給料は上がらないのに、物価はどんどん上がって家計が心配という人も多いでしょう。
家計が逼迫してくると「うちの旦那がお小遣いを使い過ぎてる」と感じ、旦那の無駄遣いが目についてしまい喧嘩になることもあるでしょう。
そこでこの記事では、旦那がお小遣いを使い過ぎる原因と無駄遣いを防ぐ対策を紹介します。
世間一般の旦那さんのお小遣い事情やお小遣いについて旦那と話し合うときのポイントもお伝えします。
家計のやりくりに悩む人はぜひ参考にしてみてください。
目次
世間一般の旦那さんのお小遣い事情とは
家計管理の方法は、各家庭によって様々です。共働き世帯の場合、それぞれの収入から一定金額を出し合う場合や、夫婦どちらかが家計を管理し、生活費やお小遣いを相手に渡す場合もあります。
新生銀行が20〜50代の会社員やパート・アルバイトを対象に調査した「2022年会社員のお小遣い調査」によると、男性会社員のお小遣いの平均額は38,642円となっています。
年代別の平均値は以下のとおりです。
20代 | 36,792円 |
30代 | 40,149円 |
40代 | 38,049円 |
50代 | 39,523円 |
平均額はあくまでアンケート調査の結果なので、収入によって増減が生じるものです。
多くのファイナンシャルプランナーは家計に占めるお小遣いの割合は夫婦で10%以内に抑えるのを目安にするよう推奨しています。
旦那のお小遣いの使いすぎがもたらす問題
旦那のお小遣いの使いすぎがもたらす問題は以下のとおりです。
- 家計への影響
- 夫婦関係における摩擦
- 子供や家族への影響
それぞれ詳しく解説します。
家計への影響
お小遣いはあくまで家計のゆとりから捻出するものです。
お小遣いが家計費の10%を超えている場合は金額の見直しをしましょう。
食費や光熱費のように必ず必要な金額だけでなく、貯金に回す金額も必要です。
また、老後の資金だけでなく、急なお祝い事やトラブルによる出費も起こります。
旦那のお小遣いの金額が多くて貯金に回す金額がないと、将来的に困るでしょう。
夫婦関係における摩擦
旦那がお小遣いを使いすぎると、夫婦関係に摩擦が起こりかねません。
近年円高の影響もあり、食費や生活用品の値上げが相次ぎました。
しかし、収入はあまり上がっていないため以前より家計のやりくりが難しくなっています。
妻が一生懸命家計をやりくりし、一円でも安い商品を買う努力をしているのに、旦那は好きなだけ自由にお小遣いを使っていては良い気持ちはしないでしょう。
そのため、夫婦関係が悪化する原因になってしまいます。
子供や家族への影響
家計費で食費などの必要なもの以外で自由に使えるお金が減ってしまうと、子供の将来の教育費や習い事に使えるお金が減ってしまいます。
また、家族でレジャーに行く費用もなくなり、子供をどこにも遊びに連れていけなくなります。
子供達に我慢をさせているのに、父親だけが好きなだけ使っていては子供から父親への信頼が薄くなるでしょう。
また、子供たちにもお小遣いを与えている場合、子供たちは限られた金額の中でやりくりすることを学んでいるのに、父親が好きなだけ使っていたり、前借りをしていたりする姿を見ると教育上よくありません。
お小遣いについて旦那と話し合うときのポイント
もし、家計費の10%以上をお小遣いに使っていたり、金額は抑えられていても貯蓄がないなど家計費に影響がある場合、旦那とお小遣いの金額について話し合う必要があります。
お小遣いについて旦那と話し合うときのポイントは以下の3つです。
- 適切なタイミングと場所を選ぶ
- 感情的にならずに話す
- 相手の立場や気持ちを理解する姿勢を持つ
それぞれ詳しく解説します。
適切なタイミングと場所を選ぶ
話し合いをするには、お互いが話し合いをしようと思っていなければ成立しません。
相手が聞く体制になっていなければ話し合いにはなりません。
仕事に行く前の忙しい時間帯や、帰宅してすぐの疲れている状態のときでは、聞く体制にはならないので、夫婦ともに仕事が休みで、時間に余裕があるときに話し合うようにしましょう。
また、子供や他の同居家族がいては気兼ねせずに話せない可能性があるので、夫婦二人っきりになれる場所を選んで話し合いをしましょう。
感情的にならずに話す
話し合いをするときは感情的にならずに話しましょう。
日頃の旦那への不満を言いたくなるかもしれませんが、感情的になってしまえば相手は聞く耳を閉ざしてしまいます。
冷静に現在の家計の状況を説明し、将来のためや急な出費のために月々いくら貯蓄したいかを伝えましょう。
その上で、旦那自身が現在使っているお小遣いが家計費を圧迫していることに気づいてもらいましょう。
現在の家計の状況を見せたときに、旦那の方から「この項目は使いすぎではないか」などの意見が出ることもありますね。
その場合も感情的にならず、相手の意見を受け止めて、二人で家計費を下げる解決策を探しましょう。
相手の立場や気持ちを理解する姿勢を持つ
旦那のお小遣いに含まれる費用は家庭によって違います。
家庭によっては家計費から出しているものが含まれているかもしれません。
また、自分から見たら無駄遣いに思えても旦那にとって必要不可欠なものもあります。
そのことにお金を使うことで、仕事関係がうまくいったり、仕事への活力になっていたりする可能性もあるので、旦那の立場や気持ちを理解する姿勢を持って話し合いをしましょう。
旦那のお小遣い問題の解決方法
旦那のお小遣い問題の解決方法は以下のとおりです。
- 予算やお小遣いの見直し
- 共有の家計簿アプリやツールの活用
- 節約のコツや生活スタイルの改善
それぞれ詳しく解説します。
予算やお小遣いの見直し
お小遣いはあくまで毎月の収入から必要な支出に使った残りの金額をあてるものです。
夫婦の収入を合計し、そこから住居費・食費・通信費など毎月必ずかかるものを引き、光熱費や食費のように月ごとに変動するものは予算に余裕をもたせましょう。
残った金額を確認したら、将来のためにいくら貯蓄に回すかを夫婦で決めて、差し引いた金額をお小遣いにするのが理想です。
もし金額に不満が出た場合、現在使っているお小遣いの使い道を見直しましょう。
見直してみると、昼食代や家族で出かけたときの娯楽費など、本来家計費から出すべきものをお小遣いで出している場合やその逆もあるでしょう。
共有の家計簿アプリやツールの活用
今は夫婦で共有できる家計簿アプリやツールがあります。
家計簿アプリなら収入と支出が一目でわかり、何にどれくらいお金を使っているのかが把握でき、二人分の支出が目に見えてわかるので、お互いに使いすぎを防止できます。
また、家計簿アプリによっては貯金の目標額が設定できるものもあるので、設定しておけば夫婦で節約するモチベーションを保てるでしょう。
基本無料のものが多く、レシートを読み込むだけで入力できるものは、管理が簡単でおすすめです。
夫婦ともにパソコンを利用しているのであれば、家計簿ソフトの利用も良いでしょう。
節約のコツや生活スタイルの改善
生活に必要な金額が収入とほぼ同額だったり、貯蓄に回す余裕がない場合は、生活スタイルを見直したりする必要があります。
その場合、以下の固定費を見直しましょう。
- 通信費
- 住宅ローン返済額や家賃などの住宅費
- 電気代
- 保険料
- クレジットカードの年会費
- 月額利用料が引き落とされているもの
携帯代を格安スマホに変えるだけで、通信費は大幅に下がります。
電気代も大手電力会社から乗り換えた方が安くなる場合があります。
保険は入っている保険の内容を確認し、必要な保障額を大幅に超えている場合は保障を減らし、月々の保険料を減らしましょう。
クレジットカードは年会費のないカードへ乗り換余計な支出を減らせます。
よくあるのが、初年度年会費無料で翌年以降は条件付きで無料のカードに入っていて、条件を満たしておらず、知らない間に年会費を引かれているパターンです。
ご自身の使い方が無料の条件に合わないのであれば、解約して他社に乗り換えましょう。
月額利用料が自動で引き落とされているものに関しての見直しも重要です。
本当にそのサービスが必要なのか確認し、不要であればすぐに解約しましょう。
夫婦でのマネーマネジメントのスキルアップも大切
家計を改善するには自分だけ・旦那だけではなく、夫婦でのマネーマネジメントのスキルアップも大切です。
ここからは夫婦でのマネーマネジメントのスキルアップをさせるために、夫婦での財布の使い分け方法・資産形成や将来設計の共有・金銭教育の重要性について、それぞれ詳しく解説します。
夫婦での財布の使い分け方法
夫婦での財布の使い分け方法は2つです。
1つは夫婦それぞれが別々の財布を持ち、それぞれが家計のなかで負担する項目を決め、それ以外の支出については自由に使えるという方法です。
しかし、これでは相手の収支がわからないので不公平感が出て、相手のお金の使い過ぎが目についてしまうこともあります。
実際、夫婦が別々の財布にしている家庭の方が離婚率が高いと言われています。
そこでおすすめなのが、もう2つ目の方法です。
夫婦それぞれの財布とは別に夫婦共同の財布を持つことです。
お互いの収入から自分のお小遣いを引いた金額を全てその財布に入れ、家族のために必要なものは全てその財布から出します。
自分のためだけに使うものは自分の財布から出すようにすれば、不公平感もなく、家計も把握しやすくなります。
資産形成や将来設計の共有
数年前に「老後二千万円問題」が話題になったように、現役で働いている世代のほとんどが老後に年金だけで生活していくのは難しくなっています。
そのため、老後に向けての資産形成は重要です。
しかし、老後の資産形成は夫婦によって必要な金額や、資産形成の方法についての認識にズレが生じることが多いため、お互いの考えを共有することが重要です。
また、若い世代であればマイホームを持つのか?子供を持つのであればどのくらい教育費にお金をかけるのか?などの将来設計も共有しておきましょう。
必要な金額がわかれば、月々の積み立て額も決まるので節約のモチベーションになります。
金銭教育の重要性
2022年4月から高校の家庭科の授業で金融教育がスタートしました。
つまり、それまでの世代はお金について学校などで学んでいません。
金銭教育は金融教育の中に含まれていて、物やお金を大切にすることを通じてお金と労働の価値を知り、感謝と自立の心を育て、人間形成の土台作りを目指す教育と定義されています。
お金の大切さと、正しい使い方を知ることで、その先の資産形成や将来設計に繋がるので、金銭教育はとても重要です。
旦那があまりにも浪費するなら専門家やカウンセリングもあり
浪費をする原因は人によって様々です。
お金に執着がなく、計算せずに使ってしまっている場合もあれば、ストレス発散で使ってしまっている場合もあります。
注意をしても旦那の浪費が治らないようなら、専門家に相談したり、カウンセリングに診てもらったりするのも良いでしょう。
お金の問題は知識がないと難しいため、家計のアドバイザーの活用や、お金のセミナーや口座に行くのもよいでしょう。
家計のアドバイザーを活用する
家計のアドバイザーにはファイナンシャルプランナー・会計アドバイザー・家計生理アドバイザーなどがあります。
ファイナンシャルプランナーは、金融資産運用・保険・税金・年金・相続・事業継承など6つの分野を総合的に学習したお金のプロです。
家計アドバイザーはファイナンシャルプランナー2級以上の資格を持ち、家計におけるストックとフローの概念を習得しており、ファイナンシャルプランナーの中でも家計専門のアドバイザーです。
家計整理アドバイザーは、要るものと要らないものを整理する概念を家計に応用し、家計の無駄を減らし、お金が循環する仕組みを提案してくれます。
ファイナンシャルプランナーと違い、心理学・脳科学・行動経済学に基づく理論で人間の行動を把握し、家計整理の仕組みを提案します。
家計について具体的な数字の試算や、資産運用の相談をするならファイナンシャルプランナー、浪費してしまう心理について相談するなら家計整理アドバイザーに相談するのがよいでしょう。
セミナーや講座に行ってみる
専門家に相談するのはハードルが高い場合は、お金に関するセミナーや講座に夫婦で行ってみるのがおすすめです。
無料で開催しているものも多く、セミナーによってはセミナー後に個別でファイナンシャルプランナーに相談できるものもあります。
口座の内容が自分達に合う内容でなくとも、夫婦でお金のことを考えるきっかけになるので、まずは参加するとよいでしょう。
旦那がお小遣いを使い過ぎなら原因と対策を早めに突き止めよう
今回は、旦那がお小遣いを使い過ぎる原因と無駄遣いを防ぐ対策について紹介しました。
お金の話はなかなかしにくい人もいると思いますが、お金の話はとても大切です。
大切なことを先送りしていると、将来的に大きな問題が出る可能性もあります。
旦那がお小遣いを使い過ぎているなら無駄遣いの原因を確かめて、専門家に相談するなどの対策を取りましょう。
お金について日頃から話し合いを持つことが、夫婦円満に繋がるのでこの記事が夫婦で話すきっかけになれば嬉しいです。