がんは気づかないうちに体内で進行していくため、健康診断で発見された時には進行していることもある怖い病気。
抗がん剤治療や放射線治療も行われるため、通院だけでは対処できずに入院して闘病することになるかも。
がんによる入院日数は通常手術を受けるよりも長くなりますから、医療費がそのぶんかかります。
日本は国民皆保険のため健康保険制度を活用すれば高額療養費制度などもありますから、一定の金額にまで支出を抑えられますが術後の通院や働けない期間を含めるとどうしてもお金がたりなくなってしまいます。
がんの治療費を保障する目的で加入するがん保険ですが、生命保険と同様に終身型が用意されており高齢になっても保障を受けられます。
「がんにかかるリスクに備えてがん保険に加入しておきたいけど、終身型って加入する意味があるのかな…」と不安に感じている方も中にはいることでしょう。
今回はがん保険の終身型への加入を検討されている方向けに、加入時の注意点や保険商品の選び方について徹底解説していきます。
目次
一生でがんにかかる確率はなんと2人に1人
実は一生でがんにかかる確率は、2人に1人の割合といわれています。
かかる年齢はまちまちですが、約50%の確率で罹患する可能性があります。
もちろん年おけば年おくほどかかる可能性は高まりますが、若い時期に罹患してしまうと細胞分裂のスピードから進行スピードが速くなってしまうため、治療が長引くことも予想されるんです。
がん保険に加入しておけばがんと診断された時に給付金が受け取れますので、治療や生活費として活用できます。
がんリスクにそなえたいならがん保険の終身保険を検討しよう
がんはいつかかるかもわかりませんし、上述のように生きて居れば高い確率で罹患するため、万一病気になった時の為にがん保険に加入しましょう。
がん保険にも定期保険と終身保険がありますが、老後に掛かった時のことを心配しているのであれば、終身型の保険を選択しましょう。
終身型の保険であれば、保険料の払い込みを継続することで生きている間の給付金保障が得られます。
下記でがん保険の終身型に加入するメリットを紹介していますので、参考にしてみてください。
がん保険の終身型に加入する3つのメリット
がん保険加入時に終身型を選択するメリットは、以下の3つです。
- 加入時の保険料のまま値上がりしない
- 保険料の払い込みスタイルを2パターンから選べる
- 人生100年時代の長生きリスクにも対応できる長期保障が手に入る
以下で詳しく解説していきます。
加入時の保険料のまま値上がりしない
どの保険の終身型にも共通することですが、加入時に算出された保険料から加入期間中に金額が変わることは基本的にありません。
がん保険の場合は病気に対する保障ですので、加入時には年齢を元に保険料を算出します。
年齢とともに体の機能は衰えていきますから、年齢が高ければ高いほどその分病気に罹患するリスクは高まります。
年齢がわかいタイミングで加入しておけば、当時の保険料のまま40代50代と年齢を重ねていっても保険の保障はそのままになります。
保険料が上がらない事で家計の支出割合を一定にできるので、経済的ですよね。
保険料の払込スタイルを2パターンから選べる
がん保険の終身型は保険料の払い込みスタイルを2パターンから選択できます。
保険料を加入期間中ずっと支払い続けていくタイプと、働いているときにすべてを払い込んでしまうタイプがあります。
加入期間中ずっと支払い続けていくと加入期間中の保険料を分散できますので、月々支払う保険料を一定金額まで抑えられます。
しかし定年退職すると一般的には現役時代よりも収入が減ってしまいますので、現役時代と同等の保険料を支払うのは難しいかも。
定年退職前にすべてを払い込んでしまうタイプを選択すると、働いている期間にすべての保険料を振り込めるので、全額払いこんだ後は支払いが免除されます。
人生100年時代の長生きリスクにも対応できる長期保障が手に入る
最近は人生100年時代ともいわれていて、医療の進歩とともに平均寿命が年々伸びています。
長生きするぶん生活を維持しなければなりませんし、病気にかかる機会も増えていきます。
長生きは喜ばしいことですが、先々考えると健康リスクも生じるので喜べない部分も出てきてしまいます。
がん保険の終身保障を手に入れておけば、長生きリスクにも対応可能です。
注意!がん保険の終身型加入時の4つの注意点
がん保険の終身型に加入するメリットを先にお伝えしましたが、加入する際には良いことばかりではなく、下記4つの注意点も把握しておかないと後で「思ってたんと違う…」となってしまいます。
- 保障の見直しタイミングがつかめない
- 医術の進歩により新商品が次々と出てくる
- 加入後すぐに保障が適用されない
- 男性と女性で保険料に差がある
以下で詳しく解説していきます。
保障の見直しタイミングがつかめない
終身保険は保障が一生涯続いていくため、定期保険のように満期で更新する概念がありません。
一般的に更新するタイミングで保険の保障内容を見直して、状況に合わせた保障内容にするのですが更新するタイミングがない以上、自分で期間を見定めて見直しをすすめる必要があるのです。
自分で見直すために行動しなければならないので、面倒に感じられるかもしれません。
医術の進歩により新商品が続々と出てくる
医療は日々進歩しており、今も新薬や治療法が開発されています。
がん治療ももちろん例外ではなく、より負担の少ない治療法や薬が開発されています。
もちろん保険会社も医療の進歩に応じて保険商品の内容を更新しています。
終身保険に加入したままにしていると、次々と新しい保障内容が登場して現在加入している商品では満足できなくなってしまう可能性もあるんです。
最新の保障に目移りしてしまう可能性もあるので、注意が必要です。
加入後すぐに保障が適用されない
がん保険は加入したらその日に保障が適用されるわけではなく、一定期間保障が適用されない期間が設定されています。
保障が適用されない期間は免責期間と呼ばれていて、基本的にどの保険にも共通して90日間が該当期間として設けられています。
90日間の間にがんにかかって保険金申請しても保険会社は取り合ってくれませんので、注意が必要です。
がんにいつかかるかの予測がつかないぶん、免責期間は非常に厄介なのです。
男性と女性で保険料に差がある
がん保険では一定の年齢まで男女の保険料に差が設けられています。
一般的に20~30代までは女性の方が保険料を高めに設定されているのです。
女性は子宮頸がんや乳がんなど、男性よりもがんにかかるリスクが若いうちからついて回ります。
40代以降になってくると男性も同様にがんにかかるリスクが高まりますので、保険料の差は埋まっていきます。
男女で保険料に下があるので、夫婦で加入すると妻側の方が保険料が高くなってしまうデメリットもありますので、注意してください。
終身型のがん保険を選ぶときに注目したい3つのポイント
終身型のがん保険を選ぶ際には、以下3つのポイントに注目してみて下さい。
- 診断給付金の支払い条件
- 保障に加えて特約を付けるべきか
- すでに加入している医療保険を活用できないか
以下で詳しく解説していきます。
診断給付金の支払い条件
がん保険では通院治療への補償だけではなく、がんと診断された時に給付される「診断給付金」があります。
診断給付金は一時金としての扱いですが、支払われる回数に制限が設けられているんです。
保険商品によってまちまちですが、加入期間中に1回きりの支払いになることもあれば、一定期間を開ければ再度給付されるものもあります。
最近の終身保険では後者の一定期間を開ければ再度給付されるものが主流ですが、中には一回きりの保険もまだ残っていますので、注意が必要です。
保障に加えて特約をつけるべきか
がん保険では上記で紹介した診断給付金と通院治療が主契約になりますが、保障を手厚くするために特約も追加可能です。
抗がん剤や放射線治療費用を保障してくれる特約や、先進医療特約も用意されています。
保障を手厚くする分保険料が高くなるデメリットもありますが、将来がんにかかった時に予測される支出や貯蓄と相談しながら付帯すべきかを確認しておきましょう。
すでに加入している医療保険を活用できないか
実は医療保険を活用してがんに対する保障を追加できるってご存じですか?
医療保険にはがん特約が用意されている商品もあり、保険会社に申請することで医療保険に加入しながら同時にがんに対する保障も手厚くできるんです。
医療保険と保険契約を一本化できますので、保険契約管理も非常に楽です。
がん保険の終身型でも保険料を安くするには?
がん保険の終身型で長生きリスクに対応しようとしても、やはり保険料がネックになりますよね。
がん保険の終身型でも保険料を安くするには、必要以上に保障を付加しすぎないことが重要です。
診断給付金をメインに加入しておいて、その他の医療費や生活費に関しては、収入保障保険や医療保険でカバーしましょう。
また公的制度も頭に入れて、保険契約を結ぶことをおすすめします。
健康保険制度ももちろんのこと、1か月の医療費負担を軽減できる高額療養費制度や、働いているのであれば傷病手当を受けることも可能です。
保険は通常公的制度ではカバーできない分を補填する目的で加入することを忘れないでおけば、がん保険の保険料を安くする足がかりになるかもしれません。
女性なら女性向けのがん保険への加入を検討しよう
あなたが女性でがん保険へ加入しようと検討されているのであれば、女性向けのがん保険への加入を検討しましょう。
女性は上述したように男性よりも女性器系のがんにかかるリスクが高いですし、若くして乳がんに罹患してしまうこともあります。
女性向けのがん保険に加入することで、乳がんや子宮頸がんなど女性特有のがんにかかった時に、他のがんにかかった時よりも保障を手厚くしてもらえます。
終身型に加入するなら事前に内容を把握してからにしよう
いかがでしたか?
終身型のがん保険は保障が一生涯続く保険ですので、長生きリスクにも対応できます。
しかし終身型であるがために、定期保険に比べて保険料が高くなったり保険の適用範囲に含まれない免責期間が設けられることもあるので、事前に把握しておきましょう。
がんは確率をみても誰もがかかる可能性がありますから、加入しておいて損はありません。
終身型の特徴をしっかりとつかんで、加入すべきかどうかを判断していきましょう。