お祝いや借りたお金、会費を支払うときには封筒にお金を入れて渡すことがほとんどです。
社会人もなるとお金を渡す機会が多くなりますから、万が一相手に無礼な対応を取ってしまったら…と不安になる方も多いことでしょう。
皆さんもご察しの通り、お金を渡す時には、封筒に書く言葉や封筒の種類まで見られることが多いです。
今回はお金を渡すタイミング別に、封筒に記入すべき言葉と選ぶべきベストな封筒を徹底的に解説していきます。
目次
お金を渡すタイミング別の封筒に書く言葉とベストな封筒
お金を渡す時には、以下の4つのケースに分かれています。
- ご祝儀・不祝儀
- 月謝
- 会費
- 借りたお金を返す
以下でケースごとにお金を渡す時に書く言葉と、選ぶべき封筒について解説しています。
ご祝儀・不祝儀の場合
ご祝儀の封筒に文字を書く場合には、のし袋にある「寿」の文字の下に自分のフルネームを記入しましょう。
夫婦での連名で記入する場合には、夫の名前を右に、左には妻の名前を記入しましょう。
4名以上になる場合には、他一同と記入するとベストです。
不祝儀の場合は御霊前または御仏前と書きましょう。
御霊前は霊前に供える金品に対して付ける名前ですので、四十九日前までに渡す不祝儀の場合に使いましょう。
御仏前は仏前に備える金品に対して付ける名前ですので、四十九日後に渡す不祝儀の場合に使いましょう。
ただし仏教の宗派によっては四十九日や仏に対する考えが異なる場合もありますので、注意が必要です。
ご祝儀や不祝儀は専門の封筒が販売されていますので、用途に合わせて購入するようにしましょう。
月謝の場合
月謝の場合は、基本的には習い事先の指定している月謝袋を利用しましょう。
項目を記入するだけでOKなので、特にすることはありません。
しかし、月謝袋の用意されていない習い事の場合は、封筒の表に「月謝」と記入しましょう。
表や裏のいずれかに名前を記入して、テープやノリで入り口を閉じましょう。
礼儀が重要視される習い事の場合には、白い封筒を、フランクに通えている習い事の場合は普通の封筒を利用しても構いません。
郵便番号などは郵送するわけではないので、記入する必要はありません。
会費の場合
歓迎会や送別会、忘年会など、会社で参加費用を集める場合になどには、何らかの封筒に入れて渡しましょう。
会費を集める幹事はいろんな人の会費を集めているので、誰にいくらもらったかの判別がつきづらくなってしまいます。
封筒に名前を記入して、中身がこぼれないように配慮してあげるのもポイントです。
よくあるのがお金を何にも入れずにそのまま渡してしまうケースです。
なににも入れずに渡してしまうのは、相手に対して無礼な行動に当たります。
何かしらに入れてから渡すことを心がけるようにしましょう。
借りたお金を返す場合
借りたお金を返す場合は、金額を封筒に記入しておきましょう。
相手の恩情で借りているため、借りたお金をそのまま返すのは失礼にあたります。
もちろん少額の場合は手渡しで現金として渡してしまっても問題ありません。
銀行の封筒に入れたまま返すのも良いですが、極力無地の白封筒を選ぶと角がたちません。
封筒に文字を書くときのポイント
お金を渡す目的によって封筒の選び方やマナーは変わります。
しかし文字を書くときにも封筒の種類によってマナーが変わります。
以下で一つずつ確認していきましょう。
和封筒なら縦書きで漢数字
和封筒、つまり縦長に細い封筒を使うのであれば、国語と同じように縦書きで記入するようにしましょう。
縦書きの場合で金額を記入するなら、漢数字を使うのがベストです。
縦書きでアラビア数字を用いると読みづらくなってしまいますし、日本語の使い方のミスによって相手に不快な思いをさせてしまうこともあります。
裏面に記入するときも同様に縦書きで記入するようにしましょう。
封筒なら横書きでアラビア文字
通常の洋風の封筒なら、横書きであて名を記入しましょう。
英語と同じ感覚で記入してしまって構いません。
数字を記入するときにはアラビア文字で記入するのがベストです。
封筒にお金をいれて渡す時に覚えておきたいマナー
封筒にお金を入れて渡す時のマナーも同様に覚えておきましょう。
- お金を入れるなら肖像が封筒の前に来るようにする
- 支払ならおつりが出ないようにする
- 郵送は法律違反になる
- お祝いなら新札でないとNG
- 結婚のご祝儀の場合偶数の金額は無礼
以下で詳しく解説していきます。
お金を入れるなら肖像が封筒の前に来るようにする
お金、特にお札を入れる場合には、肖像が封筒の前に来るように設定しましょう。
肖像とは野口英世や樋口一葉の顔が映っている面のことを指します。
お札の表と封筒の表をきちんとそろえることで、相手に対して礼儀をあらわすことができます。
また相手に入っている金額を一発でわかってもらうことも可能です。
支払ならおつりが出ないようにする
月謝や会費など支払い目的で封筒を利用する場合には、おつりが出ないように設定しましょう。
おつりが出てしまうと一度封筒から出して確認する手間も生じてしまいますし、おつりがあるせいで支払った金額がわからなくなってしまいます。
支払ならおつりがでないように調整するのは社会人として当然のことです。
もしも小銭がないなら両替に行くようにしましょう。
郵送は法律違反になる
遠方にいる人にお金を渡す時には、郵送で渡した方が早いと考える方も居ることでしょう。
しかし郵送は法律違反になってしまうため、絶対にやらないようにしましょう。
郵便でお金を送る時は現金書留にて送る必要があります。
現金書留は郵送料の中に郵便事故が起きた時の補償料が含まれていますので、万が一中に入っているお金が無くなっても補償されます。
また郵便局では振り分けの際にエックス線で中身の確認作業を行っていますので、確実に中に何が入っているかバレてしまいます。
現金を郵送していることがバレてしまうと、最悪科料を課せられることもあります。
宅配便に紛れ込ませるのも同様にNGなので、きちんと法律と郵便局の指導に従うようにしましょう。
お金を普通郵便で郵送するとバレて法律違反に!原因と代わりの方法を解説します
お祝いなら新札でないとNG
お祝いを渡すつもりなのであれば、新札でないと失礼に当たります。
特に新しい門出を祝う場合には、古いものを送ってしまうと、相手からしたら祝われている気分ではないと感じられてしまうこともあります。
新札が欲しいのであれば、銀行の窓口で交換してもらえますので営業時間に足を運ぶようにしましょう。
また年末になると金融機関からお金をおろすと、大体が新札で支払われますので、年末年始に引き出したものを取っておいて万一の時に活用するようにしましょう。
結婚のご祝儀の場合偶数の金額は無礼
結婚式のご祝儀を渡す時には、偶数の金額は無礼に当たります。
万の桁が偶数になると割り切れると考えられてしまい、離婚を彷彿させるためです。
ご祝儀を受け取って計算するときに「この人無礼だな」と思われないように、事前にマナーは把握しておくことをおすすめします。
お金を渡す時の封筒マナーをきちんと把握しておこう
いかがでしたか?
社会人にもなると相手にお金を包んで渡す機会も多くなりますから、正しいマナーを身に着けておくことは重要です。
封筒に書く文字から封筒の選び方まで、意外と知らない共通ルールがありますので、把握しておくようにしましょうね。