“医療保険は万が一の病気やケガに備えるものですが、その補償内容は保険会社によって様々になっています。
もしもに備えて違う保険に加入している人も少なくありません。
しかし重複で加入している場合、保険金を受け取ることが出来るのか疑問もあります。
そこで今回は、医療保険の重複加入について解説します。
目次
医療保険は重複加入でもどちらからも保険金は受け取れる
医療保険は、病気やケガによって入院や手術を受けた場合に保険金を受け取ることが出来る保険です。
支払われる保険金は保険会社の商品によって様々ですが、入院であれば日額数千円~2万円程度の給付を受けることが出来ます。
この医療保険ですが、万が一の時に困らないように重複して加入している、という人もいるのではないでしょう。
そもそも保険金は、保険商品で決められた条件を満たすことで支払われるので、重複加入していても保険金は受け取ることが出来ます。
これは一つの病気でも問題はありません。詳しく解説します。
各医療保険で決められた条件に応じて支払われる
医療保険の保険金支払い条件は、各医療保険ごとに条件が決められています。
条件は入院日数や診断結果などにより決められることもあり、満たした場合のみ保険金の受取が出来ます。
なので医療保険に重複加入していても、それぞれの医療保険の条件を満たしていれば両方の保険金を受け取ることが出来るのです。
同じ病気で申請しても問題はない
一つの病気で違う医療保険に保険金の請求をすることも、もちろんできます。
同じ病気だと請求してはダメ?と思う方もいますが、保険金を受け取ることに問題はありません。
ただ違う保険会社の医療保険に保険金の請求を行う際に、一括で行うことが出来ずそれぞれ必要書類を揃えて申請するという手間と場合にお金がかかってしまう事を理解しておいてください。
このように、医療保険に重複して加入していても保険金を受け取ることは出来ます。
万が一に備えてたくさんの医療保険に加入しておいて方が良いのでは?と思う人もいるかもしれませんが、各社に保険請求する必要があり、書類をそれぞれ揃えるなどの注意点もあります。
それについては後ほどお話します。
医療保険とガン保険両方に加入していても保険金は受け取れる
医療保険と並んで、がん保険に加入している人も多いと思います。ガン保険は、ガンに備えて加入するもので診断がついた時・手術・入院などで保険金の給付を受けることが出来ます。
さらにガン治療には先進医療を必要とするものも多く、それを保障する先進特約も付帯してつけることが出来ます。
ガン治療は治療費が高額になることも多く、医療保険と別にがん保険に加入しておこうと考える人も少なくありません。その場合にも重複加入と同様に、医療保険とがん保険の両方から保険金を受け取ることができます。
医療保険を二重加入するときの注意点
医療保険に重複して加入していると、両方から保険金を受け取れるので、万が一病気やケガなどで入院・手術になった際には、より多くのお金を受け取ることが出来ます。
ですので、もしもに備えて多くの医療保険に加入しておくほうが良いのでは?と考える人もいるかもしれません。
確かに二重で医療保険に加入しておくと、万が一入院や手術になってしまった時により多くの安心を得る事になりますが、一方で日常的に支払う保険料が高くなったり、保障内容が同じであると保険料の無駄が発生することにもなります。
また先ほども少しお話しましたが、保険金請求は一括で行うことが出来ないので、各社に必要書類を揃えて提出することになります。
その書類取得にかかる金額も倍かかってしまうことも念頭においておく必要があります。詳しくは以下より説明します。
保障内容がかぶっているので保険料の無駄が発生する
医療保険には様々な保障内容のものがあり、各社工夫を凝らしている部分ももちろんあります。
その内容に魅力を感じて、医療保険に加入するのですが基本的な保障内容に大きな違いはありません。
そのため、保障内容が重複してしまうところがあり、その部分の保険料が無駄と捉えてしまう事もあります。
万が一には手厚い保障となりますが、被っている保障内容に関しては二重で支払う保険料に高いと感じるかもしれません。
保険金請求時に必要な書類取得費用が倍かかる
保険金を請求する際に、指定される書類を揃えて各社に保険金請求の手続きをする必要があることは、先ほどお話しました。
保険金の支払いのために必要な書類として「医師の診断書」を提出する必要を求められることがほとんどですが、その診断書ほ出してもらうのにも1万円かかることもあるなど、費用がかさむことがあることも知っておく必要があります。
医師の診断書は1万円することも
医師の診断書は、5000円程度から高いと1万円を超える場合もあります。
保険会社によっては、他社で使用した診断書のコピーでも可能という場合もありますが、そうでない場合には診断書を請求する会社の分だけ準備する事になるので、その分費用が加算でしまう事を覚えておきましょう。
複数加入が多すぎると保険会社から加入を断られる
医療保険は、万が一に備えて医療保険への複数加入したくなってしまう人もいます。
しかし医療保険への複数加入について、あまりに多すぎると判断されると新たに加入したくても断られてしまうこともあります。
たくさんの医療保険に加入していると、保険会社に怪しまれてしまうことになるので、出来れば複数加入でも2社程度に留めておくと良いでしょう。
このように、医療保険の複数加入にはデメリットとも取れる注意点があります。
これを知らずに複数の医療保険に加入してしまうと、保険金請求時に不必要な費用がかさんだり毎月の保険料が家計を圧迫してしまうなんてことに繋がりかねません。
もしもに備えるための保険が、家計を圧迫してしまってはもともこうもありません。きちんと適切な保険に加入するように心がけましょう。
医療保険とガン保険両方に加入するなら特約を利用しよう
医療保険とガン保険両方に加入して、万が一に備えている人も少なくないです。
しかし医療保険に加入する際に「がん特約」というものがあり、それを利用することで両方に加入しなくてもカバーできることがあります。
また同様に子宮がんや乳がんなどをはじめとした、女性の病気に特化した医療保険も存在しますが、こちらも通常の医療保険の「女性特約」をつけることで保障をカバーできる場合があります。それぞれについて詳しく解説します。
医療保険にガン特約を付帯する
ガン治療には先進医療を使って治療を行うことがあり、先進医療にはたくさんのお金がかかります。
ガン保険は入院費用はもちろん、それらの先進医療を保障するものがメインとなっているため、ガン特約の先進医療保障でも十分となるでしょう。
しかし人によって安心出来るものが違うので、医療保険のガン特約とガン保険の保障の違いについてじっくりと検討することが重要です。
女性であれば女性専用特約を付けるのもOK
女性ならでは病気として、婦人科系の病気があります。
それらに特化した医療保険も数多く見られ、女性にとっては必要な保障の一つです。
ただ女性専用の医療保険に加入しなくては、その保障を受けられないということではなく、ガン特約同様に「女性特約」を医療保険に付けることで、保障を受けることが出来ます。
医療保険に特約という形で保障を追加することで、様々な病気に備えることが出来るので、複数の医療保険に無理して加入する必要はないでしょう。
医療保険の重複加入は加入数に気を付けよう
医療保険に重複加入についてのお話をしました。重複加入していても、保険金を受け取ることは条件を満たしていれば可能です。
ただ重複加入で知っておかなければいけないこともあります。
その一つに、重複加入の数が多すぎると加入を断られてしまうことがあるということです。
医療保険金を目的とした詐欺などの可能性を疑われてしまうことで、それ以上の加入ができないということも考えられます。
安心には多くの保障が必要と考える人もいるかもしれません。しかし、通常の医療保険に特約という形で様々な病気の保障をすることも可能です。
また中には、自分の必要な保障をバイキング形式で選んで組み立てられるような医療保険も存在するので、それらをうまく活用して病気やケガに備える医療保険に加入してみても良いでしょう。
万が一の際の保障として加入する医療保険が家計を圧迫し困ることがないように、医療保険の重複加入を見直してみても良いかもしれませんね!