マンションやアパート契約を結ぶ際には、火災保険への加入をすすめられます。
契約のときに、「A社の保険に加入してくださいね」と指定されるまま加入するのが一般的ですよね。
しかし加入後に保険料を確認してみたら、他の保険会社の方が安いと気づいてしまって損した気分になってしまう方もいるのではないでしょうか?
実は火災保険は条件や手続きをしっかりクリアすれば、賃貸契約更新時に他の保険会社に切り替えられるんです。
できる限り保険料を安くして、生活を楽にしたいのは皆さんの共通認識でしょう。
そこで今回は火災保険の賃貸更新時に、他の保険会社に切り替える時の方法と注意点をわかりやすく徹底的に解説していきます。
目次
賃貸契約を結ぶ時には火災保険への加入が必須
冒頭でもお伝えしましたが、賃貸契約を結ぶ際には火災保険への加入が必須です。
契約の条件に火災保険に加入することを上げているところもあり、不動産会社や大家さんが保険会社を指定することがほとんどです。
特に何の指定もせず火災保険を自由加入にしておくと、中には無保険で入居して火災を起こし、賠償できない状況に陥る可能性もあるため、加入状況を管理するためにも仕方ないですよね。
一般的に賃貸物件で加入する火災保険には、以下3つの補償を付けています。
- 家財保険
- 賃借人賠償責任保障
- 個人賠償責任保障
特に賃借人賠償責任補償は、入居中に借りている部屋で火事を起こしてしまったり、または隣家からの火事の影響を受けてしまったりした場合にも利用できるため、非常に重要な補償です。
あくまで借りている状態ですから借りた状態に戻す義務が生じますので、保険に加入していないと全額自分で修繕費から何まですべて支払うことになるのです。
もちろんとんでもない金額になりますから、支払ってもらえずに次の契約者に引き渡せないなんてことにも。
全てのリスクに備えるために、賃貸でも指定されている・いないに関係なく保険に加入することが重要なのです。
賃貸更新時に火災保険を別の会社に乗り換えられる
「でも指定された保険だと保険料が高くて…」と考えている方、安心して下さい。
賃貸物件に住んでいても、指定以外の火災保険会社には乗り換えられるんですよ。
もちろん入居時には指定の会社を選ばなければなりませんが、更新は契約者の自由に変更できるんです。
もちろん自分でどの保険が良いかをしっかり調べる必要がありますが、わざわざ高い保険料を支払ってまで加入を続ける義務はないのです。
火災保険を不動産屋指定以外の会社に切り替えるには?
火災保険を他の会社に切り替えるには以下の手順を踏むのが一般的です。
- 乗り換え先の保険会社を決める
- 賃貸契約更新満了前に不動産会社or大家さんに更新しない連絡をする
- 乗り換え先で保険加入手続きをすすめる
- 新規契約証明書類と元の保険の保険証券を不動産会社に提出
- 乗り換え完了
賃貸契約更新のときには火災保険に加入していることを確認されますので、乗り換えが間に合わずに無保険状態だとばれてしまうとそもそも部屋を借り続けられなくなってしまいます。
ふつう、賃貸契約更新の1か月~4か月前に火災保険の更新に関する案内が届きますので、それまでに次の保険を決めておくとスムーズでしょう。
もちろん更新日までに新しい保険の証明書類が手元になければなりませんから、スケジュールをしっかり確認したうえで手続きを進めていきましょう。
もちろん前契約は解約することになりますが、自動更新を選んでしまった場合解約手続きをしないとずっと契約が続き二重加入状態で保険料を二倍払うことになります。
新しく入れたからといって、旧契約の手続きをおろそかにしないように注意してください。
不動産会社指定以外の火災保険に加入する際の注意点
安く保険に加入できるのはお得感があって満足できるかもしれませんが、安易に手続きを進めてしまうことで後々トラブルに見舞われる可能性も十分にあります。
指定以外の保険に加入するときには、以下4つの注意点をしっかり把握しておく必要があります。
- 不動産会社に変更する旨を必ず連絡する
- 保障内容は不足していないか
- 保険契約がない期間を作らないようにする
- 自分で判断がつかなかったら保険会社や保険代理店で相談
以下で詳しく解説していきます。
不動産会社に変更する旨を必ず連絡する
不動産会社になにも連絡せずに保険を変更せずに、更新した旨の連絡を忘れないようにしましょう。
火災保険の契約更新自体は自由ですが、管理する側に何の連絡もしないのは非常識ですし、今後借り続ける時に支障が生じる可能性があるんです。
できるだけ不動産会社との関係性を保つためにも、報連相はしっかり行いましょうね。
保障内容は不足していないか
上述の通り火災保険には3つの保障内容がありますが、乗り換え先での保障は前契約と同等かそれ以上にしておかなければなりません。
特に賃借人賠償責任・個人賠償責任の2つに関しては、第三者の保障を請け負うものですので、必ず加入しておく必要があるのです。
上記2つは特約として付けられていることがほとんどなのですが、中には安くするために外して家財保障のみに限定しようとする人もいます。
これまで紹介したように、保障がない分は自分で全額自腹で保障する必要があるので、特約を削らないようにしましょう。
保険契約がない期間を作らないようにする
中には「次に契約するから、今の保険は早めに解約しちゃえ」と乗り換えが成立する前に旧契約を解約しようとする人もいます。
ですがまだ新しい保険へ移行が成立していないのにも関わらず、保障を打ち切ってしまうと何も保障してもらえない無保険期間が生じることに。
「火事に気を付けてればいいんでしょ!」と思う方もいるでしょうが、火事は自分が原因で発生するだけではありません。
どんな状況であっても保障を受けられるように、段取りよく手続きすることが重要なのです。
自分で判断がつかなかったら保険会社や代理店へ相談
「結局どの保険にすればいいの?」
「保険がありすぎてどうしたら安くなるかわかんない!」
「保険金はいくらに設定すればいいの?」
とわけもわからず迷ってしまう方もいますよね。
その場合は気になる保険会社で見積もりを取ってもらうか、保険相談のプロが所属する保険代理店に足を運んでみてください。
保険会社での見積もりは保険会社に依頼することもできますし、大手企業ではWEB上で選択するだけで大まかな金額を算出できますよ。
保険代理店では保険証券を持ち込んで、条件や問題点を伝えることで担当のスタッフが現状の保険を分析してくれ、複数の火災保険会社を比較・提案してくれます。
中にはFP資格を保有している人もいるため、同時に家計相談を済ませられることも。
無理に保険に加入させられることもありませんので、安心して利用できますよ。
もし加入先で迷っているなら、専門知識を持つ人に意見をあおいでみるのも一つの手です。
賃貸でも保険料を見直して更新時に火災保険を切り替えよう
いかがでしたか?
賃貸でも指定された火災保険の料金に不満を持っている場合には、賃貸契約更新時に別の会社の商品に乗り換えることが出来ます。
もちろん物件を管理している会社や所有者に確認を取る・報告しなければなりませんので覚えておきましょう。
また手続きをスムーズに済ませられないと、自分に不利益な状況にもつれこんでしまうこともありますので段取りよく計画的に進めるようにしましょう。