新居を購入したり賃貸物件に住む際には、地震保険への加入を進められることもあるかもしれません。
でも保険料をみて「なんか保険料高くない…?」と疑問に思って、本当に加入する必要があるのかがわからない方もいますよね。
無駄に保険料を支払うのは避けたいですから、本当に加入する必要があるのかを確認したいでしょう。
今回は地震保険の必要性を知るために、地震保険の必要性や加入しておくべき人の特徴について徹底的に解説していきます。
目次
地震保険は火災保険に付帯して加入する保険
地震保険は自動車保険や生命保険のように単体では加入できない保険で、火災保険とセットで加入します。
火災保険加入時に加入していなくても、後から地震保険を追加することも可能です。
現在日本国内で火災保険に地震保険を付帯している人の割合は、約7割ですので、大多数の人が保障を追加して備えています。
どこの保険会社でも補償内容に変わりはないので、保険会社を選ばずに加入している火災保険会社にて手続きを進めるのが一般的です。
地震保険料が高いのは地震発生の可能性が高い地域だから
「地震保険料が高いから保険への加入を避けたいな…」と考えている人もいるかもしれません。
地震保険料が高いのは、皆さんが居住している地域が地震の発生の高い地域であるからなのです。
地震が発生しやすい地域は近くに断層があったり、プレートの境目の上に位置していることが多いです。
同じ地震保険料を支払っていても、地震の発生確率の低い地域と地震の発生確率の高い地域では保険金を受け取れる機会に差が生まれてしまいます。
そのため保険料を地域ごとに分けて、発生確率に応じて料金を設定しているんです。
また沿岸部などの津波が予想されるあるいは延焼や倒壊の恐れのある木造住宅に関しても、保険料が高く設定される傾向にあります。
地震保険は必要!加入しておくべき4つの理由
では保険料に差があるのにもかかわらず、地震保険に加入しておく必要性があるのか気になりますよね。
地震保険に加入しておくべき理由は、以下の4つです。
- 火災保険では地震の被害は補償対象外だから
- 地震で火災が発生する可能性が高い
- 公的保障では補償が不十分
- 国と民間保険会社の共同事業なので安心
以下で詳しく解説していきます。
①火災保険では地震の被害は補償対象外だから
火災保険ではちまたでも言われているように様々な災害に対応できる保険ですが、地震や火山活動による被害に関しては補償対象外に設定しています。
家の損害の原因が地震であると認められる以上火災保険では補償を受けられないんです。
日本は地震大国ともいわれるほど定期的に地震が発生し、多くの世帯が被害を一度に受けます。
家が倒壊することもありますから、地震保険に加入しておいて万一家が被害に遭っても保険金で修理できるように努める必要があるのです。
②地震で火災が発生する可能性が高い
阪神淡路大震災でも実際に発生していたように、地震が発生したタイミングが炊事の時間に重なってしまうと、地震が原因で火災が発生する可能性があります。
延焼してしまう可能性もありますから、被害が予想以上に拡大してしまう可能性があるんです。
上述したように地震で発生した損害に関しては、火災保険では補償できません。
同じ火災だとしても保障の対象外として認定されてしまいますので、特に木造住宅にお住まいの方は地震保険に加入しておいて保障を受ける必要があるのです。
③公的保障では補償が不十分
「地震の発生確率が高いなら公的保障でもどうにかしてくれるんじゃないか」と思う方もいるでしょうが、公的保障には過度な期待は厳禁です。
国や地方自治体などの公的機関では被災者の生活を再建するための制度として、被災者生活再建支援制度を設けています。
しかし最大でも100万円程度の支給にとどまるため、住居が全壊してしまった場合には足し程度にしかなりません。
また支給条件も厳しく設定されているので、被害を補填できるだけの十分な補償が得られない可能性があるんです。
④国と民間保険会社の共同事業なので安心
火災保険は民間の保険会社で取扱っている保障内容も異なりますから、自分で保険会社を調べて加入する必要があるほか、保険会社ごとに適用条件の詳細が異なります。
一方で地震保険は国と民間保険会社の共同事業として運営されていますので、保険料も補償内容も一定です。
どの保険会社で加入しても原則補償内容に変化はありませんので、安心です。
保険金に関しても十分な予算が用意されているので、条件を満たしている野に保険金が支払われないなんてことは少ないので、安心してください。
地震保険が必要な人に共通する特徴
地震保険の必要性を踏まえてみると、加入すべき人には共通して以下4つの特徴があります。
- 家を購入してから日が浅い人
- 被災後に収入が途絶える可能性がある人
- 貯蓄が十分な金額用意されていない人
- 地震の発生確率の高い地域に住んでいる人
以下で詳しく解説していきます。
家を購入してから日が浅い人
現在の家を購入してから日が浅い人は、地震保険に加入して万一の状況に備えておく必要性が高いといえます。
地震では家にひびが入ってしまうだけではなく、自宅の倒壊や一部が壊れて使用できなくなってしまうことも。
いくら購入した家が新築だったとしても、条件が重なれば住めない状態になってしまうことも考えられるのです。
地震保険に加入しないまま被災してしまうと、住めない家の住宅ローン支払いは残りますし修理費用も残ります。
また住めない期間に生活の拠点とする部屋も借りることになりますので、三重苦に見舞われることだってあるのです。
被災後に収入が途絶える可能性がある人
自宅で事業を営んでいたリ被災することで職場を失ってしまう可能性がある人は、地震保険に加入する必要性は高いといえます。
被災後に生活を維持できる収入が一時的に途絶えてしまえば、貯金を切り崩して一定期間やりくりしなければなりません。
短期間で仕事が決まればいいのですが、うまくいかない人もいるでしょう。
被災の一時金が公的保障で手に入ったとしても、家も同時に被災していれば支出と収入のバランスが崩れてしまい生活がたちいかなくなってしまうこともあります。
貯蓄が十分な金額用意されていない人
被災して壊れた生活必需品を買いなおすことも予想されますから、貯蓄が十分にないと買いなおしすらできない可能性があります。
日々貯金は重要ですが、収入の関係上そこまで用意しきれない人も多いでしょう。
貯金額に自信のない方は、地震保険に加入しておいて少しでも家計の負担を減らせるように努めましょう。
地震の発生確率の高い地域に住んでいる人
地震の発生確率の高い地域に住んでいる人は地震保険に加入しておきましょう。
首都直下型地震や南海トラフ沖地震の可能性が示唆されている今、どこの地域でも地震の被害に見舞われる可能性は残っています。
上述したように地震の発生確率の高い地域は保険料が高く設定されているので加入をためらってしまうかもしれません。
しかし被災する可能性がある以上、加入しておいて損はありませんし地震が起きてから加入するのでは遅いです。
近い未来に来る可能性が指摘されているのであれば、先回りして地震保険に加入して損害に備えておきましょう。
マンションで地震保険に加入すべきかは管理組合に問い合わせよう
マンションにお住まいの方は地震保険に加入する必要性があるかの判断がつきづらいのではないでしょうか。
基本的に共同住宅に住む際には、地震保険は家財にのみかけることがほとんど。
建物自体には管理組合が地震保険をかけていることが多いんです。
しかし管理組合によっては地震保険に付いて説明がなされていないこともありますから、不安を感じているのであれば管理組合に問い合わせるようにしましょう。
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地震保険の保険金は満額支払われるわけではない
「地震保険に加入しておけば保険金が支払われるから安心だ」と考えている方もいるかもしれませんが、地震保険の保険金は火災保険と同様に満額支払われるわけではないんです。
地震保険の保険金は火災保険の保険金の何割、と設定されていて保険金を皆さんの任意で選択できません。
また火災保険と同様に損害の割合に応じて保険金が支払われるシステムになっているので、保険会社の判断で損害の割合が基準に満たない場合には保険金が支払われないことだってあるんです。
保険金の支払い対象だったとしても、一部損や半損などに認定されて保険金が想定金額よりも減額されてしまいますので、注意が必要です。
地震保険の保険料が高いときには割引制度や控除を活用しよう
地震保険料は地域や住んでいる建物によって保険料が高くなってしまいます。
保険料をできるだけ少なくしたいと考えて考えている方は、各種割引制度や地震保険料控除を活用してみてください。
築年数が浅かったり、耐震や免震の施工が施されている住居に関しては、地震の被害が他の住居に比べて低いと考えられるため、割引制度を活用できるのです。
10%~30%ほど適用されますので、多少は家計の負担を軽減できます。
また地震保険への加入を推奨するために地震保険料控除が設けられています。
地震保険料控除では支払っている保険料に応じて、住民税や所得税の減免措置が取られる制度です。
直接保険料に影響するわけではありませんが、家計の全体的な負担を軽減できるので節約効果は期待できますよ。
地震保険の必要性を把握して補償を受けるべきかを判断しよう
いかがでしたか?
地域によって保険料が異なるため本当に自分が地震保険に加入すべきかがわからない方もいるでしょうが、基本的に地震大国である日本では加入しておく必要性は大いにあります。
特に地震発生の可能性の高い地域や地震によって生活がたちいかなくなることが予想されるのであれば、地震保険に加入して補償を受けることをおすすめします。
地震保険は任意で加入するため加入を強制されることはありませんが、災害の確率を考えたら損にはなりませんので、じっくり加入すべきかを検討するようにしましょう。