新生活や異動で引っ越しをする際には、住所変更や引っ越しの荷物整理などやることがいっぱいで何から手を付けたらいいのかわからないですよね。
引っ越しのやることの多さゆえに、引っ越し時に火災保険の手続きを忘れてしまう人も多いのが現状。
しかし引っ越しするときに火災保険も素早く手続きしないと、二重で加入することになるあるいは手続きが遅れることで損をすることにもなるのです。
しかも旧居と転居先の種類によっては継続できるものもあるため、手続きの負担を減らすことだってできるのです。
そこで今回は、引っ越し時の火災保険手続きを引っ越し先の種類ごとに、わかりやすく解説していきます。
目次
引っ越し時の火災保険手続きは新居の所有形態によって変わる!
一般的に、火災保険は新居でも継続できます。
しかし賃貸から持ち家など所有形態が変わる際には、継続ではなく解約しなければならないことも。
火災保険は賃貸用と持ち家用と家の所有形態によって、保険料や補償対象などの保険の内容が異なります。
保険の内容が異なるものを引き継ぐことは出来ませんから、引っ越し時には解約手続きをする必要が出てきます。
以下では引っ越し先の所有形態ごとに、火災保険を継続できるか解約できるかについて解説しています。
賃貸から賃貸へ引越しするなら継続の選択肢もある
賃貸から賃貸へ引っ越しするなら、新居で火災保険に加入しているかどうかによって継続できるか解約すべきかが変わります。
新居で保険に加入しているなら解約しよう
通常賃貸では、不動産会社や大家さんが指定する保険会社への加入が求められます。
そのため、すでに新居で火災保険を契約している場合には、火災保険は継続できないため解約する必要があります。
一般的に火災保険は1年あるいは2年一括で保険料を支払うことが多いので、満期1か月前までであれば解約返戻金がもらえます。
火災保険を途中解約することで、違約金が発生することはありませんから安心してください。
新居でまだ保険に未加入なら継続できる
もし転居が決まった段階で特に不動産会社や大家さんに保険会社を指定されていなければ、旧居で加入していた火災保険を継続できます。
上で紹介した通り、火災保険では一般的に年単位で保険料を一括支払いしているので、継続手続きをとれば旧居で支払った保険料を継続して適用できます。
そのため引っ越し先で再契約して再度保険料を支払う必要がありません。
しかし引っ越し先の広さや構造が旧居と著しく異なる場合は、保険料が高くなって追加納入が必要になる場合もありますので、注意が必要です。
賃貸から持ち家へ引っ越しするなら解約する
一軒家や分譲マンションを購入して、賃貸から持ち家へ引っ越しするなら火災保険を解約する必要が出てきます。
賃貸と持ち家では火災保険の補償内容が異なるため、解約して再度持ち家に適した補償内容の契約に切り替える必要があります。
保険会社によっては継続できるように取り計らってくれるところもありますが、賃貸から賃貸で継続するときと同様に、保険料が高くなり追加納入する必要が出てくる可能性が高いです。
持ち家から賃貸へ引っ越しするなら基本は解約
持ち家から賃貸へ引っ越しするのであれば、基本的には賃貸から持ち家へ引っ越しするときと同様に解約する必要があります。
しかし転勤等で一時的に賃貸へ引っ越して戻ってくる予定がある場合など、持ち家を手放さずに賃貸へ引っ越す時には持ち家の火災保険を継続できます。
しかし賃貸でも火災保険に加入しなければならないので、保険の二重加入になってしまうため保険料負担は増えます。
火災保険を継続・解約する手続き方法
火災保険を継続・解約する手続き方法はいたって簡単です。
以下の2つの過程を踏むだけで手続きを終えることができるので、引っ越しの際に他の手続きの片手間にできますよ。
しかし火災保険会社の方針によっては、手続きに時間がかかることもありますから事前に準備しておくことをおすすめします。
保険代理店や保険会社に連絡する
火災保険を継続・解約するには、まず火災保険を契約した保険代理店や保険会社に連絡しましょう。
一般的にコールセンターに連絡すれば対応してもらえるので、いちいち店に足を運ぶ必要もありません。
連絡先が分からない方は、保険証券の表側に記載されている取扱い代理店に連絡しましょう。
火災保険を引っ越しのため継続・解約したい旨を伝えると、手続きに必要な方法の指示があります。
最近ではインターネットや電話で手続きできるところもありますが、一般的には書類を郵送してもらい必要事項や書類をそろえて返送することが多いです。
保険会社指定の方法で申し込みをする
保険会社の担当者から指定された手続き方法で継続・解約の申し込みをしましょう。
インターネットや電話で手続きができる場合は指示に従ってください。
書類で手続きをする場合には、連絡して数日後に保険会社から手続き書類が届きます。
書類に目を通して契約時と同じ印鑑を押して、指定された書類を同封して返送すれば手続きは完了です。
解約返戻金が生じる場合は、火災保険契約時に指定していた口座に2週間~1か月程度で振り込まれますので確認しておきましょう。
賃貸で解約なら不動産会社が手続きしてくれる場合も
もしも賃貸物件に住んでいて解約したい場合は、契約している物件を取り扱う不動産会社に連絡すると解約手続きをしてもらえます。
その場合は不動産会社から解約に必要な手続き書類を郵送してもらえますので、保険会社での解約手続きと同じように必要事項を記入して返送するようにしましょう。
直接保険会社と手続きをするよりも手軽にできますから、賃貸物件にお住まいの方は不動産会社経由で手続きをするほうが無難です。
引っ越し時の火災保険手続きで気を付けたいポイント
引っ越しの際に忘れられがちな火災保険手続きですが、慌てて行うと損をしたり万一の時に補償が受けられなかったりします。
そのため手続きの際に気を付けるべきポイントを把握しておきましょう。
引っ越しの時の火災保険手続きで気を付けたいポイントは、以下の5つです。
- 解約日は退去日と同じ日にする
- 解約タイミングによっては解約返戻金がなくなる
- 新居で新規加入なら入居当日から補償を開始
- 継続すると保険料が再計算される
- 保険会社ごとに対応が異なるので注意
解約日は退去日と同じ日にする
賃貸で引越しの際に火災保険を解約するときには、解約日を退去日に設定するようにしましょう。
手続きの際に解約日を退去日よりも前倒しにしてしまうと、もしも何かが原因で火事が起きたり破損・汚損が生じてしまったり場合には、全額自己負担で補償しなければなりません。
退去日までに家に出入りしなくとも、考えられるリスクにいつでも対応できるように解約日の設定を間違えないようにしましょう。
解約タイミングによっては解約返戻金がなくなる
火災保険の保険料を年単位で納入している場合には、保険期間中に途中解約すると解約返戻金を受け取ることができます。
しかし解約タイミングが保険満期日の1か月以内の場合には、解約返戻金を受け取れません。
また保険満期日まで期間が開いていたとしても、解約日が遅くなれば遅くなるほど手元に残る解約返戻金が少なくなってしまうので要注意です。
解約返戻金は月割りで計算した上で返還されますので、支払った保険料が全額戻ってくるわけではありません。
新居で新規加入なら入居当日から補償を開始
引越しの際に今まで加入していた火災保険を解約して、新居で新規加入するのであれば、引っ越し当日から新しい保険の補償を開始しましょう。
保険の解約日設定と同じ理由で、入居日に保障開始できるようにしておかないと、もしも何らかの原因で家が火災や破損・汚損が生じた場合には、全額自己負担で補償しなくてはいけません。
補償期間が無い期間を作ってしまうと、予想外のリスクに対応できない可能性があるため、できる限り火災保険が途切れないようにスケジュールやタイミングを合わせて手続きするようにしましょう。
継続すると保険料が再計算される
火災保険は保険の補償対象になる建物の構造、築年数など様々な条件を考慮して保険料を決定しています。
そのため賃貸間での引っ越しなどで火災保険を継続する場合には、新居の構造や築年数に応じた保険料にするために、保険料の再計算が行われます。
新居の状態によっては保険料が高くなり、年単位で保険料を支払っている場合は追加納入を要求されることもあります。
一度解約して新規加入するよりも楽でお得な手法ではありますが、引っ越し後に思わぬ出費になることを把握しておきましょう。
保険会社ごとに対応が異なるので注意
全ての保険会社が同じ対応を取ってくれるわけではありません。
A社では継続できるけどB社では解約しなければならないなど、それぞれで引っ越しの際に継続か解約かの対応が変わります。
特に引っ越しで火災保険を継続したいと考えている人は、手続き前にサイトや契約書類を確認して、自分の加入している保険が継続手続きに対応しているかを確認しておきましょう。
解約手続きを忘れても特に罰則はない
もしも引っ越しの際に解約手続きを忘れていた場合でも、特に罰則はありません。
解約し忘れていた期間の保険料は支払われていますので、判明した時点ですぐに保険を解約するようにしましょう。
もちろん保険満期1か月前でしたら、解約返戻金を受け取れます。
段取りよく火災保険の手続きをしよう!
いかがでしたか?
引越しの際には忙しくとも、火災保険の手続きを忘れずに行いましょう。
賃貸や持ち家かによって、現在加入している保険を継続できるかが変わります。
解約する際に保険料を年単位で支払っていると、保険満期日1か月前までであれば解約返戻金を受け取れます。
しかし解約するときには無保険期間を作らずに、もしもの時に備えて補償を途切れさせないようにしましょう。
継続する場合にも、新居の状態によって保険料が再計算されて保険料が上がる可能性があります。
もし手続きを忘れていた場合でも特に罰則はありませんから安心してください。
ですが二重契約の状態のままだと保険料が無駄になってしまいますので、段取りよく手続きタイミングを逃さないようにしましょうね!