医療保険に加入すれば、もしも入院したとしても保険金がおりることになりますから実質負担額を軽減できます。
しかし保険に加入するには保険会社に告知しなければなりません。
加入の際の告知内容では健康状態を申告しなければなりませんから、状態によっては加入を断られることもあります。
これから医療保険に加入しよう、あるいはさせようとしている人の中には、アレルギーを持っている方もいるかもしれません。
アレルギーによっては通院や入院が必要な場合がありますので、健康状態に問題があると判断されることもあります。
そのため告知の際にアレルギーは申告すべきなのか、そもそも保険に加入できるか心配になる方もいるでしょう。
そこで今回は、アレルギーでも医療保険に加入できるのか、また加入後の制限があるのかについて徹底解説していきます。
目次
そもそもアレルギーって?
そもそもアレルギーとは、通常体に害のないものでも体の免疫が以上に反応してしまうことを指します。
アレルギーを引き起こす原因物質を体に取り込む、あるいは触れさせると症状が出ますが、原因物質は人によって様々です。
ダニやほこり、食べ物や化学薬品、中には日光がアレルギー原因物質になる方もいます。
かゆみやせき、発疹など症状は人それぞれですが、中には重症に発展する人もいます。
症状が重い場合は定期的な通院治療や服薬、あるいは入院して治療を受けなければいけないこともありますから、甘く見てはいけないのです。
アレルギーでも医療保険に入ることは出来るけど…
アレルギーでも医療保険に加入することは出来ます。
しかし過去の通院歴や入院歴、またアレルギーの種類や重症度によっては加入ができない場合や、加入後にアレルギーの症状のみを保障対象外にされてしまうこともあります。
加入を希望している保険会社ごとに判断が異なりますので、確実に加入できます!と断言できないのが正直なところです。
アレルギーはどこまで告知すればいいの?
では自分やお子さんは何かしらのアレルギーを持っている場合は、どこまで申告すべきなのか気になる方もいますよね。
以下で解説していきます。
基本的には保険会社の定める告知内容にしたがう
基本的に保険会社の定める告知内容に従う必要があります。
以下は一例ですが、一般的に医療保険では以下の告知を求められます。
- 加入前5年以内に7日間以上の入院歴がある
- 手術歴がある
- 保険会社の定める病気で一度でも通院した
- 加入前3か月以内に医療機関を受診したか
- 視力・聴力に問題があるか
- 四肢や間接に異常があるか
保険会社ごとに何を告知すべきかが変わってくる場合もありますので、加入を検討している保険をご自分でチェックすることも大切です。
アレルギーの症状で、上記の条件に当てはまる場合は告知が必要になります。
そのため医療保険に加入する際はこれまでの治療歴を一度洗い出しておく必要があるのです。
アレルギーで入院歴や3か月以内の受診歴がある場合は告知必須
アレルギーで入院歴や3か月以内に受診歴がある場合は告知する必要があります。
入院歴や受診歴があるということは、現状も症状が続いている可能性があると判断されるためです。
そのため加入者は、保険会社にアレルギーの症状や治療薬についてしっかり説明する義務が生じます。
よくあるのが3か月以内の受診歴ときいて特に医師に診断をうけていないから、告知しなくてもいいと自己判断をして告知しないパターンです。
期間内に一度でも医師に受診しているのであれば、保険会社の告知内容に含まれることになりますから、漏れなく告知するようにしておきましょう。
告知内容で不安があるのならば、これでもかというくらいに細かく記入しておくことをおすすめします。
症状や治療によっては加入時に制限がつくかも
保険会社では告知内容をもとに、加入者の健康状態について審査します。
アレルギーの症状が重篤な場合や、処方されている薬が保険会社の判断基準に引っかかってしまった場合には、加入できたとしても制限がかかる可能性があります。
アレルギーで条件付加入や断られることもある
アレルギーは元々持ち合わせてしまっているので、治療や抑える薬で対処するしかありません。
医療保険ではアレルギーの種類や症状によって条件付加入をすすめられたり、加入を断られることもあるんです。
以下で確認していきましょう。
アトピー性皮膚炎は部分不担保になることも
アレルギーに関連した症状で有名なのがアトピー性皮膚炎です。
アトピー性皮膚炎では、入院歴や内服薬の種類によっては加入時に部位不担保などの条件を付けられることが多いです。
つまり保険会社の定める期間内での入院歴や通院歴、ステロイド剤を服用している状況が確認できた場合は、アトピー性皮膚炎に関連する病気に関しては保障の対象外になります。
もちろん軽度であれば通常の条件で加入できる場合もありますので、きちんと告知しておくようにしましょう。
喘息も部位不担保になる可能性が高い
喘息は一般的には通常の医療保険に加入することが難しく、部位不担保になる可能性が高いです。
喘息はアレルギー物質による発作が起きる確率が高く、医療保険の保障を受ける回数が他の利用者より多くなる可能性があります。
保険では加入者を全員平等に扱わなければいけませんので、喘息の持病をかかえている人を一般の条件で加入させてしまうと公平性が保たれないのです。
そのため部位不担保の条件を付けられないまでも、公平性の観点から保険料を通常よりも多く支払うことになる可能性もあります。
しかし喘息の重症度や入院頻度や入院歴が長いと、医療保険でも加入を断られることがあります。
その場合は告知内容が少ない引受基準緩和型保険や無選択型医療保険への加入を検討してみることをおすすめします。
食物アレルギーの場合は保険会社の判断による
食物アレルギーを持っている方は結構多いですよね。
食物アレルギーも、保険会社の定める期間の入院歴や症状の重症度によっては加入を断られることもあります。
一例ですが、卵アレルギーにかかっているお子さんが加入を断られたという事例も存在します。
また加入時に部分不担保の条件を付けられた事例もあります。
アレルギーも原因物質が多様にありますから、一概にこのアレルギーが加入できませんとは断言できないのが正直なところ。
これも保険会社の判断によりますので、一度告知をして加入条件が付けられるのかを確認しておいたほうが良いかもしれません。
アレルギーを告知しないと告知義務違反になる可能性も
保険会社の定める条件に当てはまっているにも関わらず、アレルギーに関する告知をわざとしなかったり、告知を忘れていた場合は告知義務違反として罰則を受けることになります。
みなさんご存じの通り、保険に加入するときには保険会社の定める条件のもとに、健康状態について詳細に告知しなければなりません。
告知は加入者の義務ですので、ここで虚偽の内容を伝えてしまったり告知内容があるにもかかわらず伝えていないと、義務に違反したとして保険会社の判断で罰則を受けることになります。
医療保険でも保険金や保障を受ける時に、保険会社からの調査が入りますので確実にばれます。
そのため告知は正直に、漏れがないかを確認するようにしましょうね。
保険金が支払われない
医療保険で告知義務違反が判明した場合には、保険金が支払われません。
もちろんそれまで保険料を支払っていても関係ありません。
そのため故告知義務違反が判明した時点で、保険の保障が受けられなくなってしまうのです。
もし告知義務違反で保障が受けられなかったとしても、加入を継続することは出来ますが保険料が高くなったり条件を付けられてしまうこともあるようです。
保険の解約に繋がることも
これも保険会社によって判断基準が異なりますが、故意的で悪意性が高い告知義務違反だと判断されてしまった場合には、加入者の同意関係なく保険を解約されてしまいます。
もちろんそれまで支払ってきた保険料も帰ってくることはありませんから、デメリットしかありません。
しかも告知義務違反で解約される基準は加入者には公開されていませんから、「告知しなくても大丈夫でしょ!」と自己判断で告知しないことで想像以上の罰則を受けてしまう可能性があるのです。
自分で判断できない場合はFPや医師に相談を!
アレルギーは人によって症状がまちまちですし、保険会社によっても判断基準が異なります。
そのため自己判断で告知内容を添削してしまったり、告知しないと上に挙げたように保険会社の定める基準に抵触し、告知義務違反に認定されてしまう可能性があります。
そのため判断が難しいと感じた場合は保険に関する知識を広く持つFPに相談してみてはいかがでしょうか?
また、症状の重症度がわからない場合は医師に相談して、現状をしっかりと確認しておくことをおすすめします。
保険会社の担当者に相談してみるのもいいかもしれまs年。
アレルギーでも条件に当てはまるなら告知を!
いかがでしたか?
最近身近なものになりつつあるアレルギーですが、医療保険に加入する際は告知が必要になる場合があります。
加入を検討している保険の告知内容に記載されている通院歴や、入院歴の期間に当てはまる場合は告知が必要になります。
また保険会社の判断によっては、医療保険でも加入を断られたり部分不担保や保険料値上げなどの条件を付けられたりします。
自己判断で告知内容を添削してしまったり、告知を忘れてしまうと後々告知義務違反として罰則を受けることになってしまいます。
もしアレルギーの告知をするときには、これでもかというくらい詳細に記入しておくことをおすすめします。
また、加入時に不安がある場合はFPや医師に相談してみるのも手です。
告知義務違反になってしまっては元も子もありませんので、事前に準備をしておきましょう。