自動車保険はノンフリート等級制度があるため、無事故歴に応じて年ごとに保険料が変わっていきます。
保険会社ごとにも発売している商品は異なりますから、加入期間中に同じ等級でも保険料の安い他の保険に切り替えたい!と思っている方もいるかもしれません。
しかし気になるのが、「加入期間中にこちらの都合で解約したら、違約金とかのペナルティが取られないか」ですよね。
スマホでも契約期間中に解約すると違約金が発生するシステムになっていますから、解約前に事前に把握しておきたいですよね。
今回は自動車保険を解約する際に違約金は発生するのか、また解約に際して他に注意すべきことはないかについて徹底的に解説していきます。
目次
自動車保険は加入期間中でも自由に解約できる
自動車保険は加入期間中だったとしても、加入者であるみなさんの自由で解約できます。
スマホのプランのように、契約したから途中で解約すると〇万円など違約金は発生しないシステムになっています。
そのため途中で解約しても違約金を請求されることはありませんので、安心してください。
残り加入期間分の保険料は返金される
自動車保険は1年間分の保険料をまとめて支払うことがほとんどのため、「解約したら残りの期間分の保険料はどうなるの?」と思う方もいますよね。
解約した後残り期間分の保険料は返金されるシステムになっていますので、安心してください。
残りの月数に応じて計算されて戻ってきますので、契約更新から早期であればあるほど返ってくる保険料は低くなります。
自動更新特約を付加していなければ保険契約時は自動的に切れる
自動車保険は1年間で保険を更新していきますが、中には更新の手続きを忘れてしまう人もいるため、自動更新特約を付加する人もいます。
自動更新特約ではその名の通り、特約が付加されている限り保険の更新日が来ると自動的に更新してくれるシステムになっています。
自動更新特約を保険に付加していなければ、解約の手続きを踏まなくても、保険契約を自動的に解約できます。
ただし満期のタイミングでの解約になるので、保険料を無駄にしないためにも適宜タイミングを見計らって解約の申請をしましょう。
自動車保険を解約する際に注意しておきたい5つのポイント
自動車保険を途中で解約しても違約金が発生しないことが分かったところで、安心するのはまだ早いです。
自動車保険を解約する際には、以下5つのポイントを把握しておかないと損をしたり今後の保険料割引率が変化してしまう恐れがあります。
- 乗り続けるなら次契約の補償開始日を解約日を合わせる
- 等級を引き継げる期間が決まっている
- 加入期間中に辞めると等級が上がるまでに時間がかかる
- 一定期間乗車しないなら中断証明書を取得しておく
- 解約で戻る保険料は残りの保険期間に応じて支払われる
以下で詳しく解説していきます。
乗り続けるなら次契約の補償開始日と解約日を合わせる
現在の保険を解約して他の保険に切り替えようとしている方は、次契約の補償開始日と解約日を合わせましょう。
保険を解約してから次契約契約しに行けばいいや!と思っていても、次契約の手続きの際に書類に不備があると当日から補償を開始できない恐れがあるんです。
保険の解約日と次契約との間に期間が生じてしまうと、無保険期間となり該当期間中に発生した事故は双方の保険会社補償してくれません。
せっかく契約する意思はあっても、補償が受けられないのであれば意味がありません。
次契約の補償開始日と現契約の解約日をきちんと日程調整することが重要になります。
等級を引き継げる期間が決まっている
保険を解約した後車に乗らないで次の保険を契約しようとしても、解約後7日間以内でなければ積み上げてきたノンフリート等級が消滅してしまいます。
保険の切り替え時には等級の引継ぎが行われますが、上記の期間内に音沙汰ない場合には20等級あったとしても次回契約時に引き継げずに再度6等級からスタートすることになります。
20等級と6等級では保険料の割引率に大きな違いがありますから、空白期間を開けずにすぐに手続きを進めるようにしましょう。
加入期間中に辞めると等級が上がるまでに時間がかかる
「〇〇社の保険のほうが保険料安いし早く切り替えたい!」と気がせっている方もいるでしょう。
ですが自動車保険は加入期間中に辞めると、等級が上がるまでにさらに時間がかかってしまうんです。
通常等級は1年間に1度設定されている保険始期日までに無事故歴を貫いていると、1等級上がっていくシステムになっています。
ただし加入期間中に解約してから他の保険に切り替えてしまうと、いくら100日間無事故歴を貫いていたとしても新契約先で再度1年間無事故歴を重ねなければなりません。
無事故歴を無駄にしないためにも、解約するには保険始期日に相当する日か過ぎてから数日以内に手続きを進める方が、効率的に保険を切りかえられます。
一定期間乗車しないなら中断証明書を取得しておく
保険を解約する理由が海外渡航や転勤など一時的に車を手放す場合には、中断証明書を取得しておくことをおすすめします。
中断証明書は何らかの理由で車を手放している場合に、等級を維持できる書類です。
保険会社から発行され、10年間は有効です。
乗らない期間は保険を解約して等級を温存して、新しく車に乗り始める場合には中断証明書を活用して元の等級から保険契約をスタートできます。
もちろん中断証明書に記載されている等級からリスタートできますので、保険料の節約にもつながります。
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解約で戻る保険料は残りの加入期間に応じて支払われる
自動車保険の解約で戻る保険料は、残りの加入期間に応じて支払われます。
そのため残りの加入期間が3週間など短期間しか残されていない場合には、保険料は戻ってきません。
保険始期日から7日間経過しただけでも元の保険料から10%ひかれていきますので、等級が1上がるタイミングと合わせて考えてみても、保険始期日に合わせて保険を解約するほうが支出を抑えられるでしょう。
自動車保険を解約する流れ
自動車保険を解約する流れは以下の通りです。
- 保険会社に解約したい旨を伝える
- 解約を進めるための書類を作成する
- 保険会社に書類を提出する
上記3工程だけでOKです。
冒頭でも紹介した通り自動更新特約を付加していない状態で満期で解約する場合には保険会社に申告する必要はありません。
また代理店を経由して保険に加入している場合には、代理店に持ち込んでも解約の手続きを済ませられます。
注意!デメリット等級はそのまま引き継がれる
中には途中解約する理由の一つに「等級が6以下だから解約して期間を開けてから加入してやろう」と考えている方もいるかもしれません。
しかし保険会社間でデメリット等級に関しては情報共有がされているため、デメリット等級を隠して他の保険に新規加入しようとしても意味はありません。
仮に隠して保険に加入できたとしても、保険会社の調査で判明した場合には元の等級で保険料を再計算されることになります。
加入期間中に支払っていなかった分も徴収されますので、デメリットの方が大きいでしょう。
デメリット等級を持っている方は、うそをついて等級を上げようとするのではなく、事故を起こさないように安全運転を心がけていた方が得策であるといえるでしょう。
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いかがでしたか?
自動車保険はスマホなどのプラン契約とは異なり、加入期間中の解約で違約金が発生することはありません。
むしろ残りの加入期間に応じて保険料が返金されるので、保険料が無駄にはならないので安心です。
ただし保険を早く切り替えたいからといって、すぐに解約してしまうのはNG。
次契約との空白期間を作らないように日程調整する必要もあります。
加入期間の途中に解約してしまうと、次の等級まで上がるのに1年以上かかかってしまいます。
また保険料の払い戻しも残りの加入期間が短いと少額あるいは返金すらないこともあるんですよ。
自由に解約させてもらえる反面、個人で期間や契約の内容を管理しておかないと損をしたり積み上げてきた等級を失う原因にもなりかねません。
焦らずにタイミングを見計らって、自動車保険を解約するようにしましょう。