子どものために加入した学資保険でも、途中で「別の保険のほうが保障内容が充実していたな…」と感じる人もいますよね。
せっかくの保険ですから、条件のいい保険のほうに切り替えたいものですが、途中で保険を切り替えてかえって損するのは避けたいはずです。
今回は学資保険を他の商品に乗り換えを検討している方向けに、乗り換えで損をしないか、また乗り換えるときの注意点を解説していきます。
目次
基本的に学資保険は他の保険に乗り換えるのはNG
基本的にいったん加入した学資保険を他の保険に切り替えるのはおすすめできません。
理由は以下の4つです。
- 満期までに支払う保険料が計算されているから
- 乗り換え=いったん解約することになるから
- 途中解約で元本割れを引き起こすから
- 乗り換え先で年齢を理由にして契約できない可能性がある
以下で詳しく解説していきます。
満期までに支払う保険料が計算されているから
学資保険は加入した時点の子供の年齢から逆算して、積み立てる保険料を算出しています。
仮に2歳で加入して18歳の進学時期に合わせて、満期金を受け取る計算の場合、満期の時期に予定している金額がもらえるように月々支払う保険料を決めていきます。
保険を途中で乗り換えるとなると、再度満期までの保険料を再計算して間に合うように支払わなければなりません。
満期の年齢に子供の年齢が近ければ近いほど、月々に支払う保険料は高くなっていくので、家計の負担が増大する可能性があります。
乗り換え=いったん解約することになるから
学資保険には生命保険などのように乗り換え制度がなく、ほかの保険に加入したいときにはいったん解約する必要があります。
いったん解約すると解約返戻金は手元に戻りますが、再度新規で保険会社に契約を申し込まなければなりません。
新規で保険を契約するとなると、健康告知や審査の時間や手間もかかるので、早く乗り換えたい!という方には向いていません。
途中解約で元本割れを引き起こすから
上述したように学資保険を乗り換える=学資保険をいったん解約することになります。
学資保険をいったん解約して解約返戻金が手に入りますが、保険期間の途中で解約すると元本割れを引き起こし、支払ってきた保険料よりも受け取る返戻金額が少なくなります。
学資保険では保険会社が支払った保険料を、安定した資産で目標金額まで運用してくれます。
満期で受け取れる保険金はあくまで、保険料をすべて支払いこんで運用した後の金額になります。
途中で保険を解約してしまうと、その時点までの運用益しか得られません。
加えて学資保険に支払っている保険料は、貯蓄分だけではなく保険会社の運営費なども含まれています。
運用益が保険会社の運営費を上回らないと、支払った保険料分のもとは取れないのです。
乗り換え先で年齢を理由にして契約できない可能性がある
仮に元本割れを引き起こさなかったとしても、乗り換え先で保険の加入を断られることだってあります。
学資保険は基本的に子供が小学校に入学するまでに加入しておかないと、返戻率が100%を超えるのは難しいといわれています。
満期までの期間が短いと、十分な運用期間を確保できないためです。
例えば8歳で保険を切り替えようとしても、乗り換え先として検討していた保険会社で、「子どもが8才なら加入できません」と断られてしまえば乗り換えはできません。
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学資保険を乗り換えたい理由別!契約を維持するためのポイント
「でもやっぱり理由が理由だから学資保険を乗り換えたい!」とあきらめきれない方も中にはいますよね。
以下では学資保険を乗り換えたい理由別に、契約を維持するためのポイントを解説していきます。
保険料が高い場合は保障を減らす
保険料が高くて今の保険では加入が厳しいと考えているのであれば、学資保険に付帯している保障を削ることを検討してみてください。
学資保険には基本保障である子供の学費積み立てのほかにも、子どもの医療保障や、親が亡くなったときの保険料の払い込みが免除される特約も用意されています。
加入時に必要と張り切ってつけてみても、後から考えるとやっぱりいらなかったかも…と後悔する羽目になるかもしれません。
保険会社は保障する範囲が広い分保険料を高く設定するので、安くしたいのであれば根本から切り捨ててみるのも、一つの解決策です。
またボーナスの時期など一定期間でまとまった金額を受け取れるなら、保険料の払い込みを年払いにまとめると、保険料の割引を受けられます。
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月々の支払いが厳しいなら払い済み保険へ切り替える
家計の状態が悪く、月々の保険料支払いが厳しいのであれば、払い済み保険へ切り替えることも検討してみてください。
満期で受け取れる保険金額を担保にして、残り期間の保険料支払いを免除してくれる制度です。
仮に18歳を満期に設定して、12歳で払い済み保険へ切り替えた場合、残り6年間は保険料の支払いが免除されます。
ただし、満期金として受け取る子供の教育費用は減額されてしまいますので、注意が必要です。
払い済みに移行したぶんを残りの期間で個人的に補填しておかないと、必要な金額を用意できないことにもなりかねませんので、注意が必要です。
どうしても学資保険を乗り換えるときの注意点
どうしても学資保険を乗り換えるときには、以下3つの注意点を把握しておきましょう。
- 新規加入先で保険加入を引き受けてもらえるか
- 加入者の健康状態は安定しているか
- 解約返戻金や払戻金で損をしていないか
以下で詳しく解説していきます。
新規加入先で保険加入を引き受けてもらえるか
新規加入先で確実に保険加入を引き受けてもらえるかを事前に確認しておきましょう。
加入先が決まっていないのに保険を解約してしまっても、加入できなかったときに対応できなくなるためです。
「保険を切り替えたいな」と感じた時点で、ほかの保険会社の加入者条件等を確認しておきましょう。
ネット上で年齢を入力して、簡単に加入できる保険をシミュレートできるサイトもありますので、活用してみてください。
加入者の健康状態は安定しているか
学資保険では加入者である親御さんの健康状態も告知しなければならない場合があります。
上で紹介した保険料の払込免除の特約では、親の死亡時に保険料の支払いが免除になります。
親に健康上の問題があり死亡リスクが高い場合、保険料の払込免除の可能性も高くなりますので、事前に保険会社は把握しようとするのです。
親御さんが告知内容に引っかかるような病気にかかっていたり、健康上に問題のある数値を抱えている場合もあるでしょう。
加入できる年齢の条件をクリアしていても、親御さんの問題で保険への加入を断られることもあるのです。
学資保険はうつ病だと加入できないリスクあり!代わりの方法はある?
解約返戻金や払戻金で損をしていないか
乗り換えを検討している時点での、解約返戻金や払戻金で損をしていないかを事前に確認しておきましょう。
せっかく保険料を支払っていても、返戻金で元本割れを引き起こすリスクがあるので、金額を把握しておいてどの程度許容できるかを把握してください。
また保険料を年払いに設定している場合、残りの期間の保険料の払い戻しを受けられない可能性だってあります。
保険会社のカスタマーセンターに連絡してみたり、マイページで確認してみると、どの程度返戻金が生じるのかを把握できます。
学資保険を乗り換えるか迷ったら保険相談窓口を利用しよう
記事をここまで読んできて、「学資保険を乗り換えたいけどデメリットもあるなら…」と迷っている方もいるかもしれません。
学資保険を乗り換えるか迷っているのであれば、保険相談窓口を利用してみることをおすすめします。
保険相談窓口では、皆さんの家計や将来のプランに応じて、適切なアドバイスを専門のスタッフが担当してくれます。
もちろん学資保険を乗り換えたい理由に応じて、今後どんな対応をすべきかもアドバイスしてくれるんですよ。
無料で利用できますので、これからどうすべきか迷っている方はぜひ一度利用してみてください。
以下の記事で学資保険の相談におすすめな保険相談窓口を紹介していますので、ぜひ利用してみてください。
学資保険の相談におすすめな保険相談窓口12選【2020年最新】
学資保険の乗り換えをする前に損をしないか一度考え直してみよう
いかがでしたか?
学資保険はいったん加入したら、乗り換えないほうがお得な保険です。
ただし保険料の支払いが厳しいなど、金銭面的な問題で保険の乗り換えを検討しているのであれば、保険契約を見直して不必要な保障を削っていきましょう。
またどうしても乗り換えたい場合や乗り換え自体を迷っているときには、保険相談窓口に相談してみるのも一つの手でしょう。
いずれにしろ、乗り換えをする前にはリスクや損を考慮して、一度考え直してみるのが重要ですので、即決しないようにしましょうね。