自宅など固定資産を持っている人に対して、毎年納付書が届く固定資産税ですが、口座からの決済をすすめられることも多いでしょう。
しかし口座にいちいち入金するのも面倒ですし、出来る限り自分で支払って払い込み忘れを防ぎたい方も多いことでしょう。
固定資産税は支払方法を自分で選ぶことによって、コンビニでも簡単に支払うことができます。
コンビニは身近なお店ですから仕事帰りに寄れるメリットもありますが、主な支払方法である現金と電子マネーにはいくつかの制限があるのです。
今回はコンビニでの固定資産税の納付を検討している方向けに、現金と電子マネーで支払う際の注意点や、そのほかのお得な支払方法について、徹底的に解説していきます。
目次
固定資産税ってそもそも何?
固定資産税とは、住宅や土地などの不動産に対して課税される税金のことを指します。
自治体によって固定資産税の課税標準額が異なります。
例えば東京都の場合項目に応じて下記の計算式で支払う金額を決定します。
土地 | 課税標準額(「土地の課税標準額の算出方法」参照)× 税率1.4% |
---|---|
家屋 | 課税台帳に登録されている価格 × 税率1.4% |
償却資産 | 課税標準額 × 税率1.4%(「償却資産の税額等の算出方法」参照) |
固定資産税は基本的に6月、9月。12月。2月の年4回の支払いタイミングがあり、毎年6月に納付書が届きます。
各タイミングには納付期限が設定されており、期間内に任意の方法で支払うことになります。
支払方法別!コンビニで固定資産税を支払うときの注意点
最近ではコンビニで固定資産税を納付できるようになってきましたが、各支払方法によってはコンビニではなく各種収納機関で支払う必要がある場合もあります。
以下では現金の場合と電子マネーの場合の2パターンに分けて、注意点を紹介していきます。
現金の場合
コンビニで固定資産税を現金で支払う場合には、下記のポイントに注意が必要です。
- 30万円を超える分はコンビニでの支払いを断られる
- バーコード付きでないと支払いができない
- 納付期限を過ぎると支払いを断られる
以下で詳しく解説していきます。
30万円を超える分はコンビニでの支払いを断られる
実はコンビニで支払える固定資産税は30万円までと決められています。
30万円を超える分に関しては、固定資産税の納付書に指定されている銀行などの金融機関にて支払う必要があります。
30万円を超える固定資産税を一気に支払うことは滅多にありませんが、多くの不動産を持っている方、新しく手にした方は注意が必要です。
バーコード付きでないと支払いができない
コンビニで固定資産税を支払うには、バーコード付きである必要があります。
皆さんもご存じの通りコンビニでは商品の登録をバーコードで行いますので、納付書にバーコードがないと支払いすらできなくなってしまいます。
固定資産税の納付書にバーコードがない例としては、上述した通り1回の固定資産税納入額が30万円を超える場合や、自治体がバーコード支払に対応していない場合などが挙げられます。
納付期限を過ぎると支払いを断られる
現金でも電子マネーでも同様ですが、固定資産税は納付期限を過ぎてしまうと、コンビニでの支払いを断られることになります。
後述しますが固定資産税には各納入期ごとに納入期限が定められており、納入期限を過ぎた日数に応じて延滞金が課せられることになります。
日付変更と同時に切り替わってしまいますので、納付期限の23時59分までに決済登録を完了させておく必要があります。
特に注意したいのが、最近はコンビニも自動精算機に切り替わっている点です。
大手コンビニであるセブンイレブンでは全国の店舗で続々と、自動精算機を利用した支払い方法に切り替え始めています。
ギリギリにコンビニに滑り込んで、自動精算機を使いこなせないがために支払いが遅れることのないように、余裕を持った行動が重要になります。
電子マネーの場合
コンビニでnanacoなどの電子マネーで固定資産税を支払うときには、下記の2つのポイントに注意しておきましょう。
- 利用できる電子マネーは限られている
- 電子マネーに入金できる5万円を超える支払はできない
以下で詳しく解説していきます。
利用できる電子マネーは限られている
コンビニで固定資産税を支払うときには、すべての電子マネーが利用できるわけではありません。
nanacoとwaonの2つの電子マネーしか、固定資産税の決済の対象にならないため、注意が必要です。
スイカやPASMOなどもコンビニでは電子マネーとして利用できるのですが、分類上は交通系電子マネーに分けられます。
つまりコンビニ運営会社と提携・関連している電子マネーでないと、支払には利用できないことになります。
電子マネーに入金できる5万円を超える支払はできない
電子マネーには入金できる金額が5万円と決められています。
電子マネーで支払って足りない分を現金でしはらうことはできませんので、一回の納入額が5万円を超える場合では現金での支払いしか取り扱ってもらえません。
また残高が足りないときも同様に、現金での支払いのみになります。
コンビニのペイジーは固定資産税支払の対象外
固定資産税はATMを利用してペイジーで支払うこともできますが、コンビニのATMは対象外になります。
金融機関、郵便局などのATMのペイジーを活用することになりますので、利用できる時間が限られてしまいます。
またペイジーを利用するときには、決済手数料もかかりますので注意が必要です。
全ての自治体でペイジーと連携しているわけではなく、対応していない地域もありますので、注意が必要です。
コンビニ以外で支払った方がお得になることもある
手軽にコンビニで支払う方が楽に感じる方も居るでしょうが、実はコンビニ以外で支払った方がお得になることもあります。
クレジットカードやオンライン決済を利用することで、ポイントの還元を受けられるためです。
詳細を以下で解説していきます。
クレジットカード払い
自治体の中には固定資産税の納付をネットでも受け付けているところがあります。
公式サイトに固定資産税の納税ができる項目がありますので、クリックすると支払いたい税金の項目が出てきます。
固定資産税の項目をクリックすると、支払に利用したいクレジットカードの情報登録や、納入書の確認画面が表示されます。
案内に沿って登録を進めることで、コンビニに行かなくてもオンライン上で簡単に決済できます。
また、クレジットカードの中には利用金額に応じて、現金としても利用できるポイントを付与してくれるところもあります。
効率的にポイントを貯めて、買い物なドに利用して節約も可能です。
クレジットカード払いと現金払いどっちが節約できる?徹底比較検証します
オンライン決済支払い
ペイペイやラインpayでも固定資産税の支払いは可能です。
オンライン決済はスマホに表示されるバーコードを読み取って決済したり、逆に掲載されているバーコードを読み取って決済を行います。
固定資産税の納付書にバーコードが記載されている場合には、自分のオンライン決済サービスを起動して、記載されているバーコードを読み取るだけでOKです。
自宅にいれば決済できるので利便性も高いですし、外出したくないときには最適の方法であるといえるでしょう。
固定資産税を支払うときに覚えておくべきポイント
固定資産税を支払うときには、支払方法だけではなく以下の3つのポイントも抑えておく必要があります。
- 1日でも延滞すると2.5%の延滞金が適用される
- 自治体によって利用できる決済方法が異なる
- オンライン袈裟志の場合には領収証が発行されない
以下で詳しく解説していきます。
一日でも延滞すると2.5%の延滞金が適用される
納付期限を1日でも延滞すると、2.5%の延滞金が適用されます。
1日当たりの計算になりますので、延滞を繰り返すことで延滞金がどんどん増えていきます。
また納付期限から1か月経過した後には、8.8%に延滞金の利率が繰り上げられます。
固定資産税の税額が高く延滞日数も多いほど、支払う延滞金も多くなってしまいますので、出来るだけ早く支払うようにしましょう。
自治体によって利用できる決済方法が異なる
自治体によって利用できる方法が異なることもありますので、注意が必要です。
基本的にどこの自治体でもコンビニ支払いと口座振替で対応してくれるのですが、大きい自治体でないとクレカ支払いなどに対応していないこともあります。
引っ越しの際に前の地域と決済方法が違うなんてこともざらにありますので、よく確認しておくことをおすすめします。
オンライン決済の場合には領収証が発行されない
オンライン決済やクレカ決済の場合には領収証が発行されないことがほとんどです。
利用明細が決済の証明になる野ですが、公的な書類ではないため何らかのトラブルが発生した時の証明にはなりません。
自治体に納税証明書を発行依頼する必要がありますが、発行依頼から自宅に通知されるまでには数週間かかるのが一般的です。
領収証が欲しいならコンビニでの対面での決済を行うことを、おすすめします。
自分に合った固定資産税の納付方法を選んで延滞なく支払おう
いかがでしたか?
固定資産税は年に4回も支払いタイミングがあるため、出来るだけ楽にお得に支払いたい方が多いことでしょう。
コンビニでも決済は簡単にできますが、お得に決裁できるわけではありませんので、自分に合った方法を選んで利用していきましょう。
また固定資産税の納入時には、納入方法だけではなく、税金納付の際に注意すべき点もありますので、きちんと把握したうえで手続きを進めていきましょうね。