家族の一員であるペットが病気になった場合に備えて加入するペット保険ですが、人間の加入する保険と同様に告知義務が設けられています。
申告する内容を理解して正直に申告すべきですが、中には告知内容に嘘をついて告知義務違反をしてでも加入する人も…。
もちろん告知義務違反をしたら罰則が設けられています。
この記事を読んでくれている人の中には、ペット保険に加入する前に告知義務違反をしたらどうなるのか、告知内容を確認して違反を未然に防ごうと考えている方もいるでしょう。
そこで今回は、ペット保険で告知義務違反をした場合保険会社にばれないのか、告知義務違反に該当する内容やばれた時の罰則について徹底解説していきます。
目次
ペット保険で告知義務違反をしてもばれない?
はっきり言ってペット保険で告知義務違反をしたらばれます。
加入時に申告する内容で嘘をついても、後々にばれてしまうのは確実です。
また、告知義務違反は悪意があるかどうかは関係ありません。
そのためうっかり間違った申告をしてしまった場合でも、同様に同じ罰則を受けなければなりません。
告知義務違反がばれるのは「保険利用時」
ペット保険では、保険金を請求した際に告知義務違反が発覚します。
保険会社は加入者が保険金を請求してきた際に、その請求が正当なものであるかを調査します。
この調査の際には、保険金調査のプロを活用して、これまでの通院歴や病歴などを調べ上げます。
細かく告知内容と実際の状況をチェックしますので、場合によっては通院した動物病院に連絡して確認を取ります。
相手は調査のプロですので、嘘を隠し通すことは不可能です。
ペット保険で告知すべき内容は2つ
実際ペット保険ではどんな告知をするのか気になる方もいますよね。
ペット保険で告知すべき内容は大きく分けて以下の2つです。
- 種類や体重などの身体情報
- これまでかかった病気や元々持っている病気
以下で詳しく解説します。
種類や体重などの身体情報
保険を適用させるペットの種類や体重、生年月日などの身体情報を告知します。
実はペット保険には加入できる年齢の上限が定められています。
保険会社によってばらつきはありますが、一般的に7歳~12歳程度といわれています。
ペットも人間と同様で、年齢が高くなるにつれて病気にかかりやすくなります。
ペット保険会社では、病気にかかりやすく保険金を払う可能性の高い高齢なペットの加入をできるだけ避けたい狙いがあります。
そのため身体情報を確認して、上限に達していないかを確認するのです。
これまでかかった病気や元々持っている病気
もちろん人間同様に、これまでかかった病気や元々持っている病気について申告する必要があります。
保険会社によって基準は異なりますが、特定の病気にかかっている場合は審査を受ける場合もあります。
また、ペットが特定の病気にかかっていない場合でも、現在治療中のけがや病気、所定期間(3か月~6か月)の予防接種以外の通院歴についても申告する必要があります。
加入ができない・条件が付く可能性のある病気とは?
保険会社ごとに基準はことなりますが、ペット保険に加入できない病気や、加入時の審査の結果条件付で加入が認められる病気があります。
以下で詳しく解説していきます。
ペット保険に加入できない病気
ペットにも犬や猫、ウサギなど種類が異なりますので、契約できるかどうかの審査基準は公表されていないのが現状です。
しかし以下の病気にかかったことがあるペットは、保険に加入できないこと可能性が高いですのでご自分のペットが当てはまらないか確認しておきましょう。
内臓系の疾患…がん、糖尿病、脳・神経系疾病、肝硬変、腎不全
感染症…フィラリア、猫白血病ウイルス感染症
免疫系…猫後天性免疫不全症候群、クッシング症候群、アジソン病、免疫介在性血小板減少症・溶結性貧血、巨大結腸症・食道症、甲状腺疾患
その他…椎間板ヘルニア
一般的に保険会社の告知書にも記載されていますので、加入したい保険がある場合はよく確認しておくことをおすすめします。
また上記以外でも、重篤性が高い病気にかかっている場合は加入を断られることがあります。
経過によっては加入できないかもしれない病気
上記の病気に当てはまらない場合でも、経過を確認して加入できるかどうかを保険会社が判断する病気があります。
あまりにも経過が悪いと、加入を断られたり条件を付けて該当の病気を保障対象外に設定することもあります。
保険会社によって異なりますが、一般的に以下の病気にかかっている場合は経過を確認されるといわれています。
内臓系…緑内障、白内障、ドライアイ、歯周病、胆石症、歯周病、膀胱炎、てんかん、けいれん発作など
骨や皮膚…膝骸骨脱臼、股関節形成不全、アトピー性皮膚炎、アレルギー性皮膚炎、慢性外耳炎など
この他にも悪化が見込まれるような病気にかかっている場合は、経過を確認される可能性があります。
ペット保険で告知義務違反をしたらどうなるの?
では実際にペット保険に告知義務違反をしたらどうなるのか、気になる方もいるでしょう。
ペット保険で告知義務違反をした場合は、保険会社の判断に応じて以下2つどちらかあるいは両方の罰則が科せられます。
保険金が支払われない
保険金の申請を受けて調査を行った結果、告知義務違反であることが発覚した場合、保険金はもちろん支払われません。
たとえ保険料を滞納なく支払っていたとしてもです。
保険金を申請した内容が保障範囲内であったとしても、保険金が支払われないので全額実費になってしまい、結果的に損をすることになってしまいます。
保険金が支払われなかった後も契約を継続していく場合には、月々の保険料を上乗せされることもあります。
契約を解除されることもある
調査の結果、故意であったり悪質性が高い告知義務違反であった場合、保険会社側から強制的に保険契約を解除されることもあります。
この場合、これまで支払ってきた保険料は返還されませんので、保険料を全額捨てたことになってしまいます。
もちろん契約を解除された場合も保険金は支払われず、全額自己負担になります。
詐欺罪として事件になってしまう場合もありますので、一つの違反で多くを失う可能性があることを覚えておきましょう。
ペットに病気があっても保険に入れる?
ペット保険に加入する前にペットに病気があった場合、加入できるのか不安な方もいるのではないでしょうか?
告知内容を正直にしても入れないんじゃ意味ないんじゃ…と思うのも当然です。
実はペットに病気があったとしても、入れる保険はあります。
上でも紹介した通り、病気によっては加入を認められる場合や、条件を付けて加入できることもあるんです。
そのため不安があるからといって告知内容に嘘をつかないようにしましょうね。
うっかり告知義務違反をしないためのポイント
これまでペット保険で告知義務違反をしてしまった人の事例をみてみると、病歴やケガ歴の申告をうっかり忘れてしまっていたケースもあります。
悪意性はないのにも関わらず、うっかり不注意で罰則を受けてしまうのはもったいないですよね。
そこで以下ではうっかり告知義務違反をしないためのポイントを紹介します。
期間内に病院に行ったかを確認する
ペット保険では所定の期間内の通院歴や病歴を確認されます。
期間内に病院に通ったかどうかをすべて一度洗い出してみましょう。
何気なく受診した内容でも、告知しなければならない場合があります。
病院のレシートや薬に関する書類を確認して、病院にかかった回数を整理しておきましょう。
診断内容についてかかりつけ医に確認する
ペットを病院に連れて行った際には、診断内容や診断名についてかかりつけ医にその都度確認するようにしましょう。
動物病院で診断を受けた際に、医師によっては明確な診断内容を伝えない場合があります。
例えば、ペットがフローリングで滑って足を痛めて受診した際に、足を脱臼していると診断書に記載されているのにも関わらず口頭では診断名を伝えないこともあります。
飼い主の皆さんの中には診断書まで詳しく目を通さない方もいらっしゃるので、実はペットがケガや病気の診断を受けていたことに気づかないケースが多々あるんです。
中には告知義務違反を通告された際に、初めて知るなんて方もいます。
もしも過去の診断名について気になる場合は、かかりつけ医にペット保険に加入する旨を伝えてから確認してみることをおすすめします。
また先天性の病気が気になる場合は、ペットをお迎えした時に渡される書類を確認してみましょう。
ペットをお迎えした時に同時に加入する
これは極論なのですが、ペットショップでペットをお迎えする際に同時に加入しておきましょう。
最近ではペットショップでペットをお迎えする際に、同時加入でペット保険をすすめられることもあります。
確認事項も少なく、先天性の病気についてもペットショップ側が把握していますので、加入にかかる手間は少ないでしょう。
たとえペットでも正直に病気について告知するようにしよう
いかがでしたか?
かわいいペットの通院費や治療費のために加入するペット保険ですが、加入前には人間の保険と同様に告知を行わなくてはなりません。
告知内容に嘘があると、告知義務違反として保険金が支払われなかったり、最悪契約解除になってしまう可能性もあります。
病歴やケガ歴、通院歴を忘れていて告知していない場合も同様に罰則を受けてしまいますので注意が必要です。
うっかりで罰則を受けるのは不本意ですから、加入前にはペットの病歴や通院歴等を調べたり、かかりつけ医に相談して確認してもらうようにしましょうね。
病気があるペットでも、正直に告知すれば程度によっては加入あるいは条件つきで加入を認めてもらえることもありますよ!
かわいいペットの健康を保っていくためにも、ペット保険の告知義務はしっかり守っていきましょうね!