小・中・高では、1回ずつ修学旅行があります。
学校での思い出作りの一環として、子どものことを考えれば行かせてあげたいと思うのが親心ですが、家計が苦しいと修学旅行費用を3回出すのがキツイこともあります。
お金がかかるから行かせられないということがないように、修学旅行費に不安がある人は対処法を知っておく必要があります。
この記事では修学旅行へ行くために親がするべき対処法を紹介します。
目次
小・中・高と修学旅行費は段々と高くなる
子どもを持つ親であれば、修学旅行が小・中・高と3回ありますが、その費用は段々と高くなっていきます。
その理由は行く場所と日数が関係しており、公立か私立かでも費用が変わってきます。
小学校では同じ地方へ1泊2日程度で済みますが、中学になると東日本・西日本単位になり、2泊3日など日数も伸びます。
高校になると海外など遠方にしている学校も多く、日数もその分長くなるため高額になります。
移動距離と宿泊日数が増えることで、修学旅行費も増えていくのです。
小学校なら同じ地方へ旅行
小学校では関東なら同じ関東、関西なら同じ関西など同じ地方への旅行が基本となっています。
公立小学校の修学旅行費平均は、3万円未満となっていると言われています。
これは公的宿泊施設を利用する学校も多いためと考えられ、特に高いとは言えないでしょう。
ただこれは公立小学校の話で、私立になると80万を超えることもあるようです。
中学校なら東日本・西日本単位
中学校になると東日本の中学校では西日本、西日本では東日本など小学校よりも遠い場所への修学旅行が主流となっています。
その費用は、公立で56000円・国立で72000円・私立で80000円程と言われており、学費が高い順に修学旅行費用も高くなります。
移動距離が長くなるため、小学校よりも高くなってしまうのです。
高校だと遠方・海外が多い
高校になると、沖縄や北海道などの飛行機を使うような遠方や海外の修学旅行も増えます。
そのため費用の平均は、公立で87000円・私立で10万円近くかかるなどかなり高額になります。
また海外になると、平均20万円で別途パスポート代も必要など負担も大きいようです。
もちろん行先によって金額は変わりますが、決して安くないと言えるでしょう。
修学旅行でかかるお金
各学校での修学旅行費平均がわかりました。小・中・高と、年齢が上がるにつれて修学旅行費用も高額になっていき、高校ではかなりの負担だという家庭も少なくありません。
しかし修学旅行費用以外にもかかるお金があるため、旅行費以外にもお金がかかってしまいます。
持ち物だけでなくパスポート取得費用など、学校で支払う修学旅行費以外にも数万円単位でお金がかかることもあります。
まず修学旅行にはどのようなお金がかかるのかを知っておいてください。
毎月の修学旅行費積立
学校によっては一括で修学旅行費を徴収する場合もあるようですが、多くが毎月一定の金額修学旅行費として積み立てて、それを充てています。
毎月数千円ずつを何カ月かに分けて積み立てるため、一括よりも負担が小さく感じますが、毎月の学費が少し上がってしまうことを知っておいてください。
子どもの持ち物代
修学旅行に持って行くカバンやパジャマ・下着・タオルなど、子どもの持ち物代もかかってきます。
もちろん家にあるものを使えばよいですが、決められたものでないものがあれば購入しなくてはいけません。
購入するものが多ければ、その分お金もかかってしまいます。このような費用も修学旅行費の一つとなっています。
小学校のときよりも中学校・高校と年齢が上がるにつれて、必要なものが増えていくため金額が上がって行ってしまう傾向にあるようです。
現地で使うお小遣い
修学旅行で使うお小遣いも大切な修学旅行費の一つです。お小遣いの金額は学校で決められており、5000円~8000円程度となっているようです。
これ以上の金額は持たせない決まりがされていますが、お土産代などのお小遣いを渡せないと修学旅行が楽しめないため必要経費となっています。
私服参加なら私服のお金も必要
修学旅行先を私服で過ごすことになっていれば、私服の用意も必要です。もちろん家にあるもので賄うことも可能ですが、子どもが「新しい洋服で行きたい」となれば、買うことになるでしょう。
特に女子高生であれば私服だけでなく、新しい化粧品等が必要になることもあります。
全てを購入する必要はありませんが、1つや2つは購入することになると数千円程度かかることを心しておく必要があります。
修学旅行費が支払えないとどうなる?
修学旅行へ行くためには修学旅行費だけでなく、たくさんのお金がかかることがわかりました。
数万円から数十万円のお金がかかるとなると、家庭によっては大きな負担となり支払いが厳しいという保護者もいるでしょう。
仮に修学旅行費が払えないとなると、子どもの修学旅行はどうなってしまうのか知っていますか?
子どもが悲しい思いをするだけでなく、あとからきつくなってしまう可能性もあります。
ここでは修学旅行費を払えなかった場合に考えられることを解説します。
連れて行ってもらえない
修学旅行費を期日までに支払えないと、学校によっては子どもが修学旅行に連れて行ってもらえない可能性があります。
高額となる修学旅行費を、学校や旅行会社が建て替えることはまずありません。
そのため期日までに支払いがないと、基本的には子どもは修学旅行に行けず悲しい思いをすることになります。
後から請求が来る可能性もある
学校や旅行会社が立て替えてくれて修学旅行に行けたとしても、必ず後日請求されます。
ただしこのような事例は現在少なく、建て替えはほぼ行っていないようです。
これは学校側が立て替えて修学旅行へ行ったあとに、保護者に請求しても支払いがされない事例が多かったためと言われています。
現在立て替えはせず、期日までに支払いがなければ参加不可能と決めている自治体や学校が多くなっています。
子どもの修学旅行費が払えないときの対処法
修学旅行は授業の一つで、どの家庭も無理なくいけるように毎月の積み立てに含めている学校が多くなっています。
無理のないようには配慮されていますが、どうしても支払えない家庭もあるでしょう。
子どもの修学旅行費が支払えないと、修学旅行に参加できないため子どもが可哀想な思いをすることになります。
何とかしてそのようなことがないようにしたいものです。子どもことを考えれば、どうにかして修学旅行費を用意しなければいけません。
そこでここでは、修学旅行費が支払えないときの対処法を紹介します。
就学援助制度を活用して費用補助を受ける
修学旅行費だけでなく校納金・給食費などの支払いがきつい家庭に向けて、就学援助制度というものがあります。
この制度を活用すれば給食費や学用品に関する援助が受けられ、その中に修学旅行費も含まれています。
ただこの制度を利用できるのは、
- 生活保護世帯
- 生活保護は受けていないがそれに準ずる生活水準
- 児童扶養手当を受けている(母子家庭等)
の3つに該当する世帯となっています。また一旦支払い後日返還される仕組みのため、一時的にも支払いが必要なることに注意が必要です。
一括払いなら一時的にお金を工面する
多くの学校は積み立てで無理なく修学旅行へ行けるように配慮されていますが、一括払いを求めている学校がないわけではありません。
もし一括払いを求められれば、どうにかしてお金を工面し支払う必要があります。
親族にお金を借りられないか聞いてみる、民間金融機関・消費者金融のカードローンを利用することも検討する必要があります。
ただカードローンを利用するためには、安定した職に就いているなどの条件があるため、無職では借りられません。
工面できる方法を考えて一括で支払えないか検討してください。
学校に相談してみる
どうしても支払いが無理な場合は、とりあえず学校に相談してください。
旅行の計画はもちろん、支払い方法などを決めているのは主に学校です。
そのため家庭の事情で支払えないことを相談すれば、役所や国の制度を詳しく教えてくれることもあります。
また学校には学費に関するお金の相談に乗ってくれる先生がいることもあるので、どうしたらよいか適切なアドバイスをくれるでしょう。
しかし対応は学校でバラつきがあるようなので、学校側のアドバイスを参考にしたうえで行く・行かないの選択をしてください。
自治体の支援・給付金の情報を調べてみる
学校側からのアドバイスなどを参考にして、居住区の自治体で支援や給付金がないか調べてみてください。
自治体では、生活福祉資金や母子父子寡婦福祉資金貸付制度を設けており、これを活用すれば修学旅行費が支払える可能性もあります。
どのような制度があるのか詳しく知りたい場合は、直接自治体に相談へ行き現在の状況を相談すれば、適切なアドバイスをもらえます。
修学旅行費が支払えないならすぐに対策を講じよう
修学旅行費が支払えないと、子どもが修学旅行へ行けず悲しい思いをします。
しかし修学旅行は決して安いものではなく、旅行費以外にもかかるお金があるため家庭によっては大きな負担となってしまいます。
もし修学旅行費が払えないとわかったら、どうにかならないか学校や自治体に相談して頼りながら解決策を見つけ、子どもが楽しく修学旅行へいけるように対策を講じてください。