生命保険の受取人を未成年に指定するときの注意点を徹底解説します

生命保険では被保険者が死亡あるいは高度障害状態に陥ってしまった場合に、保険金が支払われます。

加入する主な目的として、死亡後の家族の生活を保障することがメジャーですので、配偶者を保険金の受取人に指定することが一般的です。

しかし中には、子供に対して直接保険金を残してやりたい!と考えている方もいるかもしれません。

子どもを生命保険の受取人に指定することもできますが、未成年を指定する際には少し注意が必要です。

今回は生命保険の受取人を未成年に指定するときの注意点を徹底的に解説。

これから未成年の子供を保険金の受取人にして指定しようと検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。

生命保険の受取人は2親等までの配偶者or血族に指定できる

原則として、生命保険の受取人は保険会社によって、2親等までの配偶者あるいは血族に限られているとされています。

血族とは血縁関係のある人間を指します。

生物学的な血縁関係もおもちろんのこと、血のつながりがなくても養子縁組や再婚した相手の子供など、法的に認められている相手であれば、血族として認められます。

また生命保険の受取人には以下の特徴があります。

年齢の制限は設けられていない

生命保険の受取人に指定する人物には年齢制限が設けられていません。

そのため極端に言えば高齢の父親を受取人に指定することも可能ですし、逆に1歳の子供を保険金受取人に指定可能です。

任意の相手に保険金を渡すことができるように設計されています。

契約者と被保険者が同一であれば自由に変更できる

既に保険金の受取人が指定されているときには、変更したいと考えることもあるかもしれません。

基本的に生命保険は、契約者と被保険者が同一であれば契約者の一存で自由に変更可能です。

ただしトラブルを避けるために、きちんと元の受取人に対して受取人の変更を依頼する必要があります。

生命保険の受取人を未成年に指定するときの注意点

生命保険は上述のように年齢制限もないので、関係性の条件を満たしていれば保険金の受取人に指定できます。

しかし未成年の子供を受取人に指定する際には、以下の注意点を把握しておく必要があります。

  • 未成年には保険金の請求権がない
  • 未成年後見人からの請求になるのでスムーズに受け渡しできない
  • 未成年後見人が立てられないなら成人まで請求を待つ必要あり

以下で詳しく解説していきます。

未成年には保険金の請求権がない

現在日本では未成年に対して保険金の請求権を認めていません。

生命保険は記事の冒頭でも紹介したように残された家族の生活を保障する目的で加入しますから、保険金の金額が膨大になることもあります。

そのため未成年に請求権を認めてしまうと、幼い年齢で数千万円のお金を手にすることになるのです。

しかし未成年の子供はまだ精神的未熟で判断能力が大人よりも未熟ですから、悪い大人に騙されて保険金を生活以外の用途で使用してしまうこともあるかもしれません。

未成年を受取人を指定したとしても、保険金請求を行うことはできずに公的に認められた未成年後見人が請求を行うことになりますので、注意が必要です。

未成年後見人からの請求になるのでスムーズに受け渡しできない

未成年を受取人に指定した場合には、未成年後見人が保険金を請求することになります。

本人が請求することになるため、スムーズに子供に受け渡すことが難しくなります。

また未成年後見人は保険金を管理する責務も負いますので、最悪の場合保険金を使い込まれて子供に必要な金額を残せないなんてこともあります。

未成年後見人を指定したい場合には公的に認められた遺言書を作成しましょう。

信頼できる兄弟姉妹や親など、子どものお金の管理を任せても大丈夫と確信できる人を指定しておきましょう。

ただし親権者である方が作成した書類のみ有効になりますので、注意が必要です。

一人親の家庭の場合は元配偶者とよく話しあう

一人親の家庭で子供を受取人に指定する場合には、元配偶者とよく話し合っておきましょう。

基本的に離婚後は夫婦どちらかが親権を持つことになりますが、親権者が亡くなった場合に元配偶者が残された子供の面倒をもあるかもしれません。

現に親権者が死亡した時には、未成年後見人の指定が裁判所によって行われるシステムになっていますが、離婚後の親が家庭裁判所に対して親権者を自分に変更できるように申し立てることもあります。

しかし注意していただきたいのが、離婚後の子どもの面倒を相手が見れるかどうかです。

中には離婚後にギャンブルにおぼれてしまい、子供の保険金を使い込んでしまうこともあります。

またすでに再婚して家庭がある状況で子供を引き取った場合には、子どものために保険金を使うのではなく家庭の為に使い込まれてしまうこともあるのです。

そのため離婚時には親権者が死亡した時の対応について話し合っておき、必要に応じて未成年後見人を指定するなど都度対応するようにしましょう。

生命保険の受取人を変更したい場合の手続き方法

もしも現在指定している保険金の受取人から子供に変更したいのであれば、以下の流れで手続きを進めていきましょう。

  1. 保険証券を用意して証券番号を控えておく
  2. 保険会社に対して受取人変更の申し立てを行う
  3. 保険会社から送られてきた書類に記入して返送する
  4. 保険会社からの承認が下りて受取人変更完了

基本的には上記の流れで生命保険の保険金の受取人を変更できます。

また保険会社によっては窓口に保険証券や書類を持参するだけで保険金の受取人を変更できるところもあります。

いずれにしろ変更手続きができるのは、保険契約者のみに指定されていますので注意が必要です。

子供のために保険金を残す際はスムーズに受け取れるように配慮してあげよう

いかがでしたか?

生命保険は家族の生活を維持するために加入する保険ですが、受取人を配偶者ではなく子供に指定しておきたい!という方もいるかもしれません。

保険金の受取人指定の年齢に加減も上限もありませんが、未成年の時に保険金受取事由が発生してしまうと、子ども自体は保険金を請求する権利がありません。

代わりに未成年後見人が代理として保険金請求手続きを行いますが、信頼できる大人を未成年後見人に指定しておかないと子供のために保険金を活用してもらえない可能性があるため、注意が必要です。

子供のために保険金を残す際は、遺言書を作成してスムーズに受け取れるように、子供のために使ってもらえるように配慮しておくことが重要です。