火災保険の保険料の設定には、様々な要因がありますがその一つに木造か鉄筋かという事も関係しています。
そもそも保険料は、災害や火災などのリスクが高い住宅ほど保険料が高くなるので、自ずと木造住宅のほうが保険料が高くなるのです。
今回は、火災保険の詳しい解説をして行きます。
目次
火災保険は燃えやすい木造住宅は保険料が高い
住宅には木造住宅と鉄筋住宅など様々な種類がありますが、火災保険の保険料には住宅の種類も関係しています。木造住宅の火災保険料の方が高くなります。
もちろん木造住宅でも構造によって保険料も変わってきますが、基本的には木造の方が保険料が高くなります。
加入者間で保険金を受け取る機会に差が出るため
木造と鉄骨造では、加入者間で保険金を受け取る機会に差が出ることも保険料が高くなってしまう理由の一つです。
最初にもお話しましたが、火災保険は火災のリスクが低いほど保険料が安くなります。
そのため火災に弱い木造建築の住宅では、加入者間の保険金支払い機会に差が出てしまうため、バランスを保つためにも保険料が割高になってしまうのです。
自然災害に弱いことも
木造住宅の火災保険料が高いのは、自然災害に弱いことも関係しています。
火災保険は多くの場合には風害や雪害などの自然災害による損害も補償の対象となっています。
そのため自然災害の影響を受けやすい木造住宅が自然災害にも弱いことも、保険料が高くなってしまう要因の一つです。
このように火災保険は、木造住宅のほうが自然災害に弱いことや構造にによって保険金支払い機会に差が出てしまうことなどを理由に、保険料が割り高になってしまうのです。
しかし木造でも省令準耐火構造など火災に強い家であれば、火災保険も安くなります。
構造と火災保険に関してのお話は次から解説していきます。
鉄骨でも保険料が安いわけじゃない!構造で変わる保険料とは
木造の方が保険料が高いというお話をしましたが、鉄骨でも住宅の火災保険が安いというわけではありません。
住宅の構造が保険料に関係しています。
中でも一番安いのはM構造と呼ばれるマンション構造です。
M構造は主に鉄筋コンクリート造の共同住宅が該当します。それぞれを詳しく解説していきます。
M構造が一番保険料が高い
火災保険料を決めるときに影響する、構造級別というものがあります。
M構造が一番保険料が安くなります。
コンクリート造なら安心
M構造はコンクリート造なので、耐火性に優れているため保険料が安くなります。
耐火性に優れているので、安心して生活できる構造になっています。
最初にもお話しましたが、火災のリスクが低いことが保険料を安くできる要因の一つです。
共同住宅だと保険料は安い
コンクリート造に加えて、共同住宅であるという事も保険料に影響します。
保険料は専有面積や延床面積によっても変わりますので、一戸建て住宅よりも専有・延床面積の小さいマンションなどの集合住宅のほうが、火災保険料は安くなるのです。
このように、火災保険料は鉄骨だから安いというわけではありません。
建物の構造級別によっても保険料は変わり、M構造が一番安くなります。
また一戸建てとマンションなどの共同住宅では、後者の方が保険料が安くなることも合わせて覚えておきましょう。
まだある!火災保険料が高くなる原因
ここからは構造級別や住宅の種類以外で、火災保険料が高くなってしまう理由についてお話して行きます。
火災保険料が高くなってしまう理由は色々考えられますが、補償の範囲が広すぎる事や自宅の敷地面積が広い事、特約を追加しすぎている可能性などが考えられます。
それぞれの原因を詳しく見ていきましょう。
補償を受ける範囲が広い
住宅の火災保険商品は色々なものがあり、それぞれ補償の範囲も異なります。
当たり前ですが補償範囲が広がれば、それだけ保険料も高くなります。
自分が数でいる地域のハザードマップなどと照らし合わせながら、必要な保障はどれなのか無駄が内容に慎重に検討することが大切です。
どのような災害リスクが高い地域なのかという事を理解して、保険料と保障が見合った火災保険に加入するようにしましょう。
自宅の敷地面積が広い
先ほども少しお話しましたが、火災保険料は専有面積や延床面積でも保険料が高くなります。
そのため、自宅の敷地面積が広くなればなる程その分火災保険料が高くなってしまうのです。
自宅の敷地面積を変えることは出来ないので、補償範囲や特約などを見直すことで保険料を下げることも可能になるのではないでしょうか。
特約を追加しすぎている
保険には特約をつけることでより、保障を充実させることができます。
しかし特約をたくさん追加すると当たり前ですが、その分保険料がかかってしまいます。
火災保険の特約には、水災や類焼損害等がありますが、マンションの高層階であれば水災のリスクが低く、お隣さんと十分な距離があるのであれば類焼損害の特約の必要はないでしょう。
住宅の様々なリスクを考えると色々な特約をつけてしまいたくなりますが、特約を一つづつ確認して本当に必要なものだけをつけるようにしましょう。
個人賠償責任特約
個人賠償責任特約とは、日常生活において第三者にケガやものを壊したりした際に保障してくれる特約です。
これは日常生活におけるあらゆる場面で補償が効くので、特約としてつけておくことをおすすめします。
水漏れ
火災保険では「水濡れ」は保障の対象となっていますが「水漏れ」に関しては保障の対象外となっています。
しかし上で話した「個人賠償責任特約」をつけておくことで、下の階の人への保障をカバーすることができます。
その点においても特約で必要な物をしっかりと検討することが重要だという事がわかります。
地震保険も構造で保険料が変わる
ここまでは火災保険についてお話してきましたが、地震保険も構造級別によっても保険料が変わってきます。
先ほどの火災保険の時にもお話しましたが、火災保険のM構造とT構造が地震保険のイ構造、H構造がロ構造と呼ばれています。
イ構造のほうがロ構造よりも保険料は安くなります。ただ地震保険はどこの会社で加入しても補償内容や保険料に変わりはありません。
それは保険会社と国が共同で運営しているからです。
地震が起きるとたくさんの家が被災するので、保険会社だけで保険金を賄うのが困難になってしまうためこの形が取られています。
地震発生確率の高い地域も保険料が高い
日本は地震大国と呼ばれるほど地震の多い国です。
そのため地震保険には火災保険で加入する必要があります。
さらに地震リスクが高い地域は保険料が高くなってしまいます。
地震保険料は1等地・2等地・3等地に分けられ、一番保険料の高い3等地には千葉・東京・神奈川・静岡が該当します。
これは首都直下型地震や南海トラフなどの地震予測があるからです。
2011年の東日本大震災の後、地震保険の改定が行われさらに料金が引き上げられました。
住宅の保険は火災保険だけでなく、地震保険もセットで加入することで安心して生活を送ることができます。
火災保険ではカバーできない部分を地震保険で賄うことが重要です。
火災保険料が高いときはプランを見直そう
今回は火災保険についてお話してきました。火災保険は平均10年で10万円程度かかり決して安いものではありません。
しかし万が一の時に安心できるように補償も充実させておきたいですよね。
もし火災保険料が高く負担が大きいと感じている場合には、プランを見直したり、特約も本当に必要なものだけをつけるなどして、安心を保険料のバランスをうまく取れるようにしましょう。
安心して生活を送れるように、しっかりと保障内容を検討し、火災保険や地震保険に加入することが、もしもの災害や火災に備えるためには重要なのではないでしょうか。