傷病手当金は小さなミスでももらえない!ケースと申請時の注意点を解説します

傷病手当金 もらえないケース

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傷病手当金は業務外で病気やケガをして4日以上仕事を休んだ場合に、健康保険組合に請求できるものです。

休んだ時の生活費の補填などに使う人も多いです。

傷病手当金を請求するには、医師の診断書などを提出する必要がありますが、どのようなケースでも必ずもらえるとは限りません。

そこで今回は、どのような場合に傷病手当金が支払われないことがあるのかを紹介します。

傷病手当金は小さなミスでももらえない!不支給になるケースとは

傷病手当金は「このくらい大丈夫」など勝手な自己判断や、小さなミスでも不支給になってしまうこともあります。

しかしどのようなケースだと不支給の判断になってしまうかを正しく理解している人は多くないでしょう。そこでここでは、不支給となってしまったケースを紹介します。

①医師の治療指導に従わないケース

傷病手当金を受け取るには、医師の指示に従い服薬や生活を行う必要があります。

医師の治療指導に従った生活をせず、薬の服用をきちんとしていないと判断されると不支給の決定がされます。

不支給の判断に不服がある場合には申し立てをすることもできますが、治療指導に従っていない場合には審査官も不支給が適当と判断します。

②同じ病名でないケース

傷病手当金を退職後も継続して受け取る場合には、最初に傷病手当を申請したときの病名と、その後の申請時に病名が同じである必要があります。

脳梗塞などの病気は、最初は脳梗塞の治療で病院に通っていても、病気自体が良くなるとリハビリに移行することもあります。

その場合、リハビリ病院で診断書をもらうと病名が「麻痺」に代わってしまい、最初と病名が変わってしまいます。これが不支給の原因となるのです。

仕事を退職しても傷病手当金を継続する場合には、同じ病名でなければならないことを知っておきましょう。

③治療途中に他の病院に転院したケース

ケガや病気により生活環境を変える必要があり、転院を余儀なくされることがありますが、その際に転院後も継続して支給を受けるためには1日でも支給対象外となる日を作ってはいけません。

これは退職した後も傷病手当金を継続して受け取る場合ですが、継続する場合には1日でも空きがあるとそれ以降支給されなくなってしまうので注意が必要です。

治療の途中で他の病院に転院するときに注意しなくてはいけない点があります。

傷病手当金の支給条件を事前によく確認しておこう

傷病手当金は、働けない病気やケガをした時に生活費を補填する役割もある大切なものです。

病気やケガは精神的な負担はもちろん、金銭的な不安も大きいので出来れば確実に傷病手当金を受け取りたいですよね。

確実に手当を受け取るには支給の条件を知って理解しておくことが重要です。そこでここからは傷病手当金の支払い条件について解説します。

ぜひ参考にしてみてください。

①企業に所属し健康保険組合に加入している

まず傷病手当金の支給を受けるためには、企業に所属し健康保険組合や共済組合に加入していることが絶対条件です。

傷病手当は働けず会社に行くことが出来ない場合に支給されるものなので、企業や公務員として働いていることが必要になります。

会社に勤めていて保険証を持っている人であれば、第一条件はクリアしています。

②連続する3日間を病気やけがで休み翌日も継続して休む

病気やケガにより、続けて3日以上休んでいることも支給の条件となっています。

傷病手当は3日連続で仕事を休むと4日目から支給の対象となるのです。

最初の3日間については「待期」と呼ばれており支給の対象とはなっていません。

③医師による診断証明書がある

傷病手当金の支給には、医師による診断書がかかせません。

医師の診断書無くして支給を受けることはできないのです。

もし療養期間が長くなり傷病手当を分割してもらうのであれば、都度診断書の提出が必須となります。

適切な医師の診断書をもらい、傷病手当を申請するようにしましょう。

④支給期間中に給与を受け取っていない

こちらも重要なことなのですが、傷病手当金の支給期間に会社からの給与を受け取っていないことが絶対条件です。

待期期間後の休業期間が傷病手当金の支払い対象となるからです。ただし給与が傷病手当金よりも少ない場合には、差額が支払われることになっています。

しかし両方をもらうことはできないということをしっかりと覚えておきましょう。

このように傷病手当金を受け取るには知っておくべきことが4つあります。

誰でもどのような状態でももらえるというわけでなく、特に連続3日以上休業しなければいけない病状で、医師の診断書をもらい支給期間に給与を受け取っていないことが大切です。

これらをしっかりと理解し、傷病手当金を申請するようにしましょう。

退職後の傷病手当金受給はトラブルが多い

先ほど傷病手当金は退職後も受け取ることが出来るとお話しましたが、退職後に傷病手当金受給にはトラブルも多く聞かれます。

長期的な休業を余儀なくされるような病状の場合、退職になってしまう人もいるので、退職後も続けて最長1年6か月であれば傷病手当金を受け取れるのは助かりますよね。

ただし、退職後の支給期間に1度でも働ける状態になると支給はなくなります。

あくまでも退職後も就業不能状態が続いていることが条件となります。

退職後に傷病手当金受給にトラブルが多くなってしまう理由は、入社から早期転職してしまうことや健康保険に加入していないことが原因となっています。

それぞれを詳しく解説します。

入社から早期で転職した場合は傷病手当金が支給されない

傷病手当金を退職後も受け取るには、健康保険の資格を喪失した日の前日、つまり退職日の前日までに1年以上継続して加入している必要があります。

ですので、入社から早期に転職した場合には傷病手当金を受け取ることが出来ないのです。

さらに退職後に支給を受けるためには、退職時に傷病手当金を受けているまたは受給する資格をもっていることも必要です。

この2つの条件を満たしていることが退職後も受給するためには必要事項です。

そもそも健康保険に加入していないと対象にならない

そもそもの話にはなってしまいますが、健康保険に加入していないことには傷病手当金を受け取ることはできません。

健康保険組合は退職後も任意で継続することが出来ますが、知らずに資格を喪失してしまう人もいます。

退職後も継続して健康保険に加入するためには、退職後20日以内に必要書類を提出し手続きをしなくてはいけません。

退職後も継続して健康保険に加入していないと、傷病手当金を受給できないことを知っておきましょう。

退職日に出勤扱いになると退職後の支給は認められない

気を付けてほしい点がもう1つあり、退職日に出勤扱いとなってしまうと退職後に支給を受けることが出来ません。

1度就業可能と認められてしまうと、再度休業状態になったとしても傷病手当金をもう一度もらうことはできません。

元気になって手当の支給対象外となるのは嬉しいことですが退職日に出社扱いになってしまい、必要なのに支給の対象から外れてしまうと困ることになるので、注意しましょう。

退職後も傷病手当金を受け取れることは、金銭的な不安の解消になりありがたいことです。

しかし支給を受けるためには、上記で話したことに気を付ける必要があります。退職時に手続き方法などわからないことを確認してから、退職するようにしましょう。

傷病手当金で疑問があったら会社の労務課に確認しておこう

傷病手当金に関しては、素人ではわからないこともたくさんあります。しかしわからないままにして傷病手当金を申請しようとすると、思わぬミスで支給対象から外れてしまうこともあります。

何度も書類を書き直したり申請しなおすのは、病気やケガした身体や心にも負担が大きいのでなるべくミスなく申請し、スムーズに支給を受けたいですよね。

そのためにもわからないことや、疑問点は会社の労務課という保険関係の手続きをしてくれている部署で質問しましょう。

傷病手当金の申請時には条件よく確認しておこう

傷病手当金の受給を受けるためには、いくつかの条件があることをお話しました。

働いていると、思わぬケガや病気で仕事が出来ない状態になってしまうこともあるかもしれません。

そんな時に、金銭的な負担を少しでも減らせるように傷病手当金があります。

働けない期間の生活にする人も多いと思いますので、少しでもスムーズに支給したいですよね。

そのためには、支給条件をしっかりと確認・理解したうえで、自分が傷病手当金を受け取る対象となるのかを知る事が大切です。

わからないことがあれば、会社の労務課に確認しながら書類作成などを進めるようにしましょう。

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