車を運転中にスピード違反や事故を起こしてしまい、免許を取り消しになってしまうと再取得するまで車に乗れない無免許期間ができてしまいます。
車に乗れない期間ができてしまう以上自動車保険にお世話になることはありませんが、補償を受ける必要がない期間に保険料を支払い続けているのも無駄に感じてしまいますよね。
すぐに解約してしまおうと行動しようとしている方もいるでしょうが、解約手続きをしてしまうと免許を再取得時に等級が再度6からスタートする羽目になってしまうんです。
等級は保険料割引率に影響を与えますから、再加入した時の為に等級を維持しておきたいですよね。
今回は自動車保険加入中に免許取り消しになった方向けに、等級を無駄なく活用する方法を解説していきます。
目次
免許を取り消されても保険契約を解約されることはない
大原則ですが、免許を取り消されたとしても保険契約を解約されることはありません。
免許を取り消されたとしても保険会社は何の関係もなく、契約を継続できます。
ただし免許取り消し後の欠格期間があるためすぐに再取得はできませんから、補償を受けていても意味がなくなってしまいます。
その間も保険料支払いは続いていきますので、補償を受ける必要がないのに無駄に料金を支払うことになってしまうんです。
免許取り消しだからといって自動車保険を解約するのはNG!
「免許取り消しになったから保険料もったいないし取り合えず保険を解約しておくか…」と解約手続きを済ませてしまうのはNG。
欠格期間を過ぎて免許を再取得して、再度保険に加入する際には新規で保険に加入するときの等級から再スタートするんです。
つまり前の保険契約で仮に20等級を持っていたとしても、なんの手続きもせずに保険契約だけを解約してしまうと、等級が消失して再度6から積み上げていく必要があるのです。
自動車保険に加入中に免許取り消しになった時に取るべき対応
免許取り消しになったからといって、保険をすぐに解約するのではなく以下の対応をとるようにしましょう。
- 車を手放して中断証明書を取得しておく
- 家族に名義を変更する
以下で詳しく解説していきます。
車を手放して中断証明書を取得しておく
自動車保険を解約する前に車を売り払っておいて、保険会社に申請して中断証明書を取得しましょう。
中断証明書とは、車を売却・廃車などで手放した場合や海外転勤で車を手放した場合に、加入期間中に積み上げてきた等級を維持できる書類です。
最大で10年間は有効で、期間を開けて再度自動車保険に加入する際に、保険会社に提示すれば証明書記載の等級を元に保険の契約を再スタートできます。
保険に再加入するときに保険料負担を軽減できますので、支出を最大限に減らせます。
自動車保険の中断って何?活用するメリット・デメリットを徹底解説します
家族に名義を変更する
加入している自動車保険の等級が6以上であるなら、記名被保険者を変更して家族に名義を変更することも検討しましょう。
同居している家族のみ名義変更の対象ですので、子供に等級を引き継ぐことも可能。
ただし等級を引き継ぐ際の同居家族の定義は、6親等以内の血族・3親等以内の姻族と決められています。
血族は血縁関係だけではなく養子縁組などの法的に認められた関係も該当します。
また姻族とは配偶者の親族を指します。
二世帯住宅でも同じ設備を使って生活していることを条件に提示されることもありますので、注意が必要です。
自動車保険の等級を家族間で引き継ぐ条件と注意点を徹底解説します!
車を一時的に手放すことで自動車税の支払いもストップできる
「中断証明書は欲しいけど車を手放すのは名残惜しい…」と思っているそこのあなた。
車を手放さないままでいると車を使用していなくても自動車税の納付が求められますので、使用できないのにもかかわらず税負担がのしかかります。
売却などで手放せbな税金の負担もストップされますので、節約効果が期待できます。
ただし手放す際は4月1日までには手続きを済ませましょう。
自動車税は上記日付に自動車を所有している人に対して課されるので、タイミングよく売却しましょう。
年度途中で売却した場合は、税金の還付を申請できることもあるので、確認してみましょう。
注意!免許取り消し前に事故経験が多数あると再加入を断られることも
免許取り消しの前に事故経験が多数ある場合は、免許再取得以後に新規で自動車保険に加入しようとしても、保険会社から加入を断られることもあります。
保険会社としては事故経験がある=危険な運転をすると判断しますので、自社の保険に加入後に再度事故を起こして保険金を請求する恐れがあると推測します。
同じ等級で保険料を支払っている加入者と比較してみると、無事故歴を継続している人と事故ばかり起こしている人では保険金の受取機会に差ができてしまいますよね。
公平性を保つためにも、事故経験に応じて保険への加入を断ってバランスを維持するのです。
事故を起こして保険を使うとデメリット等級になり中断ができない
免許取り消しの原因が対人事故で補償の為に自動車保険を活用して等級ダウンし、1~5のデメリット等級になってしまった場合は中断証明書が発行できません。
中断証明書を発行できる条件の中には、6等級以上と明記されています。
1~5のデメリット等級に指定されていると、中断証明書を発行せずにそのまま加入することに。
6等級から再スタートできずに、デメリット等級が引き継がれます。
免許取り消し時には自動車保険で手続きして等級を活かせるようにしよう
いかがでしたか?
免許取り消し時には車に長期間乗れなくなってしまいますので、自動車保険に加入している状態を無駄に感じてしまうかも知れません。
ただ保険を解約するだけではなく、等級を維持できるように車を手放して中断証明書を取得したり、同居家族に等級を渡すなどして積み上げてきた等級を無駄にしないように対応しましょう。
免許を再取得後は新規で保険に加入できますが、あまりにも事故歴があると保険会社から加入を断られてしまうこともありますので、注意が必要です。