子供の進学や家を買うときなど、大きなお金が動くときには、家計を見直す必要も出てきます。
家計の見直しと聞くと、ファイナンシャルプランナーへの相談を思い浮かべる方も多いですよね。
ただ、ファイナンシャルプランナーに相談するとなると、誰を選べばいいのか、変な勧誘はされないか気になりますよね。
この記事では、ファイナンシャルプランナーへの相談を検討している方向けに、相談時の注意点から良いファイナンシャルプランナーを見つける方法までわかりやすく丁寧に解説していきます。
目次
ファイナンシャルプランナーへの相談でお金の悩みが解決できる
ファイナンシャルプランナーと聞いて、「お金に関する相談ができる」とぼんやり思いつく方もいますよね。
ファイナンシャルプランナーへは、一般的に以下の内容を相談できます。
- ライフプランニング
- 家を購入するときの予算など
- 生命・医療保険などの保険の相談
- 資産運用の相談
家計にまつわるお金のことであれば、基本的にどの悩みでも対応してくれます。
ファイナンシャルプランナーに相談するときの5つの注意点
ファイナンシャルプランナーは家計にまつわる、幅広い悩みを解決するために相談に乗ってくれます。
しかしファイナンシャルプランナーといっても、真摯に相談にのってくれるか、知識量があるかなど満足いく相談が必ずできるとは限りません。
ファイナンシャルプランナーへの相談を検討・選ぶ前に、以下の注意点を把握しておきましょう。
- 銀行出身あるいは企業に所属しているFPは利益優先になる可能性アリ
- FPだからといって完璧な相談ができるとは限らない
- 1時間あたりで相談料がかかる
- FPで生計を立てていない人は専門性が低いこともある
- 投資の商品提案ができない可能性がある
以下で詳しく解説していきます。
①銀行出身あるいは企業に所属しているFPは利益優先になる可能性アリ
銀行に勤めていたあるいは企業に所属し、ファイナンシャルプランナーとして活動している人の中には、自社利益優先の相談になる可能性があります。
ファイナンシャルプランナーの資格を取得したからといって、個人で活動するわけではありません。
金融機関に所属して知識を活かし、活動を進めることもあります。
しかし金融機関といっても、営利を目的にした企業であることは変わりありません。
相談の最中に方向を転換して、自社の利益につながる商品を紹介してくることもあります。
みなさんが家計の改善を目的に利用しても、実際は金融商品をすすめられていたなんてこともありますので、注意が必要です。
②FPだからと言って完璧な相談ができるとは限らない
ファイナンシャルプランナーと名乗られると、なんでも相談できると感じてしまう人もいます。
しかしファイナンシャルプランナーだからといって、すべての人が完璧に相談できるとは限りません。
ファイナンシャルプランナーの資格にも難易度があります。
一般的なFPの資格といえば、FP技能士です。
1級~3級が用意されており、3級の合格率が70%程度、一番難易度の高い1級は合格率が20%未満です。
同じFP技能士でも資格取得難易度が異なりますので、持っている資格の等級に応じて知識量も変わります。
ファイナンシャルプランナーと名乗っていても、相談内容に完璧に対応できるだけの知識量があるとは限らないので、注意が必要です。
③1時間当たりで相談料がかかる
ファイナンシャルプランナーとして活動している人に相談するには、1時間あたりで料金を支払います。
個人によって値段設定は変わりますが5000~1万円が相場と言われています。
初回は無料で対応してもらえることもありますが、回数を重ねるごとに相談の時間に応じた料金を支払わなければなりません。
節約を目的に利用していても、長時間じっくり相談することでかえって支出が大きくなってしまう可能性もあるのです。
④FPで生計を立てていない人は専門性が低いことがある
ファイナンシャルプランナーとして、相談を受け付けている人の中には、本業が別にある人もいます。
よくあるのが、「主婦FP」として、普段は主婦をしながら時々ファイナンシャルプランナーとして活動している人たちです。
普段からファイナンシャルプランナーとして活動して、お客さんの家計改善に取り組んでいれば、経験も豊富です。
しかしたまにしか活動していない人は、経験値が少ないですから実用的な保険相談ができるとは限らないのです。
⑤投資の商品提案ができない場合がある
将来の資産形成に不安を抱えていて、どの金融商品が自分に合っているかを相談したい人もいるでしょう。
しかし投資などの金融商品を提案するためには、商品を販売している企業と提携しなければなりません。
また提案できる商品をきちんと公式サイト上で公表する義務もあります。
ファイナンシャルプランナーによっては、保険商品の提案はできるものの投資商品の提案はできないことも当たり前にあるんです。
ファイナンシャルプランナーによっては、希望した相談内容を解決できる商品をその場で提案してもらえないこともあるので、注意が必要です。
良いファイナンシャルプランナーに相談するための5つのチェック項目
せっかく時間を使ってファイナンシャルプランナーに相談するなら、良いファイナンシャルプランナーに出会いたいですよね。
良いファイナンシャルプランナーに相談するには、以下のチェック項目を見ながら誰に相談するかを選んでみてください。
- 2級FP技能士以上・AFP・CFPのいずれかを取得している
- ファイナンシャルプランナーとしての実務経験がある
- 幅広い相談内容を取り扱える
- 事務所所属あるいは独立して活動している
- 独立系FPを探すなら公式サイトを検索してみる
以下で詳しく解説していきます。
2級FP技能士以上・AFP・CFPのいずれかを取得している
上述したように、同じファイナンシャルプランナーの資格といえども、難易度には大きな差があります。
良いファイナンシャルプランナーに相談するための指標として、2級FP技能士以上か、AFP、CFPの資格を取得している人を探しましょう。
2級以上になると、資格取得難易度も変わりますし、知識量も増えていきます。
AFP,CFPは民間資格ではありますが、1級、2級FP技能士と同等の難易度です。
ファイナンシャルプランナーと名乗っていても、ある程度難易度の高い資格を取得している人に優先的に相談するようにしましょう。
ファイナンシャルプランナーとしての実務経験がある
資格の難易度に加えて、ファイナンシャルプランナーとしての実務経験にも注目しましょう。
ファイナンシャルプランナーとして活動して〇年とプロフィールに記載されているかを確認してみてください。
実務経験がない人に相談しても、確実に解決策を提示してもらえるとは限りませんよね。
経験があれば実力も高いとは断言できませんが、新人さんやまったくの相談素人に相談するよりかはマシでしょう。
幅広い相談内容を取り扱える
ファイナンシャルプランナーは、自分が得意な相談の分野をSNSなどで公開していることが多いです。
冒頭で紹介したように、相談内容には住宅関連から保険、投資などお金全般のことが含まれます。
家計全体の問題を解決したいのに、住宅関連の知識しかなかったら、解決方法を提示してもらうのは難しいですよね。
ファイナンシャルプランナーの公開している情報をもとに、幅広い相談内容を取り扱った実績があるかをよく確認しておきましょう。
事務所所属あるいは独立して活動している
企業に所属していると、自社の営利やノルマのために、本来の相談目的から外れた商品を提案される可能性もあります。
FP事務所に所属しているか、あるいは独立して個人のFPとして活動しているかを確認しましょう。
また事務所所属、独立系として活躍していても、生計を立てている方法にも着目してみてください。
保険商品や投資商品などの金融商品の販売で利益を得ている場合は、報酬目的で商品の提案をされる可能性もあります。
保険の見直しをしたい、投資をしたいなど商品の提案に意欲的であれば、さほど気にならないでしょう。
しかし節約の方法や節税の方法など、アドバイスだけが欲しい人にとっては、お金のかかる提案はうざったく感じられますよね。
商品の提案を避けたいなら、所属形態だけでなくどんな相談に対応してきたかの経歴も確認してみてください。
公式ホームページの取扱商品の記載内容
保険や投資商品に関する相談であれば、ファイナンシャルプランナーの公式ホームページやSNSを参考にして取り扱い商品の記載内容を確認してみてください。
自分が相談したい商品があれば、そのまま利用するかを検討してみましょう。
一方で自分の相談したい内容の商品を取り扱っていない、取り扱いがあっても種類が少ない場合には、ほかのプランナーを当たってみましょう。
ファイナンシャルプランナーへの相談は無料でも十分
ファイナンシャルプランナーへの相談は一般的に有料だと思われていますよね。
しかし無料で相談できるサービスも最近では登場しているんです。
保険相談や資産運用、今後の教育費用について相談に乗ってくれます。
多少の商品提案をされることもありますが、強引に勧誘することはありません。
また無料で相談できるサービスは、独立系のファイナンシャルプランナーと提携しているものが多いです。
特定の企業の商品をごり押ししない方針を打ち出していたり、万一強引な対応が見られた場合には担当者の変更にも応じてもらえます。
ファイナンシャルプランナーに相談する前に準備すべきこと
良いファイナンシャルプランナーを見つけたら、相談する前に以下の準備を進めておきましょう。
何を相談したいのかを事前に確認しておく
ただ家計について相談したいといって相談をスタートするのも良いのですが、投げかける内容が多いぶん長時間相談することになります。
有料相談を選択すると、時間だけでなく相談費用も掛かってしまいます。
事前に家計の何を問題に感じて相談を検討したのか、何について相談してみたいのかを書き出してみましょう。
相談したい内容を書き出したら、優先順位をつけてどれが早急に解決すべき問題なのかを把握しましょう。
優先順位の上から相談を進めていって、時間とお金に余裕があれば優先度の低い内容も相談してみましょう。
相談方法を選択する
新型コロナウイルスの大流行によって、人と接触する機会が減っていますよね。
「ファイナンシャルプランナーに相談したいけど、感染症にかかるのは正直不安だな…」という方もいますよね。
対面での相談ももちろん用意されていますが、オンライン相談に対応してくれるところもあります。
みなさんの希望に合った相談方法を選択できるので、対面がいいかオンラインがいいかをあらかじめ決めておくといいでしょう。
いいファイナンシャルプランナーに相談してお金の悩みを解決しよう
いかがでしたか?
ファイナンシャルプランナーは専門資格ではありますが、資格の難易度が低くても名乗れることがほとんどです。
有資格者でも一定以上の難易度のものを取得している人に、相談を依頼しましょう。
また良い相談相手を見つけるには、実務経験や知識の幅の広さも重要です。
口コミももちろんですが、公表している相談実績や取り扱いできる相談内容も確認したうえで、誰に相談するかを決めていきましょう。
最近では無料でファイナンシャルプランナーに相談できるサービスもありますので、ぜひ利用してみてくださいね。