高校から大学や専門学校に進学する際には、総額数百万円が必要になることもあります。
将来子供が大きくなった時に好きな進路を選ばせてあげたいという親心もあるでしょうから、今のうちに学資保険で準備しておこうと考えている親御さんもいることでしょう。
しかし最近では学資保険に加入するのではなく終身保険に加入して目標金額を貯めようとする家庭も増えていますから、どっちがいいのか迷ってしまいますよね。
そこで今回は子供の教育資金の為に学資保険と終身保険どっちに加入するか迷っている方の為に、各保険のメリット・デメリットをもとにどちらに加入すべきかを解説していきます。
目次
学資保険と終身保険の特徴3つを比較
そもそも学資保険と終身保険は加入目的が異なる別の保険です。
大きく分けて以下3つの特徴の違いがありますので、把握しておきましょう。
①保険の加入期間が指定されている
学資保険は知っている方もいる通り、加入時から18歳まで保険料を支払い続けて満期になると一定の金額を受け取れる保険です。
加入期間が定められているので、満期が来れば保険契約は解消します。
一方で終身保険はその名の通り終身、一生涯まで保障が適用されますので加入期間に制限がありません。
保障が一生涯続いていきますので、保険金の返戻率も高く資金を貯める貯蓄目的で加入する人が非常に多いです。
②加入時の年齢制限の有無
学資保険は加入時に保険契約者や子供の年齢制限が設けられています。
子どもの場合は0歳~7歳までが一般的な限度とされており、契約者つまり親の年齢は60歳以下と定められています。
保険会社や商品によっては制限が前後することもあります。
一方で終身保険は加入する時期に制限が設けられていないのが一般的。
もし学資保険の年齢制限を超えていたとしても、終身保険を活用すれば保険料で定期的に教育資金を積み立てられます。
③死亡保障がもとからついているか
学資保険は子供の教育費用を定期的に積み立てていく貯蓄が主目的の保険ですから、死亡保障はもとからついていません。
主契約にプラスして「払い込み免除特約」を付帯することで、親の死亡時に保険料の支払いが免除され保険金を当初の予定の満額受け取ることができます。
一方で終身保険は死亡保障がメインの保険ですので、特約を付帯せずとも死亡時には保険金を受け取れます。
学資保険で子供の教育費を貯めるメリット・デメリット
上記の各保険の特徴を踏まえて、以下では学資保険で子供の教育費を貯めるメリット・デメリットについて解説していきます。
学資保険で貯める3つのメリット
学資保険で子供の教育費を貯めるメリットは以下の3つです。
- 早期に加入すればするほど返戻率が高い
- 定期的に保険料を支払うので貯金が苦手でも貯めやすい
- 金利が固定されているので受取金額が明確
学資保険では支払われた保険料をもとに、保険会社が満期まで運用して目標金額まで貯めてくれます。
運用の際には利益が発生しますので、早期に加入して満期までの期間が長ければ長いほど、返戻率が高く受け取れる保険金も多くなります。
また学資保険では月々あるいは年ごとに保険料を支払いますので、定期的に支払う制約が付きます。
貯蓄が苦手な方は制約のおかげで貯めやすくなりますし、学資保険は契約者の好きなタイミングで保険金を引き出せないので使い込む心配もありません。
学資保険では金利が固定されているので、金利変動の影響を受けませんので加入時に将来どれくらいの保険金を受け取れるかが明確になっています。
学資保険で貯める3つのデメリット
学資保険で子供の教育費用を貯めるデメリットは以下の3つです。
- 希望したタイミングで保険金を引き出せない
- 小学生以降は加入できない
- インフレで保険金の価値が下がる
学資保険は満期に保険金が受け取れるシステムになっていますので、「急にまとまったお金が必要になったから引きだしたい」といっても断られてしまいます。
うけとるには学資保険を解約するほかありませんが、加入期間が短いと解約返戻金が支払った保険料を下回る元本割れが発生するため損してしまいます。
また学資保険は加入年齢制限がある以上、小学生以降の加入は原則的にできません。
保険会社や保険商品によっては小学生・中学生までなら加入できる保険を発表しているところもありますが、満期までの期間が短いため、支払う保険料が多くなり家計を圧迫する恐れがあります。
学資保険では決められた保険金を支払い続けますので、国内でインフレが発生した時には保険金の価値が下がってしまう可能性があります。
終身保険で子供の教育費を貯めるメリット・デメリット
以下では終身保険で子供の養育費を貯めるメリット・デメリットを紹介していきます。
終身保険で貯める3つのメリット
終身保険で子供の教育費を貯めるメリットは以下の3つです。
- 教育費以外の用途にも活用できる
- 死亡時の保障が手厚い
- 子どもが進学しなくても契約は継続出来る
終身保険は加入期間が定められていませんから、契約を継続していれば子どもの教育費ではない用途でも活用できます。
また死亡保障を主な目的で加入する保険ですので、万一契約者が死亡した場合家族が生活していけるだけの保険金を残せることもあります。
子どもの進路に対応できるようにと加入しても、子どもが進学を希望しないこともあります。
終身保険では子供が進学を選択しなくても加入期間に制限がありませんから、そのまま終身保険として保障を受け続けられるメリットもあります。
終身保険で貯める3つのデメリット
終身保険で子供の教育費を貯めるデメリットは以下の3つです。
- 保障が一生涯のぶん保険料が割高になり家計に打撃
- 学資保険と同様に活用すると元本割れのリスクもある
- 死亡保険金の用途を指定できない
終身保険は定期保険よりも保障の範囲が広いため、保険料が高いです。
仮に30歳の男性が終身保険と学資保険に加入した時の保険料は以下の通りです。
学資保険(18歳まで保険料支払い) | 約9000円 |
---|---|
終身保険(支払期限なし) | 約14000円 |
月々5000円近くもの差が出てしまいますので、家計が苦しい方にとっては大きな打撃になります。
また終身保険は長期加入を前提に設計されている保険ですので、学資保険と同様に18年間で運用しようとすると元本割れのリスクが高まります。
契約者が自分に設定されている場合には、死亡時に子供の為に保険金を残せますが保険金の用途を詳細に決定できないため子供の教育費の為に適切に運用されないリスクもあります。
学資保険と終身保険どっちがいいかは家計や目的によって変わる
学資保険と終身保険どっちがいいかは、メリットデメリットからもわかるように家計や目的によっても左右されていきます。
実は保険の保障は加入者のライフプランや収入状況によって異なるため、一概にどちらが優位であると断言できないのが正直なところ。
以下では学資保険を選んだ方がいい人・終身保険を選んだ方がいい人を紹介していきます。
学資保険を選んだ方がいい人
- 貯金が苦手で制約力が欲しい人
- 入園入学のタイミングで一時金が欲しい人
- 月々の保険料を抑えたい人
- 解約のリスクを負わずに安全に教育費を貯めたい人
- 子どもや契約者の年齢が加入上限内の人
学資保険は保険契約期間が決まっていますので、契約時の目標金額を調整すれば月々の保険料を抑えられます。
また制約力があるので貯金が苦手ない人にも向いているといえるでしょう。
学資保険ではプランによっては入園や入学のお金がかかる時期に一時金が支給されるプランも用意されています。
タイミングに合わせて確実に一時金が欲しい人にも向いているといえるでしょう。
学資保険は主契約のみであれば純粋に教育資金を貯める目的で利用できますので、追加の終身保障が必要なく保険料を極力抑えたい人にも向いています。
終身保険を選んだ方がいい人
- 月々の保険料支払いに困らない安定的な家計がある人
- 教育費以外の目的でも活用したい人
- 年齢が高い人
- 貯蓄がある人
終身保険は保障が充実している反面、保険料が学資保険と比較して高いため保険料支払いに困らない安定的な家計がある人が向いています。
また保険金の使用用途は自由ですので、教育費以外の目的で活用したいときにも利用できます。
さらに学資保険には契約者の年齢制限が設けられていますが、終身保険では加入時の年齢制限は満90歳までと幅広く設定されていますので、年齢を気にする必要なく子供あるいは孫のための教育資金を貯められます。
注意!外貨建ての終身保険は為替リスクがある
最近では終身保険を学資保険として活用するために、外貨つまりドルを活用して運用する外貨建て終身保険に注目が集まっています。
日本円より利率の高いドルを活用して保険料を運用していきますので、タイミングによっては国内の終身保険よりも短い期間で目標金額を達成できる可能性もあります。
しかし外貨に換金して保険料を支払って運用する以上、為替リスクはつきもの。
円とドルの価値が変化すればその打撃をすぐに受けることになるで、うけとりたいタイミングで為替変動が生じると当初予定していた保険金額が受け取れずに結果的に損をすることもあります。
「学資保険よりも外貨建ての保険がいいよ」とすすめられることもありますが、得できる分損をするリスクも大きいことを覚えておきましょう。
最終的にどっちにすべきか迷ったら無料保険相談を利用しよう
「でも自分の収入状況や将来の目標的にどっちにすべきか迷う…」という方は無料の保険相談窓口を利用することも検討してみてください。
保険相談窓口ではFP資格などお金に関連する資格を保有しているスタッフから、収入状況や今後のライフプランをもとにした保険の提案が受けられます。
学資保険と終身保険どちらで教育費を貯めるか迷っていることを伝えれば、取り扱っている保険会社の中から最適なプランを提案してくれます。
第三者の意見として参考にできますし、相談にかかる費用は全額無料なので安心です。
また提案を断ったとしても相談料を請求される心配もありませんし、仮に契約後はアフターフォローとして保険契約の維持も手伝ってもらえます。
店頭での相談や訪問、オンラインでの対応も増えていますので、気になる方は保険相談窓口を調べてみてくださいね。
学資保険と終身保険の特徴を掴んで家庭に合った保険を選ぼう
学資保険は子供の教育資金を貯める目的で設計されていますので、教育費を貯めやすいというメリットが。
一方終身保険は死亡保障も充実しており貯蓄性の高い保険として知られています。
ただし双方にデメリットも同時に存在しますので、把握したうえでどちらを利用すべきかを判断しましょう。
どちらを利用すべきか迷ったときには、無料で利用できる保険相談窓口も検討してみてください。
保険のプロと資格を活かして皆さんの家庭に合った教育資金準備方法を提案してくれます。
確かに子供の教育費は大切ですが、日々の生活に影響が出ない範囲で進めるのが一番ですので高望みせずに家庭に合った保険に加入するようにしましょう。