自動車保険では保険料を払い忘れる期間が続くことで、保険会社から契約解除を言い渡されることがあります。
この記事を読んでくれている人の中には、保険料を支払い忘れてしまって契約解除されないか、今後保険に加入するときに影響はないか気になっている方もいるでしょう。
保険会社から契約解除されてしまうと、今後保険に加入できないのでは…?と不安になってしまうのもよくわかります。
自動車保険に未加入の状態でもし事故が起きたら…なんて考えたくもないですよね。
そこで今回は、保険料を払い忘れて自動車保険を契約解除になった場合、再加入は出来るのかについてわかりやすく解説していきます。
5分程度で読み終わる内容にまとめてありますので、気軽に読んでみてくださいね!
目次
自動車保険で契約解除になる3つのパターン
自動車保険で保険会社から契約解除を言い渡されるパターンは、
- 保険料の未払い
- 告知義務違反
- 信頼関係が崩れる重大事由
の3パターンがあります。
いったいどのような流れで契約解除されてしまうのか、以下で確認していきましょう。
保険料の未払いがあるパターン
自動車保険に毎月支払う保険料を未払いのまま滞納している場合、自動車保険から契約解除を言い渡されることもあります。
しかし払い忘れたからすぐに契約を解除されるのではなく、2つの段階を踏むことになります。
滞納が1か月だけならセーフ
「口座にお金入れ忘れてて…」
「支払日を忘れてしまった」
と自分のミスで未払いしてしまう方の救済措置として、自動車保険会社では1か月の未払いであればペナルティを設けずに追納するだけで保険の契約を継続できます。
人間だれしも間違いはありますから、一度のミスは見逃してもらえるのです。
もちろん契約解除や保険の保障内容にも変更はありません。
2か月を超えると失効3か月目で契約解除
2か月目も連続で滞納してしまうと、さすがに保険会社も見逃すことができません。
2か月目も滞納が確認された場合は保険内容が失効となり、保障が受けられなくなります。
そのため失効している期間中に、自動車で事故を起こしてしまっても保険会社は何も補償してくれないのです。
また、失効しているのにも関わらず3か月目も保険料を滞納してしまうと、ついに保険会社から契約解除を言い渡されます。
解除日は最後に保険料を支払った日までさかのぼることになります。
保険料の滞納期間に発生した事故に関しては、補償対象外になります。
注意!2か月連続未納で3か月目に一括で支払うことに
2か月目も連続で未納してしまった場合、保険会社から請求の書類が届きます。
3か月目の保険料に加えて、未納分の2か月分の保険料が請求されるので注意が必要です。
一気に数万円も請求されることになるので、貯蓄を切り崩して保険料を支払うことになります。
一時的に誰かに借りるなどの対応が必要になる可能性もあります。
契約解除の書類が届いた時点で契約はなくなる
保険料の支払いが滞り、自動車保険会社から契約解除のお知らせ書類が届いた時点で、契約は解除されています。
加入者の保険料未納などによる契約解除の場合は、加入者の意思は関係なく、契約はなかったことになります。
「契約解除のサインをしてないんだけど!」と伝えても、取り合ってもらえません。
早めの段階で契約解除にならないように、保険料を支払っておきましょう。
告知義務違反が判明したパターン
自動車保険に加入するときには、走行距離や車の使用目的などを告知する義務が生じます。
告知内容はすべて正直に嘘偽りなく行わなければなりません。
しかし告知内容に嘘や間違いが発覚した場合は、保険の保障が受けられなくなってしまいます。
また保険会社の基準によっては、保険会社側から強制的に契約解除を言い渡されることもあるのです。
また住所変更や使用目的の変更があったのにもかかわらず通知していない場合にも、契約解除されてしまうこともあるので気を付けましょう。
信頼関係が崩れる重大事由があったパターン
保険会社と加入者はお互いを信頼して契約を結んでいますから、加入者が信頼関係を崩すような重大事由を起こしてしまった場合には、保険会社から契約解除されることになります。
例としては、保険金ほしさにわざと事故を起こす、保険金詐欺を行うなどが挙げられます。
実際に自動車保険では、業者と結託してパーツの値段をかさましして請求する手口や、わざと知り合い同士で事故を起こして保険金を受け取る等の詐欺が発生しています。
自動車保険は損害額に対して保険金が支払われる保険ですので、保険金支払い時には厳正な調査が行われます。
また加入者に反社会的勢力との関係性がみられるときも、保険の契約を解除されることになります。
契約解除になっても再加入はできるの?
では保険会社側から強制的に保険を契約解除されてしまった場合、自動車保険に再加入は出来るのでしょうか?
保険会社によって判断は変わりますが、原則契約解除になっても再加入は可能です。
しかし保険会社間で契約解除関する情報は共有される仕組みになっていますので、保険を契約解除されてしまったことを今後隠していくことは不可能です。
もちろん悪質な理由で契約解除された経歴がある場合は、再加入を断られてしまうこともありますので注意が必要です。
前の保険料や等級は維持できないので注意
契約解除されてしまった場合再加入することは出来るとお伝えしましたが、前と同じ契約内容での再加入は出来ません。
再加入することで前の保険料や等級は一度リセットされ、6等級から再スタートすることになってしまいます。
たとえ契約解除前に20等級だったとしても、6等級に戻されてしまいます。
6等級以下の場合は、そのまま引き継がれてしまいます。
つまり再加入すると保険料負担が増えてしまうのです。
他社での契約も可能だが告知内容で解除を申告する必要あり
「この会社で契約解除されちゃったから、別の会社で再加入しよう」と考える方もいるかもしれません。
もちろん他社での契約も可能ですが、加入時の告知の際に契約解除の経験があることを正直に申告しなければなりません。
もちろんここで嘘をついて契約解除経験がないと申告することもできますが、後々調査が入って告知内容を審査されたときにばれてしまいます。
上でもお話したように、契約解除の情報については保険会社間で共有されていますから、嘘をついても確実にばれることになるんです。
もちろん告知内容に嘘があれば告知義務違反になってしまいますから、再度契約解除になるなんてこともあるのです。
保険会社を変更しても前の保険料支払いはなくならない
契約解除後に保険会社を変更しても、前の保険料支払いは継続されます。
保険会社を変更したからといって、残債がチャラになるなんてことはありません。
保険料の滞納から失効日までの保険料の支払いが終わっていない場合は、新規で加入後も継続して支払います。
一時的に保険料支払いが2倍になるので、家計をしっかり管理しておきましょう。
失効してしまっただけなら復活も可能!
保険料を2か月未払いしてしまったときなど、契約解除まで行かなくとも、失効している段階でとどまっている場合は契約を復活できます。
もちろんいくつか条件が付けられてしまいますが、これまでと同じ保険内容で保障を受けることができます。
失効してしまってもあきらめずに復活の手続きを進めるようにしましょう。
自動車保険の復活とは
自動車保険の復活とは、保険会社から保険の契約を失効された場合に保険会社の貞エル一定の条件をクリアすることで、保険を今後も継続させてもらえる制度です。
失効した時に保険会社から届く書類の中に、契約復活に関する書類が入っていますからそれに重要事項を記入して申請する必要があります。
また復活の際には告知書も再度記入し、審査を受ける必要があります。
申請して審査をパスしてようやく保険契約を復活できます。
しかし保険契約を復活する前に解約し返戻金を受け取った場合には、契約の復活はできませんので注意が必要です。
復活するには一定条件を満たす必要がある
復活する際には保険会社が定める条件を満たす必要があります。
どの保険会社でも共通するのは、未払い分の保険料と失効期間の保険料を併せて一括で追納することです。
決められた期日までに振り込まないと、申請や告知審査に通っていたとしても保険の復活はできません。
未払いで契約解除になる前にすべき対策
本当はなるべく保険料の未払いは防ぎたいものですよね。
そこで以下では未払いで契約解除になる前にすべき対策について2つご紹介します。
保険料支払い日は毎月確認!
根本的に解決するには保険料の支払い日は毎月確認しておくことです。
スマートフォンのリマインド機能やスケジュール帳に記入しておいて、振り込みを忘れないように自己管理していきましょう。
また、ひと月のどこかで振り込みを確認するようにルーティーンを組むこともおすすめします。
とにかく忘れないように取り組んでいくことが重要なのです。
保険の見直しをしておく
保険料を未払いにしてしまう人の中には、保障内容が収入にあっておらず家計を圧迫していることもあるかもしれません。
保険料の支払いが厳しいな…と感じることがあるのならば、保険の見直しをおすすめします。
現在の収入に合った保険料に見直すことで、保障内容は変わりますが保険料を抑えて万一の場合に備えることができますよ。
通販型の自動車保険なら保険料を安くできる
通販型の自動車保険に切り替えると、切り替え前よりも保険料が安くなります。
自動車保険に加入するときは、自動車屋などの代理店を経由して保険に加入することになります。
代理店経由で保険に加入すると、代理店のサポート料などが保険料に加算されているので、保険料が高くなります。
通販型の自動車保険であれば、保険会社と直接やり取りするので、サポート料が省かれているぶんだけ割引してもらえます。
自分から解約しても再加入はできる
保険料の支払いがきつくて自分から解約しても、再加入はもちろん可能です。
事前に失効や契約解除が起きる前に解約しているので、特に問題ありません。
再加入も等級の引継ぎもできる
保険へ再加入できることももちろんですが、再加入時に解約前の等級を引き継ぐことができます。
解約前の等級を引き継げば再加入で保険料が高くなる状況を防ぐこともできます。
しかし等級を引き継ぐには中断証明書が必要です。
中断証明書とは、保険を解約する際に発行されるもので、解約時の等級を証明するものです。
これを再加入時に提示すれば、解約時の等級をそのまま引き継ぐことができるのです。
しかし中断証明書を発行せずに解約してしまうと、等級がリセットされて6等級から再スタートになり、これまでの等級が無駄になってしまいます。
解約前に20等級だった場合、6等級まで落ちてしまうと割引率が40%近く下がってしまいますから、保険料負担が重くなります。
また中断証明書を発行するには廃車や譲渡など、車に乗らないことを証明する書類が必要になります。
用意できない場合は発行を断られることにもなりますから、注意が必要です。
別の会社に加入するときも等級は引き継げる
もちろん自分から解約して中断証明書がある場合は、解約前と違う会社に加入しても等級を引き継ぐことができます。
そのため保険会社の保険料を比較して、保険料の安いところへ加入するなんてこともできますから、保険料を減らすこともできます。
引き継げる期間があるので注意が必要
自分で解約して中断証明書があるからといって、いつでもいつまででも等級を引き継げるわけではありません。
中断証明書は発行期限があり、解約から13か月以内に発行申請をしなければなりません。
そのため13か月以降に発行申請をしても断られてしまいますので、解約と同時に発行するようにしましょう。
また解約時に発行してから10年以内に保険に再加入しなければ、中断証明書は効力を失ってしまいます。
10年経過後に中断証明書を利用しようとしても、ただの紙切れになってしまいますので気を付けましょう。
契約解除にならないように管理を怠らないようにしよう
いかがでしたか?
保険料を未払いになっても1か月までならお咎めはありませんが、3か月連続で未払いが確認されてしまうと契約解除されてしまいますので注意が必要です。
契約解除になっても再加入は出来ますが、解除事由によっては再加入すら断られてしまうこともあります。
また、未払いが2か月目で失効されてしまった場合は、早急に復活手続きを行わないと翌月に契約解除されてしまうので気を付けてください。
契約解除されて再加入すると、等級を引き継げずに保険料が上がってしまい結果的に保険料負担が増えてしまいますのでできるだけ契約解除を未然に防ぐようにしましょう。
告知義務や重大事由とは異なり、未払いでの契約解除は自己管理を徹底するか保障内容の見直しをすることで防げますから、管理や補償内容の把握を徹底して自動車保険の保障を継続できるようにしましょうね!