就業不能保険とは、ケガや病気になってしまい長期間働くことが出来なくなってしまった場合に補償する保険を指します。
若いうちや独身のうちは必要ないと考えている人も少なくありませんが、病気やケガなど働けなくなってしまう可能性は誰にでもあります。
そんな時に頼りになる就業不能保険が必要な理由を徹底的に解説していきます。
目次
就業不能保険では働けない期間の収入が保障される
就業不能保険とは、ケガや病気などにより長期間働くことが出来なくなってしまった場合に、条件を満たすことで毎月給料のように支払われるので、生活費を賄うことができます。
しかし就業不能と認められる条件が決まっていたり、支払われるまでに期間が設定されているなど様々な条件をクリアする必要があります。
これらを加味して、就業不能保険に加入するか検討する必要があります。それぞれ詳しく見ていきましょう。
長期間働けない場合に支給が決定される
就業不能保険は、ケガや病気により長期間働けない状態であると判断された場合に、保険金の支給が決定されます。
これは医療の発達により救命率があがった反面、障害が残り働けないという人が増えたことで出来た保険です。
そのため高度障害以外の障害で長期的に就業不能となった場合に、支給が決定される保険です。
保険会社側で就業不能と認められる条件が決められている
高度障害以外の理由で就業が出来ない場合に支給が決定されるということをお伝えしましたが、就業不能とされる条件があります。
この条件は保険会社側で決められており、どのような場合でも給付されるというわけではありません。保険商品や保険会社によって条件が異なるので、内容を確認してから加入することが大切です。
保険金が支払われない期間が設定されている
就業不能保険には、支払い対象外期間というものが設定されており、この期間を超えても就業不能な状態が続いている場合に支払いが決定される仕組みになっています。
ですので、就業不能になってすぐに支給されるというわけではないことに注意が必要です。
このように就業不能保険は、高度障害以外の理由で長期間働けなくなった場合に毎月給与のように支給される保険です。
しかし支給決定されるには、保険会社や保険商品が定めた就業不能条件を満たしたうえで、保険金が支払われない期間を超える必要があります。
働けなくなった時すぐに支払われるものではないため、貯金などの貯えも自分でしておく必要もあります。
就業不能保険は独身でも加入すべきな2つの理由
就業不能保険の給付を受けるには、所定の条件を満たす必要があるということは分かったかと思います。
就業不能になっても「独身だし、関係ない」と考える人もいるかもしれません。
しかしこの就業不能保険は、独身や若い人にも加入をおすすめする保険の一つです。
その理由は、独身だと1人暮らしの場合収入減がなくなってしまう可能性があることと若いと貯蓄額が少ないこともあるからです。
それぞれの理由を詳しく解説していきます。
独身だと万一働けないときの収入減がない
子どもや奥さんいないからと就業保険に加入していない独身者の場合、万が一働けなくなってしまうと、収入減を失ってしまう可能性があります。
特に1人暮らしをしている場合、収入減がなくなってしまうことで生活自体に影響が出てしまったり、最悪1人暮らしをやめなくてはいけなくなるという不安もあります。
そのため、独身の人にとっても就業不能保険は大切と言えるのです。
若い場合は給与も貯蓄も少ない可能性がある
若いから病気やケガはないと安心している人もいるかもしれませんが、病気やケガは年齢問わず誰にでもおり得る事です。
病気やケガで長期的に働けなくなってしまっても、支出はありお金の面での不安はつきものです。
貯金や不労収入等がある人であれば多少休職しても安心ですが、年齢が若いと働いている期間も短く、安心できるほどの貯金があるという人も多くはないのでないでしょうか。
そのような場合に備える意味でも、就業不能保険に加入することは重要と言えます。
このように「独身だから・・」「まだ病気やケガするほどの年齢ではないから」と安心して就業不能保険を後回しにしていると、万が一の病気やケガで長期的に休職しなければいけなくなってしまった時に、困ってしまう可能性もあります。
病気やケガが誰にでも起こる可能性があることを理解して、もしもに備えるために就業不能保険の加入をおすすめします。
独身以外でもフリーランスや自営業者も加入必須
ここまでは、会社員の人の就業不能保険の必要性についてお話してきましたが、近年働き方の自由が謳われるようになってきて「フリーランス」で働く人や「自営業」という働き方を選択肢している人も多くいます。
そんなフリーランスや自営業の人にも就業不能保険は加入必須な保険です。
会社員であれば、加入している健康保険から傷病手当金などの保証があり、休職してもすぐに収入がなくなるということはありません。
しかしフリーランスや自営業の人は傷病手当金がないため、すぐに収入がなくなってしまう可能性があります。
そのため余程の貯金はないと、当面の生活費に困る可能性が会社員の人よりも高くなってしまいます。
貯金も重要ですが、就業不能保険でもしもに備えるということが重要になってきます。
注意!就業不能保険加入時は傷病手当金の金額も考慮しよう
先程少し「傷病手当」について触れましたが、会社員や公務員は被保険者が病気やケガにより会社を休むことになってしまった場合に支給されるものです。
支給金額は、標準報酬月額の3分の2で期間は最長で1年6か月支給されます。
しかし傷病手当金を支給されるのは4つの条件を満たす必要があります。
条件は以下の通りです。
- 業務外の事由により病気やケガの療養のための休業であること
- 仕事に就くことが出来ないこと
- 連続する3日間を含み4日以上仕事に就けなかったこと
- 休業した期間について給与の支払いがないこと
です。
この4つ全てを満たしたときにのみ、傷病手当金が支給されます。
これを踏まえて、就業不能保険の加入をすると良いでしょう。
企業からは一定期間傷病手当金が出される
企業に勤めている会社員や公務員には、病気やケガで休業することになった場合に、加入している健康保険から傷病手当金が支給されます。
これは最長1年6か月、標準報酬月額の3分の2支給されるので、全くの無収入になるというわけではありません。
万が一の際にどの程度支給されるのかということを把握しておくと、就業不能保険がどのくらい必要なのかという目安にもなるでしょう。
足りない分を保険に加入しよう
健康保険から支給される傷病手当金の目安を把握した上で、就業不能保険に入る必要があります。
その際に毎月固定支出がどのくらいで、どのくらいの収入が必要なのかということを計算することで、足りない分を就業不能保険で補うという加入の仕方が無駄がなく良いでしょう。
企業に勤めている会社員や公務員であれば、傷病手当金があるのですぐに無収入ということはないでしょう。
まずはしっかりと自分の収入と固定支出を把握して、無駄のない就業不能保険への加入が重要です。
独身なら就業不能保険以外にも医療保険に加入しよう
就業不能保険も働く独身には重要ですが、その他にも医療保険に加入することも大切です。
医療保険は、ケガや病気で入院した場合に1日あたりの入院費用や手術費用を補償するものです。
長期間の入院の備えになったり、個室を利用したときの差額ベッド代の支払いに充てることもできます。
ケガや病気で入院になっててしまった時に、備えておくことが重要です。
長期間の入院に備えられる
ケガや病気で入院となった場合、短期間であればそこまで心配もありませんが、入院が長期化すると金銭的な面でも不安になりますよね。
そんな時に医療保険に加入しておけば、入院費用や手術費用もカバーすることができます。
入院費用は日額で支給されるため、長期的な入院にも備えることでき独身であっても安心です。
ケガや病気は予期せぬ時に起こります。普段から備えておくことが重要です。
差額ベッド代にも対応できる
入院が長期になったり、大部屋での入院に不安がある人などは個室での入院を希望することもあるでしょう。
しかし個室を利用すると差額ベッド代を請求され、大部屋での入院よりお金がかかります。
金銭面で個室を諦めたけど、ストレスがかかってしまっては入院生活がより苦痛になってしまいます。
そんな時でも、医療保険に加入しておけば支払われた保険金を差額ベッド代に充てることも可能です。
少しでもストレスなく入院生活を終えるためにも、医療保険への加入を検討してみてはいかがでしょうか。
病気やケガで入院や手術になってしまった時に、金銭面での不安を取り除くためにも医療保険は大切です。
普段から病気やケガのリスクを考えて、就業不能保険だけでなく医療保険にも加入しておくことが大切です。
独身なら就業不能保険に加入して働けないときの保障を手に入れよう
今回は就業不能保険についてお話してきました。
「独身だから」「若いから」と考えず、病気やケガは誰にでも起こり得るものとしてもしも働けなくなってしまったということについて考えておく必要があります。
独身で働けなくなってしまうと、生活費の面でも不安がありますよね。そんなときのために就業不能保険はあります。
万が一の時に困らないようにするために、健康保険の傷病手当金の事や就業不能保険について調べて加入しておくことが重要なのではないでしょうか。