高齢化社会が進んでいく中で、独身で生涯を終える人もいる中で、最近話題を集めているのが葬儀保険です。
しかし葬儀保険と言ってもどんな部分まで保障されるのか、保険料は手軽な金額で加入できるのか気になる方も多いですよね。
現在独身の方も万が一自分が亡くなったときのために、加入して遠く離れたところに住むかぞくへの負担を最小限に抑えたいでしょう。
今回は葬儀保険はどのような保険なのか、また加入するメリット・デメリットについて徹底的に解説していきます。
目次
葬儀保険は掛け捨てタイプの葬儀費用のための保険
葬儀保険は掛け捨てタイプの、葬儀費用のための保険のことを指します。
少額短期保険とも呼ばれ、1年単位で保険の更新が行われていきます。
保険料は掛け捨てで、葬儀費用のためだけではなく、そのほかの目的で加入する人もいます。
葬儀保険のパターンは2つで、加入時に決めた保険金額を定額化し、年齢が上がるにつれて死亡リスクに合わせて保険料を上げていくタイプと、保険料は一定なものの年齢が上がるにつれて穂保険金の受取金額が低くなるタイプがあります。
生命保険よりも比較的加入しやすい保険として知られ、一時的な保障が欲しい場合におすすめです。
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葬儀保険(少額短期保険)に加入する5つのメリット
葬儀保険に加入するメリットは以下の5つです。
- 1年更新だから保険の見直しがしやすい
- 加入時に医師の診断書がいらないので高齢でも加入できる
- 保険金は葬儀以外の目的にも利用できる
- 保険料支払いまでがスムーズ
- 生命保険よりも保険料が割安で済む
以下で詳しく解説していきます。
1年更新だから保険の見直しがしやすい
葬儀保険は少額短期保険の見直しがしやすいメリットがあります。
通常の生命保険に加入すると、終身保険はもちろんのこと定期保険でも更新まで加入し続けようという気持ちが働きます。
しかし1年で更新できるので気軽に保険の見直しができますし、他の保険に切り替えやすいメリットもあります。
加入時に医師の診断書がいらないので高齢でも加入できる
葬儀保険は加入時に医師の診断書がいらないので、高齢になっても加入できる可能性があるメリットもあります。
あくまで自己申告でOKなので、保険加入時にいちいち医師に診断書を取りに行く必要はありません。
ただし健康告知は必要になりますので、健康告知の内容を居銀申告してしまうと、告知義務違反だとして保険金が支払われないことになります。
きちんと正しく申告して保険金を受け取るようにしましょう。
保険金は葬儀以外の目的にも利用できる
葬儀保険でもらえる保険金は、用途が決められているわけではないので、葬儀以外の目的にも利用できるメリットがあります。
葬儀保険に加入していても、葬儀だけではなくそのあとの遺品整理などにもお金がかかる場合があります。
残された家族がどんな利用法をしても問題はないので、安心して保険に加入できます。
保険料支払いまでがスムーズ
葬儀保険は保険料支払いまでの期間が非常にスムーズです。
通常生命保険では保険金額が膨大なために、本当に死亡しているのか、告知義務違反はなかったなど詳細に調査を行います。
そのため書類が保険会社に到着しても、即日保険金が振り込まれることはありません。
しかし葬儀保険では原則として、保険会社に保険金の支払い申請が届いた時点で、次の日までに保険金が振り込まれることにが多いです。
もちろん保険会社によって対応のスピードは様々ですが、生命保険とは異なり確認する手間が省けるのでスピード感を持って保険金が支払われます。
生命保険よりも保険料が割安で済む
葬儀保険は生命保険よりも保険料が割安で済みますので、保険料を出来るだけ抑えたい方に向いています。
1年ごとの更新が行われるため、定期保険よりもさらに保険料が抑えられています。
解約返戻金もないので、単純な保障分で保険に加入できるので、自分の支払っている保険料がどんな形で使わているのかをクリアにしたい方にも向いています。
葬儀保険(少額短期保険)に加入する4つのデメリット
葬儀保険に加入するデメリットは以下の4つです。
- 1年更新なので貯蓄性がない
- 加入期間が長期化すると保険金が支払われても元本割れする
- 契約できる保険金が少ない
- 保証開始時期が設定されている
以下で詳しく解説していきます。
1年更新なので貯蓄性がない
葬儀保険は少額短期保険のため、保険設計時に貯蓄性は考慮されていません。
そのため残された家族に向けて生命保険金を残したい方や、保険料を保険会社で運用してもらって払込期間を過ぎたら解約返戻金を受け取りたい方には、向いていない保険です。
将来の子どもの教育費用に向けて貯蓄を進めたいなど、明確な目標がある方は他の貯蓄性の高い保険を利用したほうがいいでしょう。
加入期間が長期化すると保険金が支払われても元本割れする
少額短期保険は1年更新の保険ですので、加入期間が長期化することで保険金が支払われたとしても元本割れする可能性が高いです。
何十年も加入し続けていると、加入時に設定した保険金よりも総支払した保険料の方が高くなってしまいます。
元本割れしてしまうと、ただ保険会社の得になってしまいます。
長期的に死亡時の保障を手に入れたいのであれば、定期型の生命保険に加入することをおすすめします。
契約できる保険金が少ない
葬儀保険は契約できる保険金が少ないというデメリットもあります。
基本的に300万円程度の保険金で契約できますが、残された家族の生活の保障には到底足りない金額です。
多くの保険金を残したい、葬儀に力を入れてほしい場合にはこちらも生命保険に加入することをおすすめします。
保障開始時期が設定されている
葬儀保険には責任開始時期が設定されているので、責任開始時期よりも前に死亡してしまうと、保険金は支払われないことになります。
折角保険金を支払っていても、保障の開始時期をよく確認しておかないと、葬儀を担当してくれる人に迷惑がかかる可能性があります。
葬儀保険に加入するときには、きちんと責任開始時期を確認しておかないと、予想外のトラブルになる可能性もあります。
葬儀保険と生命保険、死亡後に備えるならどっち?
葬儀保険と生命保険、死亡後に備えるならどっちを選ぶべきなのかわからない方も多いですよね。
単純に葬儀費用だけを用意しておきたいな、葬儀保険を選ぶようにしましょう。
無駄な金銭を残すことで相続問題に発展するのを防ぎたい方や、身寄りがおらず財産を残しておきたくない方に向いています。
一方で家族がまだまだ若く、子どもがいる家庭では、残された家族の生活費の保障として生命保険に加入することをおすすめします。
定期保険であれば10年単位で加入できる年満了と、年齢に応じて保険期間が設定されている歳満了がありますので、融通が利きやすいです。
終身保険は定期保険や少額短期保険とは異なり、加入したら一生涯保障が続く保険です。
もちろん保険期間が長い分保険料も高く設定されていますが、貯蓄性もありますし解約時に解約返戻金がもらえるメリットもあります。
目的に応じてどの保険に加入すべきかを判断していきましょう。
葬儀会社の互助会よりも葬儀保険の方が融通が利く
葬儀会社の中には年間の会費を払うことで、万が一死亡した時の葬儀費用を積み立てられるサービスです。
しかし万が一の時利用できる葬儀会社は限定されているほか、プランの見直しが原則聞かないので、注意が必要です。
葬儀保険とは異なり葬儀費用以外に保険金を利用できませんので、融通が利きません。
葬儀保険加入時に互助会を進められる場合は、よく検討しておくことをおすすめします。
葬儀保険の詳細を確認して死亡後の葬儀費用に備えよう
いかがでしたか?
葬儀保険は昨今の単身高齢者の問題の注目を受けて、段々と増えてきている保険です。
少額短期保険の一種なので保険料も安く、気軽に加入できるので必要最低限の保険に加入しておきたい方に向いているといえます。
葬儀保険のメリット・デメリットをよく確認して、葬儀費用をどう残すかをよく検討していきましょう。