学資保険には、保険金額が最大1000万円と上限が決められていることを知っていますか?
子どものための学資保険ですが、生命保険と似た分類のため事件に繋がることがないように、このような上限が決められています。
そこでこの記事では、学資保険でより多くの教育資金を準備したい人に向けて、対処法や注意点を解説します。
目次
子どもの学資保険の保険金額は最大1000万円まで
子どもの教育費を貯めるための学資保険ですが、保険金額は最大でも1000万円と上限が決まっています。
ただ1000万円と上限が設けられているのは死亡保障付きの学資保険で、ついていない場合は上限がありません。
この上限は15歳未満の未成年者までで、他の保険に加入している場合も全ての保険金額を合算し1000万円までとなっています。
未成年までは金額が決められている
子どもの学資保険で上限が1000万円となっているのは、15歳の未成年までです。
これは1つの学資保険だけという意味ではなく、保険会社や商品を変えても合計で1000万円までと決まっているので注意が必要です。
また災害割増特約があれば、基本保険金額ではなく割増にされた金額で計算されます。
そのため学資保険で500万円かけていれば、残り500万円で他の保険に加入しなくてはいけません。
ちなみに限度額については生命保険協会で「契約内容登録制度」というものがあり、こちらでいくら加入しているかチェックされています。
お金のために子どもを殺害する親が出ないようにするため
なぜこのような上限が設けられているのかというと、過去に保険金目当てで子どもを殺害するという痛ましい事件が発生したためです。
そのため子どもの保険金に上限が設けられ、このような事件を防止する目的で平成20年から条件が設けられました。
学資保険=生命保険と似た分類のため
学資保険は教育費の貯めの保険ですが、その仕組みが生命保険と似た分類であるため、上記のような事件に子どもが巻き込まれることを防止する目的で、上限が定められています。
学資保険には、凍共の死亡時に保険金が下りる保障が付けられるものもあり、これは生命保険と同様の働きをしています。
そのため上限を設けるという安全策を取っているのです。
学資保険は200万円の保険金が一般的
学資保険に1000万円という上限が設けられていることがわかりましたが、学資保険では200万円というのが学資保険の保険金としては一般的になっています。
それ以上になると、毎月支払う保険料が高くなるだけでなく、子どもにかかるお金が高くなるためです。
また子どもの進学にかかる準備費用としては、200万円というきんがくが適切であると言われているからです。
月々支払う保険料が高くなる
子どもの学資保険は、契約時に決めた満期金と加入時の年齢で毎月の保険料が決まります。
そのため満期金を大きくすると、その分月々の保険料が高くなってしまい負担が大きくなります。
満期まで待てば110%の返戻率があっても、途中で家計状況が変わり保険料を支払えず解約しなければいけなくなってしまう可能性もあります。
途中解約になると返戻率が下がってしまうため、手元に戻るお金も少なくなってしまいます。
このような事態を避けるためにも、200万円程度が一般的な家庭では適切とされているのです。
子どもにかかるお金が高くなる
学資保険だけでなく、子どものかかるお金は年齢とともに上がります。
そのため学資保険を無理なく支払って行けるのも、保険金200万円だというのも理由の一つです。
学資保険だけやっていればよいというものではなく、子どもの年齢が上がると習い事や塾などの費用もかかってきて、負担となります。
それを見越して無理なく支払える金額が200万円となっているのです。
子どもの進学にかかる費用準備として適切
学資保険を始める人の多くが、大学進学など入学金などでまとまったお金が必要なときのためです。
大学入学時の初年度納入金は、公立大学で81万7,800円となっており、200万円あれば十分に足りる金額となっています。
もちろん私立大学に進学したり学部によってはもっとかかりますが、それでも最初にかかる費用を賄える金額が200万円となっています。
ただこれで全ての学費を賄えるわけではないため、学資保険で確実に貯め残りを貯蓄などして、学資保険は教育費の一部だという認識をもって加入する必要があります。
学資保険でより多く教育資金を用意したい親向けの対処法
学資保険には子どもの安全を守るために上限があり、一般的な学資保険の金額は200万円だということがわかりました。
しかし200万円ですべてが賄えるわけではなく、あくまでも学資保険は教育費の一部だということを理解してく必要があります。
学資保険以外でも多くの教育資金を準備しておきたいと思っても、貯蓄が苦手だとどうしてよいかわからないという人もいます。
そこでここでは、学資保険以外に教育費をより多く貯めるのにおすすめの方法を紹介します。
定期預金を申し込む
自分で貯蓄していくと使ってしまう不安という不安がある人は、定期預金に申し込み確実に貯蓄できるようにするのがおすすめです。
定期預金で毎月決まった金額を貯蓄していけば、簡単には降ろせないないため目標金額を確実に貯められます。
また家計状況が変わったときは、無理のない金額に変更もできるためライフプランに合わせた貯蓄ができるのがメリットです。
資産運用で徐々に増やしていく
大きく教育費を貯めたい場合には、資産運用を活用して徐々に増やしていく方法もあります。
定期預金や貯蓄では確実に目標金額を貯められますが、超低金利である今は大きく増やすことはできません。
そこを貯蓄とは別に資産運用して徐々に増やしていけば、目標金額よりも貯められる可能性もあります。
ただしデメリットもあるため、資産運用を始める際には注意が必要です。
他の低解約返戻金型終身保険に加入する
学資保険以外にも、貯蓄性のある低解約返戻型終身保険に加入するのもおすすめです。
低解約返戻型終身保険は長期加入を前提にしているもので、しっかりと最後まで払い込めば解約返戻金が大きく上がるというものです。
子どもの大学入学時などに解約のタイミングを合わせることで、教育費としてまとまったお金を確保できるのがメリットとなっています。
また終身保険なので死亡保障も同時についており、万一に備えながら貯蓄ができる安心の保険となっています。
学資保険以外で教育資金を増やす時の注意点
学資保険だけでなく別の方法と併用して教育費を貯める方法を紹介しました。
さまざまな方法がありますので、自分のライフプランに合わせて選択することが大切です。
しかし学資保険以外の方法を活用して教育資金を増やすときには、いくつかの注意点に気を付けなければいけません。
これを知らずにいると、大きく損をしてしまい必要なお金が用意できないこともあります。
きちんと注意点を理解したうえで、最適な方法で教育資金を貯めるようにしてください。
資産運用で失敗する可能性がある
資産運用で教育費を増やす場合には、失敗するリスクについても正しく理解しておいてください。
資産運用は市場に大きく影響されるため、元本割れや財産を失ってしまうリスクがついて回ります。
これを理解しておかないと、必要なときに必要な教育費が払えなくなってしまうリスクもあります。
すべてを資産運用に任せるのではなく、貯蓄もしながらなどリスクヘッジをすることも大切です。
子どもの進学に応じて生活費も圧迫される可能性がある
子どもの進学先によっては、生活費も圧迫される可能性があります。
小学校から大学まで公立で過ごす場合と私立で過ごす場合とでは、その費用に数百万以上の差がついてしまいます。
仮に子どもがすべて私立を希望すると、教育費には2500万円かかるともいわれており、学資保険と自分で行う貯蓄だけでは足りません。
また教育費が生活を圧迫する結果にもなりかねません。
もちろん子どもの希望にはできる限り沿ってあげたいですが、無理のない範囲にしましょう。
新規で保険を契約するときは解約のタイミングに注意
子どもの教育費のために新しく保険契約する場合には、解約のタイミングにも注意してください。
新規で加入する場合、不必要な保険を見直して解約することもあるでしょう。
しかし解約返戻金のある保険だと、解約のタイミングによっては元本割れなど損してしまう可能性もあります。
解約するタイミングについては、保険のプロに相談しなるべく損をしないタイミングを選んでください。
子どもの教育資金で迷ったら保険相談窓口に相談してみよう
子どもの教育資金は、適切な方法で確実に目標金額を貯める必要があります。
しかし保険に詳しくない人だと、どのように教育資金を貯めていけばよいか悩んでしまうこともあります。
そのような場合に、保険相談窓口の活用がおすすめです。保険相談窓口では、専門知識や資格を持つ保険のプロが保険だけでなく家計の相談にも乗ってくれるため、お金や保険に疑問がある人でも安心して相談ができます。
適切な教育費用の貯め方を提案してくれる
適切な教育資金の貯め方は、家庭によって異なります。
それはライフプランや家計状況が異なるからです。
教育資金=学資保険とイメージしていても、実際には別の方法が良いこともあります。
何が自分にとって最適なのか、それを保険相談窓口で提案してくれるのも利用するメリットです。
自分では見えていなかったマネープラン・ライフプランから、確実に目標金額を貯めるための方法をわかりやすく提案してくれるので、無理なく貯蓄ができるでしょう。
おすすめの学資保険のプランを提案してくれる
学資保険で教育費を貯めると言っても、保険商品によって返戻率や保障内容・特約などの差があります。
複数あるとどれを選べば良いか悩んでしまいますよね。しかしその中からより自分に合う商品見つける手伝いをしてくれるのが保険相談窓口です。
学資保険を複数比較してくれるため、その違いを理解しやすくなるでしょう。
契約者の家計状況やライフプランに合わせた、最適なプランに加入できるのも保険相談窓口を利用するメリットです。
ライフプランに応じた家計のやりくりも相談できる
保険相談窓口では、ファイナンシャルプランナーなどの資格を持つ相談員が、家計のやりくり方法の相談にも乗ってくれます。
教育費を貯めるためには、家計をうまくやりくりし節約した分を貯蓄する必要もあります。
現在の家計に無駄などあればアドバイスをくれ、家計のやりくり方法を教えてくれるのも保険相談窓口のメリットです。
学資保険って乗り換えできるの?損をしないためのポイントと注意点を解説します
学資保険の保険金上限額を確認してどのくらい準備すべきかを検討しよう
学資保険には1000万円という上限があること、その理由を解説しました。
学資保険を含む子どもの死亡保障などに上限を設けているのは、子どもの安全を守るためにも必要な制度です。
しかし子どもの将来を考えると、もっとたくさん貯めておきたいところです。
学資保険は教育費の一部と考え、定期預金など別の貯蓄方法を併用し、教育費を貯めていくようにしてください。