もしもの入院や手術に備えて、医療保険に加入している人も多いですが多くの医療保険に「180日ルール」と呼ばれる規定があることをご存じでしょうか。
知らないでいると、入院したのに給付金が支払われないなど思わぬトラブルに繋がることもあります。
今回は医療保険の「180日ルール」について解説します。
目次
医療保険の180日ルールとは「入院期間の合算」
医療保険は入院や手術になってしまったときに、給付受けることができる保険です。
医療技術の進歩により、入院日数は減ってきており保険も長期の入院に備えるものより短期のもので契約している人が増えています。
しかし1回の入院限度額が短い保険を選んだ場合、180日ルールというものがあります。
この180日ルールとは、再度同じ疾病で180日以内に再度入院すると合算させるというものです。
1回の入院後180日以内に再入院すると入院期間が合算される
医療保険の180日ルールによって、最初の入院後180日以内に再入院になると入院期間が合算されるため、給付の対象から外れる期間が発生する可能性があることなどを理解しておくことが重要です。
後にも話しますが、180日ルールには問題点や注意点があるので、それらを理解したうえで保険料とのバランスをしっかりと見極めることが大切です。
合算された期間の給付金が支払われない
180日ルールでは、合算された期間の給付はされません。
契約している保険の1入院日数の限度が60日としている場合、最初に50日の入院をし退院後180日以内に再度20日入院しても、再入院で支払い対象となるのは10日でだけです。
180日以内の入院トータル日数が、契約している日数分しか支払われないので、最初の入院で限度日数を超えてしまうと180日以内の再入院では、再給付を受けることが出来ないということになります。
医療保険の180日ルールの問題点
医療保険には180日ルールがあることは理解していただけたと思います。この180日ルールには、知っておくべき問題点や注意点があります。
問題点を理解しないまま、入院期間が見時間くなっているからという情報をもとに医療保険を契約してしまうと、いざ入院となってしまったときに給付の対象とならない事態になることもあります。
ぜひ問題点を理解し、より自分にあう保険選びの参考にしてください。
短期間で頻繁に入院すると自腹が発生する
先ほども述べた通り、180日以内に再入院になると契約している入院日数限度を超えた分の入院は、給付の支払い対象外となります。
支払い対象から外れると、入院費用は自腹で支払うことになります。
再発の可能性が0という場合には気にする必要はないですが、どのような病気にも可能性が0ということはないので、短期間で頻繁に入退院を繰り返すと自腹が発生する可能性がある、という問題点を知っておきましょう。
短期間での再入院だと診断給付金が支払われない
短期間での再入院だと給付金が支払われないのですが、それは入院給付金だけの話ではなく「診断給付金」も同じです。
診断給付金とは「ガン」など病気を診断されたら支払われるものなのですが、こちらも再入院だと同じ病気の診断を受けても給付を受けることが出来ないというものです。
特にガンなどの再発リスクの高い病気だと、入院給付金ともに診断給付金もこの180日ルールの大きな問題点と言えるでしょう。
違う病気で入院しても適用される
これまでは同じ病気が原因という前提でお話してきましたが、最近の医療保険では違い病気であってもこの180日ルールを適応しているものがあります。
同じ病気が原因での再入院にのみ適用している医療保険では、違う原因で入院した場合には180日ルールは適応されません。
しかし近年の医療保険では、違う原因であっても180日以内の再入院となると給付の対象外となってしまうため、原因問わず入院を期間内にすること自体が給付の対象となってしまうという問題点を覚えておく必要があります。
医療保険は、急な入院や手術になってしまったときに金銭的な負担を減らし安心を得るために加入するものとなっています。
しかしいろいろな規定や条件があり、180日ルールもその一つです。
このルールをきちんと理解し、問題点を考慮したうえで最適な保険を選ぶようにしましょう。
180日ルールを回避する方法はある?
医療保険の180日ルールの問題点について紹介しましたが、この180日ルールはできれば上手く回避したいですよね。
とはいえ、いつどのような病気で入院が必要となるか、さらに再入院となるリスクまで予測するのは難しいです。
そこでどのようなことに気を付けて契約する医療保険を選べば良いかを知っておくことが重要です。
ここでは180日ルールを回避するための保険の選び方を紹介します。医療保険選びの参考にしてください。
長期入院に備えた保障に加入する
現代の医療の進歩によって、入院期間が短くなっているため長期入院に備えた保険は必要なく、むしろ短期入院に備える保険にし別の部分での保障を充実させるという人もいます。
しかしこの180日ルールを理解していると、入院日数限度が短いと再入院に対して弱いということがわかります。入院日数限度をあまり短いものにするのではなく、120日以上など長期の入院に備える保険への加入も検討することで、180日ルールを回避することができるでしょう。
長期入院のリスクが少ない年代なら備える必要はない
長期入院に備える保険に加入することの重要性をお話しましたが、すべての人に対してということではありません。
一般的に年齢が上がるにつれて入院が長期化すると言われています。20代や30代は入院が長期化することが少なく、逆に70代になると同じ病気でも長期化する傾向にあるので、若い世代であってリスクが少ない場合には、長期入院に備える必要性は低いと言えるでしょう。
長期入院を選択すべきか迷ったら保険のプロに相談してみよう
リスクが低い場合には、長期入院に備える必要性が低いとお伝えしましたが「自分には長期が必要なのかわからない」という人もいますよね。
今の自分にはどのようなリスクがあるのか、どのような保障が必要なのか素人にはわからないことが多くあります。
そんなときには、保険のプロにそうだんしてみてはいかがでしょうか。保険のプロは保険会社の営業担当でもよいですし、さまざまな保険を取り扱う保険相談窓口を利用しても良いでしょう。
いろいろな面から今の自分に最適な保障を提案してくれるので、無駄なく保険加入することができるでしょう。
保険相談窓口は、無料で何度でも相談に乗ってくれるので納得するまで保険相談することができるのが嬉しいですね。
医療保険加入前には180日ルールをよく確認しておこう
今回は医療保険の180日ルールについて解説しました。
180日ルールを知らずに医療保険に加入してしまうと、再発や再入院などの場合に給付を受けることが出来ない可能性があります。
そのことを理解して本当に必要な入院日数限度など、保障内容を検討することが重要です。
180日ルールをはじめ、医療保険の条件を知ることが大切。きちんと理解したうえで医療保険に加入するようにしましょう。