医療保険は出産前に加入すべき?出産に必要な金額をカバーできるの?

医療保険 出産前 加入

妊娠をすると、出産で入院をした場合に医療保険から保険が下りるかどうか気になるところです。

また、医療保険に未加入の場合は、妊娠して初めて、「そう言えば保険に入っていないけど、入った方がいいのかな?」と気付くもの。

今この記事を書いている私は、某保険会社のお客様用コールセンターのオペレーターです。保険にはほんの少しだけ詳しいです。

私は妊娠・出産は帝王切開で3回と流産を1回経験しています。

そのうち、2019年の最後の出産以外は全て医療保険の給付金を受け取ることができ、経済的に余裕が無かった中で、非常に助かったものです。

第三子出産の時に、医療保険の給付金が一切受け取れなかったのは、第二子を出産して、4年ほど経った時にもうこれ以上出産はなさそう、と考えて、別の保険に乗り換えたから。

帝王切開経験があったため、帝王切開術は5年間の特定部位不担保に。

保険を乗り換えてから約2年後に再度妊娠をしました。

もしこの先、妊娠することとなっても、いざとなれば貯金から出せばいい、と納得した上で、保険の見直しをしたのですが、少々後悔。

まだ可能性のあるうちは、出産=帝王切開、とわかっているのだから、もう少しそのまま旧保険をしっかり継続すべきだったと思いました。
妊娠するかしないかなんてこればっかりは本当、希望通りにいくかなんてわからないものですけどね。

医療保険不要論は妊娠前の女性は除外して考えた方がいい

保険の乗り換え以前に、医療保険は不要だ、という論調もあります。「貯金」「資産形成」「黒字家計」などの視点で考えると、生命保険はコストの割にリターンが少ない、入る必要はない、という声です。

最近の医療では、入院日数が少なくなっている、公的な健康保険があるから十分。

1回の入院や手術で給付金をもらえたとしても、払っている保険料を考えたら、とても割が悪い、という考え方です。

毎月3千円の保険料を10年払い続ければ、36万円、30年で108万円の支払いになります。最近の医療保険は、ほとんどが掛け捨て。

それなら、その分の掛け金を投資に回したり、確実な貯金にしたい、という考えになるのもうなずけます。いざ、入院や手術をした時に十分備えられる貯金があればそれでもいいでしょう。

しかし、20代、30代の女性だったら特に、子供を生み終えた!と思えるまで、レディースプランの医療保険への加入はオススメです。

保障内容はシンプルで十分、でも女性特有の疾病での入院はしっかりと割増になるタイプを選んで。保険料は、若い方はとても安いです。

妊娠や出産は給付金を受け取る確率がとても高いので、コスパがいいと思います。

自分に限っては大丈夫、と思いがちな方ほど意識してみてください。妊娠・出産における予期せぬトラブルというのは突然きますし、思った以上に身近です。

もしまだ結婚していないとしても、妊娠を少しでも考えている方は、女性特約をつけて、出産時のトラブルにできるだけ強そうな保険に加入する、またすでに加入中であれば、現在の保険内容をぜひ確認してみてください。

実際に出産でかかる費用は?保険でどれだけカバーできる?

妊娠してから出産までの間は妊婦健診費用がかかる

出産は病気ではないという解釈で、公的な健康保険は適用とならず、全額自費となります。妊婦健診費用は病院によっても違いますが、5千円〜1万円ほど。

母子手帳を受け取るタイミングで、妊婦検診の補助券がもらえます、補助券を利用することで、自己負担は少なくなります。

厚生労働省の標準的なスケジュールで合計14回の受診を推奨。

私が通っていた産婦人科の病院では、定期の妊婦健診が7000円(消費税の増税により、現在は7140円に。)で、市からの助成が5070円。

毎回の支払いが2000円くらいとなり、それ以外の検査費用なども含め、2019年3月の初診から10月まで合計12回通院。自己負担の支払いは総額53,790円でした。

妊娠中には大きな異常は指摘されず、通院が増えたり、入院したり、ということは特にありませんでした。

もし、つわりが重い妊娠悪阻や早産の危険などで安静が必要となり、そのまま入院することもあります。

正常分娩の場合出産にかかる費用

正常分娩・自然分娩だった場合、4日〜5日程度の入院が一般的。

正常分娩での妊婦合計負担額の平均値は、病院での出産で511,652円、助産院だと464,943円という結果もあります。

また、病院や助産院など産む施設を問わず、平均で、都道府県別に見ると、地域によって差があるのがわかります。

例えば、

  • 北海道:443,271円
  • 栃木県:543,457円
  • 東京都:631,814円
  • 鳥取県:396,331円

など、地域によっても差があります。

(参考:公益社団法人 国民健康保険中央会・正常分娩分の平均的な出産費用について(平成28年度))

正常分娩であれば、医療保険の給付金は基本的に出ません。

しかし、国民健康保険や所属の社会保険から、出産育児一時金が42万円、産科医療補償制度加算対象出産ではない場合は、39万円が支払われます。

そのため、妊婦負担額は、実際はもっと少ないのです。

出産育児直接払い制度で差額が受け取れる

出産育児直接支払い制度という制度を利用すれば、退院時に窓口で支払う医療費が42万円を引いた不足分だけの金額となります。

もし、請求額が42万円以下だった場合は、手続きすることで差額を受け取れます。

正常分娩であれば、民間の医療保険等は対象外となりますが、出産時に産科手術を受けている場合は、手術給付金の対象となる場合があります。

ぜひ、病院からの診療明細書に手術の診療報酬点数が記載されているかいないかを確認してみてください。

経膣分娩での主な産科手術は、吸引分娩、鉗子分娩(低位)、鉗子分娩(中位)、会陰(陰門)切開及び縫合術(分娩時)、会陰(膣壁)裂創縫合術(分娩時)などです。

こういった内容で、保険によっては給付金がおりるので、気になったら保険会社に問い合わせを。

出産費用(帝王切開)

最近では5人に1人は、帝王切開で出産しているという話はよく聞きます。

その20%のうちに自分が入るなんて思っていなかったという人も多いはず。私もその一人。

私が最初の出産で緊急帝王切開となった経緯は、40週予定日ちょうどに陣痛がきて病院で診察を受けたところ、

「羊水が通常より少ない、へその緒が胎児の首に何周か巻きついている、陣痛が来るたびに胎児の心拍が弱まる。とはいえ、まだ子宮口もほとんど開いていない。
大至急出産しないと危険、というほどではないが、このまま経膣出産に臨んでも、結果的に途中で緊急帝王切開になる可能性も高い。
夜だったら主治医もいないので当直医が執刀することになる。それなら今の時点(14時くらいだった)で主治医執刀の帝王切開の選択も可能。」

という説明を受けて、緊急性が半端なく高かったわけではなかったものの、緊急帝王切開をすることにしました。

もちろん、当たり前に自然分娩になるのではないか、と思っていた私の複雑な気持ち、初めての手術の緊張感はすごいものでした。

切断されて開いたお腹から出てきたその赤ちゃんはエコーではわからなかったのですが、へその緒が昆布巻きのように結ばれていました。

陣痛時に心拍が弱まってしまっていたのはこれが原因だったのかもしれません。結果的に、早めに帝王切開を選択できてよかったな、と思った出来事です。

その後、第二子以降の出産は、妊娠に問題がなくとも、帝王切開になることがほとんどです。

また、帝王切開経験者が、次に経膣分娩することもあります。VBAC(ヴイバック)と言いますが、これもこれでリスクを伴う面もあります。

他に、帝王切開になるケースでは、

  • 双子以上の多胎妊娠
  • 母体合併症や感染症
  • 逆子
  • 前置胎盤
  • 児頭骨盤不適合

が挙げられます。

帝王切開になる可能性は誰にでもある、ということで実際に帝王切開となった場合にかかる費用は、一般的に50〜60万円程度です。

帝王切開による出産には手術や処置や投薬治療のみ健康保険が適用されます。

適用されないものが、入院中の食事代や差額ベッド代、また新生児管理保育料などです。

健康保険が適用となったとしても、入院日数が、正常分娩に比べて長くなる分、支払額も増えます。

帝王切開での入院は一般的に7日程度、私は長い方で、出産前日から入院し10日間病院にいました。

正常分娩と同じく、出産育児一時金が42万円でした。

また、高額療養費制度があり、1ヶ月に支払った医療費が自己負担額を超えた場合には、その分が戻ってきます。

事前に「限度額適用認定証」を発行しておくと、窓口でその分支払う金額が少なくなります。加入している健康保険に確認してみるといいです。

出産費用を医療保険でカバーできるのか?

医療保険でカバーはできないのではないでしょうか?やっぱり、給付金が下りるかどうかなんて、フタを開けてみないとわからないもの。

出産にはやはりお金がかかりますが、手当てや助成金などもあるので、自己負担額はそこまで多くはないかもしれません。

しかし、妊娠によって体調に変化がありますし生活も多少なりとも変わります。

例えば、体調不良などで仕事の勤務日数が減る、妊娠中に入院することもあります。

普段なら自転車で行けるところをタクシーをよく使うようになったりします。

また産後もしばらく働けなく、しかしマタニティ用品や育児グッズの購入が多くなる、など収入が減る、支出が増えるためとにかくお金がかかりがち。

妊娠出産は、病院で支払う費用だけではありません。今後の育児にもお金がかかり続けます。

また、帝王切開で出産した場合に、入院日数が増えることでの家族の負担だったり、産後、母体の回復に時間がかかったり。

帝王切開が珍しくないとしても、手術を受けるってやっぱり心身ともに大変なことなので、そこでもらえる給付金は、嬉しいものです。

帝王切開で医療保険からもらえる給付金っていくら?

帝王切開となった場合に、どれくらいの給付金がもらえるのでしょうか。

例えば、日額5千円のプランで、7日間入院で手術と入院の給付金が8〜10万円程度。

さらに、女性特有の疾病で給付金が割増されるプランだと、20万円近い給付を受けることも。

保険って給付金を受け取れれば、入っていて良かったと思います。

健康で病院にかかることなんてなかったとなると、「保険なんてお金を捨てているようなものだ」と思うものかもしれませんが、何もなければその方がいいお守りとしてとらえてみるのもいいかもしれないです。

妊娠中に加入するデメリットも考慮して医療保険を検討しよう

妊娠してから、いざ保険について考える人も多いです。

妊娠中に保険に加入する場合、以下のようなデメリットもあるためできれば妊娠前から検討したいところ。

  • 妊娠中に入れる保険からしか選べないので、選択肢が狭まる。
  • 加入時点で、医者から帝王切開を示唆されている、などの場合は出産に関する給付金が不担保(給付対象外)となる。
  • 妊娠初期の検査で、病気などが見つかるケースも多く、その場合、加入可否のハードルが上がる。

もし妊娠中という状況で、現在、加入していなければ、一定の週数まで入れる保険はあります

産後は特に育児に追われてなかなかゆっくり考えるのも難しいし、今回の出産でトラブルがあれば、加入のハードルが上がることも。

保険のことが気になった今、一度どんな保険があるか、検討してみるのもいいかもしれません。