学資保険で受け取るお祝い金に発生する税金の種類を徹底解説!

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保険に加入していて、条件を満たしたときに受け取れる保険金ですが、保険金にも他の収入と同じく、税金が発生します。

保険の中でも、子供の教育資金を準備するための「学資保険」で受け取れる保険金に、どのような税金がかかるか知っている人は少ないと思います。

さらに学資保険には、子供の学校入学などのタイミングで受け取れる「保険金」が特有のものとしてあります。

他の保険と異なる点は他にもあり、「学資保険」は被保険者が多くの場合は、小さい子供で契約者と受取人が異なる可能性がある珍しい保険です。

「契約者」と「受取人」が異なる場合、発生する税金が異なることもあり、複雑になります。

今回の記事では、「学資保険」において発生する税金についてお伝えしていきます。

学資保険のお祝い金で発生する税金は3種類!

結論から言うと、「お祝い金」で発生する税金には3つの種類があります。

この章では、どのような条件で発生する税金が変わるのか、詳しくお伝えしていきます。

発生する税金が変わる条件としては、主に2点です。

  • 「契約者」と「受取人」が同一人物かどうか
  • お祝い金、保険金を受け取る回数

契約者と受取人が同じ場合に発生する「所得税」

「契約者」と「受取人」が同じ場合には、基本的に、「所得税」が発生します。

保険金を自身が払っていて、その結果保険金を自身で受け取っても「所得税」は発生するので注意が必要です。

「所得税」のなかでも、お祝い金・保険金を受け取る回数によって発生する税は異なり、税の種類によって控除額も変わるので、確認しておきましょう。

祝い金を一括で受け取る場合には所得税の中の「一時所得」

「契約者」と「受取人」が同一で、お祝い金・保険金の受け取りを一括で行った場合には「所得税」の中でも「一時所得」として税金が発生します。

「一時所得」とは、労働の対価として給与を受け取ることや、財産を譲られる以外で得られた一時的な所得のことです。

こちらの一時所得は、保険金を一括で受け取った場合や、満期保険金以外の場合は、懸賞で現金が当たった場合や、福引の賞金などがあります。

実際にいくら税金が発生するかというと、受け取ったお祝い金・保険金から自身が支払った保険料の総額を引いて計算されます。

「一時所得」の場合の税金特別控除額は年間で50万円と決まっています。

学資保険のお祝い金・保険金以外で「一時所得」があった場合にはそちらと合算してその年の「一時所得」として計算するので注意が必要です。

祝い金を分割で受け取る場合には所得税の中の「雑所得」

学資保険は、契約した保険会社や、保険プランによって受取回数を選択できます。

一括で受け取ることが多いですが、年金のように毎年受け取るパターンもあり、その場合には「所得税」のなかの「雑所得」として税金が発生します。

「雑所得」とは、労働の対価として受けとることや、財産を譲られる、「一時所得」として扱われるもの以外での、所得のことを言います。

雑所得の計算方法としては、総収入から必要経費を差し引いた額が「雑所得の合計」として計算されます。

雑所得の控除額は年間で20万円を超えなければ発生しません。

「雑所得」の場合も「一時所得」と同じく特別控除額は、その他のものと合算するので、学資保険のお祝い金・保険金以外での「雑所得」がある場合には注意が必要です。

契約者と受取人が異なる場合に発生する「贈与税」

上記2つと異なり、契約者と受取人が別の場合の例をご紹介します。

例えば、契約者が両親のどちらかで受取人を子供にすると、お祝い金・保険金を受け取った場合は「贈与税」発生します。

先ほどまでの「所得税」は自分で保険料を支払い、将来的にその金額以上のお金を受け取っているので、新たな“所得”としてみなされていました。

今回の「贈与税」の場合には、実際保険料を支払っているのは両親のどちらかで、子供は保険料を支払っておらず、お祝い金・保険金を受け取っているので、財産を“贈与”されたとしてみなされます。

贈与是時の控除金額は、年間で110万円までとなっています。

計算としては、子供が受け取ったお祝い金・保険金から控除額である110万円を引いた額です。

このように学資保険のお祝い金・保険金を受け取る際には「所得税」や「贈与税」がかかる可能性があるので、心配な人は契約している保険会社や税務署などに相談しましょう。

学資保険で税金が発生する4つのパターン

学資保険において、どのような場合に税金が発生するかは先ほどお伝えしましたので、実際に税金が発生するパターンを改めて、ご紹介します。

先ほど紹介した3つは基本的に発生する税金で特殊なパターンだと、もう一つ新しい税金が発生するので確認してください。

なお、下記でご紹介する税金が発生するパターンは、学資保険のお祝い金・保険金以外の所得がない場合です。

年間50万円以上のお祝い金・満期保険金が発生する場合

「契約者」と「受取人」が同一で、一括でお祝い金・保険金を受け取る場合には「一時所得」として税金が発生します。

一時所得には年間50万円までの控除があり、お祝い金・保険金の受取総額が50万円を超えなければ、税金は発生しません。

学資年金を受け取る場合

「契約者」と「受取人」が同一でお祝い金・保険金を分割で年ごとに受け取る場合は「雑所得」として、税金が発生します。

給与所得者の場合は年間20万円までは特別控除が発生しますが、個人事業主の場合には、20万円以下でも税金が発生するので、注意しましょう。

契約者と受取人が別で、年間110万円以上受け取った場合

「契約者」と「依頼人」が別でお祝い金・保険金を受け取った場合は「贈与税」として税金が発生します。

年間で110万円を超える額を贈与されると、課税の対象となるので注意が必要です。

育英年金を受け取る場合

こちらが、特殊なパターンで発生するものになるので、改めて確認してください。

「育英年金」とは、学資保険の契約者が期間終了前に、亡くなってしまった場合や、植物人間状態などの脳死状態になってしまった場合に、保険期間終了まで年金が受け取れるというものです。

こちらの場合も、「契約者」と「受取人」によって発生する税金は異なりますが、先ほどまで紹介したものと異なるので、詳しくご紹介していきます。

  • 契約者=受取人;一括受取の場合には「相続税」
  • 契約者=受取人;分割受け取りの場合には「雑所得」
  • 契約者≠受取人の場合には受取人の「雑所得」

受取人の子供がアルバイトなどをしていて、年間所得が130万円を超えてしまうと、芙蓉から外れてしまうので、注意が必要です。

学資保険は受け取り方で税金が変わるってホント?損をしないためのポイントを解説します

学資保険において節税効果を高めるために必要な3つの手段

ここまでは学資保険のお祝い金・保険金受取の際に発生する税金をお伝えしてきました。

ここからは実際に節税するために、行うべきことを3つご紹介していきます。

「全期前納払い」で支払いを行う

「全期前納払い」とは保険料の支払い方のことです。

保険料の支払い方法の種類は大きく分けて、3つあります。

  • 分割払い(年払い/半年払い/月払い)
  • 一時払い
  • 全期前納払い

分割払いに関しては、名称通り保険料総額を期間で支払い期間を割って割り出したものです。

一時払いと全期前納払いの違い

一時払いと全期前納払いは、私たち支払う側にとっては「一括払い」ですが、保険会社側の処理が異なり、節税においては非常に重要です。

一時払いは、保険契約をするときに全期間分の保険料を一括で支払うものです。

一括で支払ってしまうので、契約途中で契約者が亡くなっても保険料は返還されません。

それに対して、全期前納払いは保険会社に全期間分の保険料を“預け”支払い期日になれば自動で引き落とされるという仕組みです。

そのため、契約者が契約期間中に亡くなった場合や、自ら解約した場合には未払い分の保険料が返還されます。

上記の何が節税に役立つかというと、保険料は期日になったら支払われているとみなされているので、毎年の保険料控除を受けられるからです。

さらに、保険料総額は保険料の支払回数が少なければ少ないほど安くなるのが、一般的なのです。

保険料が安い支払方法は「一時払い」<「全期前納払い」<「分割払い」となります。

保険料の支払いを夫婦別に行う

生命保険では、「契約者」と「保険料負担者」は別でも問題ないとされています。

「所得税」では4万円、「住民税」では2.8万円が控除額の上限とされていますが、他の保険に加入している場合には、控除額を超えてしまう場合がほとんどです。

「契約者」と「保険料負担者」を別にすることで、最大限の控除を受けられます。

注意が必要な点としては、「契約者」と「保険料負担者」を別にすると、発生する税金は「贈与税」となるので、他で贈与され、控除限度額に達しないか確認する必要があげられます。

受け取るお祝い金・保険金が高額な場合は途中解約をする

先ほど説明したように、年間で50万円以上のお祝い金・保険金を受け取ると税金が発生します。

そのため、まとまったお祝い金・保険金を受け取る前に保険を解約することで、お祝い金・保険金ではなく、「解約返戻金」という形でお金を受け取れます。

「解約返戻金」には課税の対象ではないので、節税にはなります。

ただし保険解約後には、保障も消滅してしまうので、解約後の保険をどうするのか検討してから、解約しましょう。

学資保険で節税!一般生命保険料控除手続きの流れと注意点を紹介します

学資保険ってどんな保険なの?

ここまでで、学資保険において発生する税金と、お祝い金・保険金ごとの節税方法をご紹介してきました。

ここからはそもそも「学資保険」がどのような保険なのか詳しくご紹介していきます。

子供の将来の教育資金を準備するものが「学資保険」

子供の将来の教育資金を準備して、学校入学などのまとまったお金の必要なタイミングで、お祝い金や満期保険金として受け取れるのが「学資保険」です。

子どもを育てるのに、食費や衣服の代金がかかるのは当然ですが、最も大きな割合を占めているのは、学校に通わせるための「教育費」だと言われています。

「教育費」のなかでも、小学校や中学校、高校に進学・入学するタイミングでまとまったお金が必要になるので、十分な貯蓄ができていない人は学資保険に加入することを検討してみましょう。

学資保険ならではの3つの特徴

ここまでは、「学資保険」の概要をお伝えしてきましたが、ここからは学資保険をこれから検討するという人に向けて、「学資保険」ならではの特徴を3つご紹介していきます。

入学・進学時のお金が必要なタイミングで保険金を受け取れる

先ほどもお伝えしましたが、入学や進学といったまとまったお金が必要になるタイミングで保険金を受け取れます。

必要なタイミングで見合った分の保険金を確実に受け取れるので、計画的な貯金が苦手な人でも資金準備ができます。

契約者に万が一のことがあっても保障が継続

学資保険は契約を行う人と実際に保険料を支払うのが両親のどちらかで、被保険者は子どもになることがほとんどです。

保険料を支払っている両親に万が一のことがあり、保険料を支払えなくなる可能性があります。

保険料の支払い方法によっても異なりますが、保険料支払いができなくなった場合でも、保障を継続して受けられ、保険金も受け取れるという制度が「学資保険」にはついています。

保険会社や契約している保険によっても、保障対象と保険料は変わってくるので、気になる人は一度契約内容の確認をしてみてはいかがでしょうか。

保障タイプは大きく2種類に分けられる

学資保険は大きく分けると2つの種類に区別できるので、こちらではそれぞれを詳しくご紹介していきます。

支払った保険料を貯めていく「貯蓄型学資保険」

名称通り、自身が支払っている保険料を貯蓄していき、子どもの教育資金に充てるものが「貯蓄型学資保険」です。

貯蓄したお金はお保険会社が運用していくので、契約期間が長期なほど受け取れる保険金額も増加していくので、子どもが小さいうちに加入しておくのがおすすめのタイプです。

学費以外の保障も充実させた「保障型学資保険」

入学・進学時に受け取れる保険金だけではなく、子どもの医療保険や死亡保険、両親の医療保険などのその他の保障も充実したタイプが「保障型学資保険」です。

先ほどご紹介した、契約者に万が一のことがあっても保障が継続するのは「保障型学資保険」の機能のうちの一部になります。

医療保険や死亡保険などの学資以外の保険も付属しているので、保険料は割高になりがちなので、注意が必要です。

学資保険に加入する時に注意すべき2つのポイント

学資保険の特徴についてご紹介してきましたが、少しでも学資保険に興味を持っていただけましたか?

ここからは、学資保険に加入する時に注意するべきポイントを2点お伝えします!

お祝い金・保険金の受け取りによって発生する税金が異なる

先ほど詳しくご説明したので、こちらでは簡単にまとめだけ記載します!

通常の学資保険で発生する税金

  • 契約者=受取人;一括受取の場合には「一時所得」
  • 契約者=受取人;分割受け取りの場合には「雑所得」
  • 契約者≠受取人の場合には受取人の「贈与税」

契約途中で契約者に万が一のことがあり、支払いが継続できない場合に発生する税金

  • 契約者=受取人;一括受取の場合には「相続税」
  • 契約者=受取人;分割受け取りの場合には「雑所得」
  • 契約者≠受取人の場合には受取人の「雑所得」

契約時の子どもの年齢が高いほど保険料も上がる

基本的に学資保険は、被保険者の子どもが小さければ小さいほど、その分保険料も安くなります。

保険会社や保険によっては、子どもの年齢制限がある場合もあるので注意が必要です。

「~歳まで」と定められている場合があるので、契約したい場合には子供が小さいうちから検討しましょう。

学資保険のお祝い金は課税対象だが対策もできる!

今回の記事では、学資保険のお祝い金・保険金を受け取った時に発生する税金についてと、節税方法についてご紹介してきました。

現在学資保険に加入しているけど、何の対策も行っていないという人はこれを機に一度保険内容の見直しを行ってみてはいかがでしょうか。

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