険契約の継続手続きを忘れてしまっていても、一定の手続きを済ませれば等級を引き継げる可能性があるんです。
そこで以下では、自動車保険の継続手続きを忘れた場合に、等級を引き継ぐための対処法や注意点を解説していきます。
目次
自動車保険は更新手続きが求められる場合がある
同じ損害保険である火災保険などでは、自動で契約が更新されることがほとんどです。
しかし自動車保険はノンフリート等級制度で保険料を決定するため、基本的に1年に一回のペースで契約更新が必要になります。
保険期間中に事故を起こした経歴がなければ、等級が上がり保険料の割引が適用されるようになります。
一方で事故を起こして自動車保険を活用して、事故の補償をおこなった場合には等級が下がって保険料が高くなるシステムです。
安全運転を心がけている方にとっては、保険料が安くなるチャンスになります。
契約更新の期日2か月前程度になると、保険会社からメールあるいは書面で、満期日のお知らせととともに契約更新手続きについての案内が届くようになります。
案内に従って継続手続きをおこなうことにより、契約が年間で継続できるようになります。
保険期間は契約している保険会社の規定によって異なりますので、自身の加入されている自動車保険の保険証券等を確認しておくようにしましょう。
自動車保険の継続手続きを忘れたらどうなる?
自動車保険の継続手続きは少々手間がかかりますが、日ごろから慎重に運転されている方にとってはお得に保険に加入できるチャンスになります。
ですが継続手続きをうっかりでも忘れてしまうと、以下のような事態に陥る可能性があります。
- ノンフリート等級が消滅して6等級から再スタート
- 保険料割引がリセットされる
- 補償対象外の期間が生じてしまう
以下で詳しく解説していきます。
ノンフリート等級が消滅して6等級から再スタート
保険継続手続きをしないまま時間が経過してしまうと、保険会社側で「保険契約を継続する意思がない加入者」として契約が無くなってしまいます。
契約が無くなると同時にノンフリート等級も消滅してしまうので、手続き忘れに気づいて再度自動車保険に加入するときには、6等級から再スタートすることになります。
もし何年も無事故歴を貫いて15等級まで維持したとしても、一回の手続き忘れによって振出しに戻って何年もかけて元の等級にまで戻さなければなりません。
保険料割引がリセットされる
継続手続きを忘れて等級が6等級から再スタートすることになると、同時に保険料割引もリセットされてしまいます。
せっかく時間をかけてコツコツ保険料を減らしたとしても、等級がリセットされると同時に割引の適用も終了してしまうので注意が必要です。
補償対象外の期間が生じてしまう
継続手続きを忘れていて再度保険に加入するとしても、保険の承認が下りて適用されるまでに時間がかかります。
保険が適用されてない無保険期間が生じてしまうと、その期間内に事故を起こした場合自賠責保険と自費で補償しなければなりません。
「加入手続きをすぐにしたから大丈夫」とまだ保険の承認が下りていないのにもかかわらずに気を抜いていて事故を起こしてしまうと、途方もない金額を請求されるなんてことにもなりかねません。
自動車保険の継続手続きを忘れた場合の対処法
「自動車保険の継続手続きを忘れてしまったから、等級を引き継げないんだよな…」と落ち込むのはまだ早いです。
実は保険会社によって細かい対応は分かれますが、一定期間内であれば自動車保険の継続手続き期間外でも対応してくれることもあるんですよ。
以下では自動車保険の継続手続きを忘れた場合の対処法を紹介していきます。
満期日から7日以内に連絡して手続きを進める
一般的に自動車保険会社では、保険継続手続きの期日である満期日から7日以内に連絡すると、継続手続きに対応してもらえます。
「書類の間に挟まっていて手続きができなかった」
「郵便が期間内に届けられずに手続きができなかった」
などうっかりや不測の事態によって手続きができない人がいるため、保険会社側でも猶予を設けてくれるんです。
ネットで対応してくれる保険会社であれば、マイページから気軽に手続きを済ませられます。
ネット対応をしていなければ、コールセンターに問い合わせてみましょう。
継続手続き前の契約をそのまま維持できるようになるので、手続き忘れの発覚が早ければ早いほど対応してもらえる可能性は高いです。
ただし補償開始日まで時間が空いてしまうことがあるので、継続手続きの際は始期日を確認してその期間までの車の使用を控えるなどしましょう。
保険会社に問い合わせて一定の条件に当てはまるかを確認する
満期日から7日以上たっている場合でも、保険会社が独自に定めている条件に当てはまっていれば、保険契約を継続できる可能性があります。
条件については保険会社は公表していませんので、お客様センター等に連絡して一定の条件に自分が当てはまるかを確認するようにしましょう。
確実性の低い試みですが、試しに聞いてみる価値はありますのでぜひ試してみてくださいね。
あきらめて新規契約でスタートする
上記2つの対策に当てはまらない場合は、残念ながら打つ手が無くなってしまいます。
あきらめて新規契約で再スタートするしかありません。
もし保険料を少しでも安くしたいのであれば、特約を減らすか保険の見直しをして少しでも削減できるように努めましょう。
継続手続き忘れが不安なら自動更新特約を付加しよう
保険契約手続き忘れを回避したとしても、「もし今後また同じことになったらどうしよう…」と不安になってしまう人もいますよね。
実は自動車保険はうっかりの手続き忘れにも対応できるように、「自動更新特約制度」を設けています。
自動更新特約を加入している自動車保険に付帯するだけで、保険の更新手続きを負担することなく契約を継続できるようになります。
もちろん特約ですのでその分保険料は高くなりますが、等級がリセットされて割引が適用されなくなるリスクを考慮すると、付帯しておいた方がよさそうです。
最近の自動車保険には自動で付帯されているものも多いですが、契約が古い場合には特約が付加されていないこともありますので、要注意です。
手続き忘れに気づいてもすぐに対応して等級を維持しよう
いかがでしたか?
自動車保険はノンフリート等級の制度上、一定期間で更新を行う必要があります。
更新するために継続手続きを踏むことになりますが、うっかり忘れてしまった場合には、保険契約満期日から7日以内であれば対応してもらえる可能性が高いです。
一方7日間を過ぎてしまったり、保険会社から一定の条件に当てはまらないと判断されてしまった場合には、契約がリセットされて等級も引き継げなくなってしまいます。
もし継続手続きを忘れて等級が引き継げなくなるのが怖い方は、自動更新特約を付帯しておくことで無条件に契約を継続できるようになりますので、試してみてください。